HOME > 記事一覧

次回の企画展 夏といえば・・・

  • 次回の企画展 夏といえば・・・
 妖怪を思いうかべる方もいらっしゃるのではないでしょうか。古今東西の妖怪・妖精を紹介する企画展です。後日詳細をお知らせいたします。
2008.07.10:denkoku:[博物館情報]

終了間近 高橋まゆみ人形展

  • 終了間近 高橋まゆみ人形展
好評の企画展「故郷からのおくりもの~高橋まゆみ人形展~」。今週末13日(日)まで開催いたしております。先月上旬から開催してきた本展ですが、あっというまに最後の週を迎えた感があります。写真は先週週末の展示室の様子です。週末のみでなく平日も、写真のように多くのお客様にご来館いただいております。まだご覧いただいていない方。一度見たけどまた見に来たいという方。米沢で人形達と会えるのは今週が最後です。どうぞお見逃しのないようよろしくおねがいします。

展覧会情報
会期 ~7月13日(日)
開館時間 9:00~17:00(入館は16:30まで)
料金 一般400円(320円) 高大生300円(240円) 小中生200円(160円)
2008.07.10:denkoku:[博物館情報]

谷川賢作さんにインタビュー④

  • 谷川賢作さんにインタビュー④
公演はもう明日となりました!賢作さんへのインタビュー、最終回をお届けします。



―昨夜、Diva(現代詩に曲をつけ歌う賢作さんの音楽ユニットのひとつ)のライブを聴かせていただいたのですが、詩であれば、自分の普段の「読むテンポ」で最初から最後まで読んでしまうところを、曲がつけられ、他人の声によって歌われるのを耳から聴くことで、長い休符のあとの一言が強く印象に残ったり、予想したのとは違う言葉が現れて突然心をつかまれたり、ということがあり、読むのと聞くのとでは、だいぶ勝手が違うな、と感じました。

「そうなんですよ。詩に曲をつける、ということは、そのもともとの詩が全く別なものになることでもあるので、責任が伴うことなんです。」

―音楽によって強調される言葉が出てくると、ひとつの解釈をそこに与えることにもなりますよね。

「まさにそうですね。なので、よっぽど注意して、曲をつくらなければならないです。」

―その、詩と音楽、というまったく違う表現を選んでいらっしゃる俊太郎さんと賢作さんのなかで、なにか根底に流れている共通したもの、というのはあるのでしょうか。

「うーん(すこし考え込まれて)…笑うことと、泣くこと、ですね。人間は、このふたつができれば、大丈夫、だと思うんです。このこと(こう思っていること)は、俊太郎もぼくも、一緒ですね。共通しています。」

―…なんとも深いですね…言われてみると、わかるような気がします…大人にも子供にも共通していますし、もう本当に悲しいときというのは、涙さえでなくなる、ということもありますね…。

「うん、そうですね。舞台に出るときなんかも、子供たちの姿が最前列に見えた時には、『おなら』の詩なんかを最初に選んで、まず笑わせる。だと、子供たちが喜んで笑う。そうしたら、そこからはもう大丈夫、という感じですね、まず、会場の空気をつかんで。」

―なるほど…まだ、お話を伺っていたいのですが、そろそろお時間となりました。俊太郎さんと賢作さんが作品を通して一番伝えたいメッセージ、について最後に教えていただきたいのですが…。

「うーん、メッセージ、というのが…、今は求められすぎている、と思うんですよ…。大事なこと、というのは、もっとそうじゃない、もやもやとして訳のわからないところにあるんじゃないかな、と思うんですよ。そこをうまくなかなか伝えられないんですけど…」

・・・・

最後の一言に、こちらもはっとさせられながら、インタビューは終わりとなりました。ピアノで奏でる音楽に言葉は必要ありませんが、そのピアノを演奏する賢作さんの内側の言葉や深い考え方が伺えた、貴重な時間でした。

その後タクシーに乗られる際に、米沢のみなさんへ、なにか…と尋ねたところ「…米沢は文化度の高いところだからなぁ…、勝負しましょう。」と挑戦的に(?)言い残していかれました。みなさん、この勝負、受けて立たなければいけません!とはいえ、決闘ではありませんので、ぜひ、そんな賢作さんの人柄とピアノと、俊太郎さんに会いにいらしてください!

多くの人にとって「谷川俊太郎」という詩人は“敬愛の対象”であり、“先生”であるところを、賢作さんは息子の立場から「僕だけが俊太郎を“いじる”ことができるんですよね。」と言われました。確かにCD『家族の肖像』をはじめとしたお二人のコラボレーション作品は、詩人とピアニストが親子でなければ、生まれなかった作品だということを、あらためて思い出しました。当日は書籍やCDの販売も予定しています。また、7/5付山形新聞夕刊にも、インタビューの模様が掲載されました。合わせてご覧ください!


■公演情報
「谷川俊太郎・谷川賢作 語られる音と奏でられる言葉」
7/8(火)18:00開場 18:30開演
全席指定 一般2,500円 学生1,000円(当日券500円増)※未就学児はご遠慮ください
お問合せ・チケット予約:伝国の杜0238-26-2666 

※前日までお電話いただけましたら、前売料金で予約を承ります。当日は朝から電話予約・窓口とも当日料金となりますのでご注意ください。
2008.07.04:denkoku:[ホール情報]

谷川賢作さんにインタビュー③

  • 谷川賢作さんにインタビュー③
作曲家/ピアニストである谷川賢作さんへのインタビュー、3回目は朗読やポエトリーリーディングについて伺いました。

・・・

―詩人本人が朗読することと、詩を役者さんが朗読するのでは、やはり違いますか?

「違いますね、役者さんだと演じてしまうでしょう。それは役者だからもちろんなんですけど、朗読というのは演じることとはやっぱり違うんですよね。どうしても、芝居がかってしまいますよね。」

―では、音楽のほうはいかがですか、リーディングのときと、ピアノだけを弾く時では、また違いますか?

「まったく違いますね、リーディングのときは7:3くらいのつもりです。詩が8、音楽が2でもいいくらい。やはり言葉の後ろでなっているのが音楽ですから、邪魔をしちゃいけないですね。」

―8:2ですか!…そのときの音楽というのは、すっかり曲として作曲してあるものなんですか?

「いえ、朗読は歌と違って、長さがその時々で伸び縮みしますから、完全に即興のときもあれば、モチーフだけが決まっていて、あとは即興、という場合もあります。」

・・・

ポエトリーリーディングは、今はSpoken Wordとも言われています。詩人自らが自分の詩を音楽家とのセッションでライブパフォーマンスするものです。ヒップホップにも通じるものがありますが、オープンマイクと言って場所と日時だけが設定されていて、だれでも参加することができるものもあり、日本でも都市部を中心にその機会は増えているのだとか。
まもなくとなった米沢でのこの日も、やはり、一期一会のライブパフォーマンスであることには変わりありません。老若男女のために詩を書いている俊太郎さんの数多くの詩から、米沢では何が読まれるのか、楽しみです。

■公演情報
「谷川俊太郎・谷川賢作 語られる音と奏でられる言葉」
7/8(火)18:00開場 18:30開演
全席指定 一般2,500円 学生1,000円(当日券500円増)※未就学児はご遠慮ください
お問合せ・チケット予約:伝国の杜0238-26-2666 



2008.07.04:denkoku:[ホール情報]

谷川賢作さんにインタビュー②

  • 谷川賢作さんにインタビュー②
昨日は、詩と音楽のコラボレーションを始めたきっかけをお聞きしました。今日はそのつづき、「家のなかとそとの話」「詩と音楽という表現活動」など…。

・・・

―音楽家を目指すのに、なにかきっかけはあったのでしょうか?

「両親とも、音楽は好きでしたね。家のなかではいつも、なにかしらの音楽がかかっていました。」

―どんなジャンルが多かったんですか?

「やっぱりクラシックやジャズが好きでした。演歌や歌謡曲は、家では流れていなかったですね。」

―なるほど。今の話に戻りますが、舞台上と家の中では、やはり親子といえども違うのでしょうか?

「これは、全く別ものですね!ステージ上は、やはりパフォーマンスですから、家の中とは違います。これが谷川家のいつもだと思われても困りますね」

―(苦笑)そうですよね。話は変わりますが、私がポエトリー・リーディングという表現のかたちがあるということを初めて知ったのが、俊太郎さんと賢作さんの作品「朝のリレー」だったように思います。詩人、と言われる方たちのなかでも俊太郎さんは、そのほか絵本や翻訳、うたの歌詞、エッセイなどと幅広く活躍されていて、現代において私たち一般人にとっても、最も親しく感じる詩人のように思います。他にも、こうした形態で新しい表現に取り組んでる方というのは、もっといらっしゃるんでしょうか…。

「東京芸大にVOICE SPACEというサークルがあって詩人の佐々木幹郎さんが活動されていますよ、他にも桑原滝弥さんなど面白いことをしている人はたくさんいるし、俊太郎も応援しているんだけど、そうですね、なかなか知られていないかもしれないですね。」(注)VOICE SPACEは東京芸術大学音楽学部の現代詩を研究する音楽グループ。音楽文芸講座担当の佐々木幹郎氏、成田英明氏を顧問として2004年発足。メンバーをみると俊太郎氏と小室等氏が「用務員」さんだそう。桑原滝弥氏は講談師・神田京子氏とともに「詩人類」を主宰。)

・・・

「朝のリレー」という詩は、教科書に載っていたことで多くの方に知られているのではないかと思います。その後、インスタントコーヒーのコマーシャルに俊太郎氏本人の声による朗読が起用されたことにより、より多くの人の知るところとなりました。詩に応じて目覚まし時計がリリリとなったり、空の明かるむ様子が連想される素敵な音楽はもちろん賢作さんの演奏です。今回の公演で演奏されるかどうかは…当日のお楽しみです。


■公演情報
「谷川俊太郎・谷川賢作 語られる音と奏でられる言葉」
7/8(火)18:00開場 18:30開演
全席指定 一般2,500円 学生1,000円(当日券500円増)※未就学児はご遠慮ください
お問合せ・チケット予約:伝国の杜0238-26-2666 
2008.07.04:denkoku:[ホール情報]