上杉文華館「上杉治憲の試練 ―七家騒動―」

さて、今回の上杉文華館は、
《 国宝上杉家文書が伝える、上杉鷹山の生涯 ④》

「上杉治憲の試練 ―七家騒動―」
展示期間は、6月27日(木)~7月23日(火)まで。

一部、資料紹介致します。

国宝「上杉家文書」
『歴代年譜 治憲公』八



安永二年(一七七三)七月朔月条 
文政一〇年(一八二七)
二七.〇×一八.三cm
米沢市上杉博物館

〔解説〕
 安永二年六月二七日の未明、上杉鷹山の
藩政改革に対し、竹俣当綱らの改革派をや
めさせ、改革を中止するようにと、米沢藩
の重臣七名が登城し、鷹山に直訴しました。
七名は鷹山に即答を求め、退出しようとす
る鷹山に詰め寄る勢いでした。その場に前
藩主上杉重定がやってきて、七名はようや
く退いたのでした。
この事件は竹俣当綱を中心とする改革派
と七名の重臣たちの保守派との対立でした。
鷹山は、強訴の主張を誤りとして七名を厳
しく処罰しました。展示の部分には、千坂
対馬に対する半知召し上げ、須田伊豆に対
する切腹の処罰が記されています。強訴か
らわずか三日後という迅速な対応でした。
 その後、改革は順調に進められました。
鷹山は藩主となって七年目、二三歳の試練
でした。事件の二年後、七名の重臣たちも
その罪を許されました。後に禍根を残さず、
米沢藩が一つにならないと、改革が達成さ
れないことを知る鷹山の政治手腕を示した
事件でもありました。

その他、関係資料も展示しておりますし、
≪原本展示≫
国宝「上杉本 洛中洛外図屏風」
6月15日(土)~7月4日(木)
も展示しています。

ぜひ、お越し下さい。

次回、展示予定
《 国宝上杉家文書が伝える、上杉鷹山の生涯 ⑤》
「上杉治憲の恩師」
【展示期間】:7月25日(木)~8月27日(火)

お問い合わせ 米沢市上杉博物館 0238-26-8001まで

2013.06.29:denkoku:[博物館情報]