国宝「上杉家文書」千坂高信書上 寛永初年頃
正月17日 江戸家老の千坂が提出した意見書で、
江戸初期の米沢藩の軍制が分かる希少な史料です。
前半は藩主の側近くに置く部隊、
後半は侍組を中心とした別動隊に分けて編成を検討し、
兵員不足なので、米沢から増員が必要と述べています。
「馬廻」「中之間」「大小姓」「手明」、そして「侍組」など、
米沢藩、上杉軍の諸集団の軍事的な役割が良く分かります。
冒頭だけご紹介すると…
「御馬廻」中級藩士65騎を分け、
・6騎は御使番として近習にすいる。
・20騎は御側に置く。
・40騎は別動隊へ回す
藩士所有の武器はあるか分からないので、藩の御蔵から貸し出すとよい、
と述べています。
唯今御屋敷ニ有人ニ而積覚
一御馬廻 六拾五人
此内
△六人御使番者御近習ニ而
指置、御使萬御用可被 仰付
△廿人ハ御そばニ可被指置?
△四拾人者御用之所へ可被遣也
右何も手前之武具有無不定ニ候、菟角
御蔵馬上具足可被為借候…
こちらの史料は常設展示室内の上杉文華館にて
6月27日(火)まで展示中です!
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米沢市上杉博物館 0238-26-8001