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354 『回帰するブラジル』

  • 354 『回帰するブラジル』

渋谷敦志写真集

著者:渋谷敦志

(発行:瀬戸内人 2016年7月11日 初版第一刷発行)

2017.02.22:dentakuji:コメント(0):[お寺の本棚]

353 『反貧困』

  • 353 『反貧困』

「すべり台社会」からの脱出

 

湯浅 誠 :著 (岩波新書  2008年4月22日 第1刷発行、2009年1月9日 第9刷発行)

 

 ある福祉関係の会議で、行政側からの説明の際に、 本市は生活保護受給者数が減って良い傾向にある  という趣旨の話があった。

 なるほど、かつて県内で最多の生活保護受給者数となっていた時期があり、それから状況は改善されたというほどの意味であったのかもしれない。けれども、今周囲の状況を見ると、数として減ったから単純に喜んでよいという問題ではないような気がして、そのことが引っかかった。

 「すべり台社会」  とはいったいどういうことか。

 うっかり足を滑らせたら、すぐさまどん底の生活にまで転げ落ちてしまう  という、今の日本の社会状況を表しているようだ。足を滑らせるとは、例えば病気・事故などによって働けない状態になることの他に、会社自体が調子が悪くなったり、不正規雇用ゆえにバッサリと雇用を打ち切られたり・・・、離婚などによって一人親となり時間的物理的に制限ができたりとか、いろんな状況が考えられる。これらが複合的になる場合もあるわけだ。

 そんな場合にセーフティネットになるのは、自分の身内や親族の手助け、近所づきあいなどの地縁や人の縁による支え、そして生活保護などの行政による手助けが、最後の砦になるだろうか。

 滑り落ちる原因は様々あるだろうと思う。近年、それは自己責任であるという風潮があるという。自分としてもそれは感じる時がある。振り返って、あのときあぁだったから・・・というような。しかし、滑り落ちてしまったところで、自己責任だからと片づけたところでどうにもならない。しかも、現代は親族が昔から見ると薄くなっており、地域ではまだそうでもないかもしれないが、都会では近隣との人の繋がりは無いと言ってもよいだろう。

 また、地域にあっても、現代の貧困の特徴として、目に見えて解りにくいということもある。車を持ってスマホを手にして、身なりだって良く見なければそんなに汚い恰好をしていなくたって、借金に苦しんでいるかどうかなんて判りはしない。判るぐらいになったら、滑り台を落ちてしまっていると考えてよいぐらいだろう。

 困って生活保護を必要ならば、しっかり受けて、また自分の生活を取り戻す。行政の手助けを受けやすい状態にするのが本筋ではないのだろうかと思う。

 

2017.02.16:dentakuji:コメント(0):[お寺の本棚]

352 『精神科医が狂気をつくる』

  • 352 『精神科医が狂気をつくる』

臨床現場からの緊急警告

 

岩波 明:著  

(新潮文庫  平成26年1月1日 発行)

 

 精神を病んでいる人が多くなった、そんな感じは確かにしている。例えば、鬱病になったということは知人から話を聞いたこともある。

 高齢者の認知症と思われる人も身の回りに少なくない。その程度はいろいろあり、グループホームなどで過ごしている人、家庭で長い時間一人にしておけない状態になっているとか、何度も同じ話を繰り返すということに気がついたり、というように。

 それなのに、その治療や対応については、案外と知らないと感じている。

 そして、薬物の治療よりはサプリメント、或いは食事療法で治るのであればその方が良いのではないかと思うし、薬物を用いるなら、なんとなく漢方薬の方が・・・というような。

 これは、精神病に限らず、内科的な病気についても、傾向としてはあると思える。

 

 「精神科医が狂気をつくる」という言葉はインパクトがある。それが、臨床で診察・治療にあたっている精神科医によって語られているのだからなおさらだ。

 できれば、心身に副作用が無い方がよいというのは、正直そうでありたいなぁと、患者の立場でそう思う。しかし、それが、実際に効果がなくて、むしろ病状というか生命までも失われかねない事態になりかねない、ということならば、話は別である。

 病状の改善、または治癒に向かう効能がある薬物治療であれば、使用すべきものであるということ。まやかしの治療に惑わされてはいけないこと。 なるほど、と思った。、

2017.01.30:dentakuji:コメント(0):[お寺の本棚]

351 『泥酔懺悔』

  • 351 『泥酔懺悔』

著者:朝倉かすみ、中島たい子、瀧波ユカリ、平松洋子、室井滋、中野翠、西加奈子、

山崎ナオコーラ、三浦しおん、大道珠貴、角田光代、藤野可織

(ちくま文庫  2016年9月10日 第1刷発行)

 

女性作家12人による、お酒の、というより、お酒の上でやらかしてしまったエピソード集でしょうか。

他人の失敗談は、申し訳ないけど面白い。

わが身を振り返ってみて、お酒がらみの話は、男性より女性の話の方が面白い。

男の場合、どうも酒癖が悪いと言うと喧嘩とか危ない話になってしまいがちなのでどうもねぇ。

と言いながら、自分のお酒の上での失敗というか、未だに謎になっている二つの事件を思い出した。

そのうちの一つ。私は家系的にもお酒が強くて、学生になりたての頃に、すでに先輩を酒量では上回っていたと思う。

初めての夏休み、クラブの合宿で信州の温泉地の民宿に、皆より一日遅れで到着した夜、男女の部員でコンパが開かれた。その夜も、いい気になって飲んだ。

しかし、その夜、途中で記憶を失った。

初めての経験だった。

翌日、目を覚まし、部長と民宿の主人に「あんなことをしちゃいけないよ」とこんこんと諭された。

ところが、「あんなこと」の内容を誰も教えてくれない。

建物が壊れているということもないし、ケガをしている人もいないので暴力ではないのではないだろうかと思う。

ただ・・・、なんとなく女性部員の視線が冷ややか。

でも、誰も何も言わない。皆酔っぱらっていたことは間違いないし。

最後の記憶は、酔ってから当時流行っていたディスコミュージックで踊っていたところまで。

さて、そのあと私は何をしたのだろう。

35年経った今も、わからないでいる。

 

2017.01.18:dentakuji:コメント(0):[お寺の本棚]

350 『神坐す山の物語』

  • 350 『神坐す山の物語』

浅田次郎:著

(双葉社 2014年10月25日  第1刷発行)

2017.01.11:dentakuji:コメント(0):[お寺の本棚]