東京出張という心地よい響き。その1

  • 東京出張という心地よい響き。その1
外に出ると雪がちらちらと舞い降りてくる。少し風もあるがそれほどでもない。
桜木町から駅までは橋を渡って一本道。花沢のガードをくぐって駅の東口に出る。
マックスバリュで旅のお供というか、夜食というか、深夜の一人酒盛りのアイテムを揃える。

惣菜とはいってもつまみとおかずは若干異なる。おかずでは飲めないこともあるが、ここの惣菜は酒飲みにはぴったり来るものが多い。焼き鳥なぞもちょっといいものが盛り合わせてある。今日は迷うことなくタレを選ぶ。

今日は2月1日、短いが長い0泊3日の旅が始まった。
雪の降る中バスを待つ。寒い。乗るのは4人のようだ。
下りの新幹線が滑るように駅に飛び込んでくる。

もう少し待つと、時間通りにバスがやってきた。
全部で15、6人の乗客だろうか。
最初から全部カーテンが引かれていて、電灯が消えると車内は暗闇に包まれた。

その暗闇の中で、一人酒盛りが始まる。

「一人酒盛り」といえば私の中では三遊亭圓生だ。無論笑福亭松鶴のも下らなくていいのではあるが。圓生のも負けず劣らず下らない。

「厭だったねぇ、戦争のボカボカの時は、」というフレーズが入るので圓生のは江戸時代の噺としてやっているわけではない。
「いい酒だねぇー。いい酒の温泉(飯坂温泉)てぇーのがあったね、」というフレーズもなんとなく戦後のイメージだ。
いつの頃からこういう風に改作したのだろうか。誰かの型があったような気がしなくもない。一寸新作風のフレーバーを感じる。

などと、考えていたらもう東北道に乗っかっていたんだ。
吾妻パーキングエリアでのトイレ休憩となる。
コンビニに立ち寄ると福島の情報誌が丁度コーヒーの特集をやっていたので購入。

バスは軽いゆれを保ちながら一路関東へ、そのまま浅い眠りの中に入る。



2010.02.18:mameichi:[そこいら辺を歩く]

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