展示替えしました。夏でもへっちゃら。上杉文華館「夏の贈答」

 毎日暑い日々が続きます。七月は、京都では、「国宝 上杉本洛中洛外図」に描かれてる祇園祭でしたね。そろそろ、8月も近いです。8月になれば、東北の山形県では、花笠まつりが開催されます。みなさん夏を満喫して下さい。
 さて、上杉文華館もどうやら夏模様です。
 今回は、
「夏の贈答」展示期間は、7月26日(木)~8月21日(火)まで。
関連情報として、担当学芸員が展示解説を行います。
コレクショントークは、
7月28日(土)14:00~(上杉文華館内、入館料 有)

ぜひ、お越しください。


 

【今回の展示資料】
夏でもへっちゃら(永禄12年)6月10日北条氏康書状
夏に味わう酒  (天正7年)7月19日武田勝頼書状
縁起物の果実  (年未詳)6月1日上杉定勝書状  ほか



第15回目は「夏の贈答」です。夏の季節感を表す贈答品、夏には珍しい贈答品など、さまざまな贈答品を紹介するともに、それらの背景にある時代的特徴等もあわせて国宝「上杉家文書」から紹介していきたいと思います。(目録より)



●夏でもへっちゃら
国宝「上杉家文書」北条氏康書状●


(永禄一二年)六月一〇日
三五.二×三七.五㎝
米沢市上杉博物館
〔翻刻〕
為御音信昆布一合、鱈一合、干鮭十尺、
三荷送給候、於当口各珎物、賞翫此事候、
名酒一入催興候、委曲御両使ヘ申候、恐々謹言
  六月十日  氏康(花押)
 山内殿
〔解説〕
 上杉謙信から昆布、鱈、干鮭、そして酒(昆布一合、鱈一合、干鮭十尺、三荷)を贈られた北条氏康の礼状。
 このうち、鱈や鮭は越後産と考えられ、小田原や北条氏領国の太平洋沿岸では獲れない魚だったとみられます。鱈は寒流性の魚で日本海や北日本太平洋岸などに生息、鮭は日本海沿岸部の河川、利根川以北の太平洋岸の河川などに回帰する魚だからです。また、鱈は冬、鮭は秋から冬が旬で、六月には獲れないことも明らかです。氏康が小田原では珍しい、味わい深いものと記しているのも肯けます。春日山から小田原まで、直線距離にして約二〇〇㎞。「干鮭」とあるように干物であったために、旬ではない、それも暑い季節に遠く離れた地に魚を送ることができたのです。旬でも生での運搬は難しかったと思われます。
「干鮭」は平安時代以来の越後の特産塩引鮭とみられ、また鱈は棒鱈であったと考えられます。保存食の知恵が季節を問わない贈答を可能とし、越後の特産品を生んだのでした。

それから、今回パネルで、ピックアップした洛中洛外図の部分は、水浴びです。

暑い中、涼しいでしょうね~。夏でもへっちゃらですね(★ ̄∀ ̄★)


縁起物の果実ですか?!( ̄ー ̄)」 縁起物の果実の正体は何でしょう?答えは文華館に入って、見つけて下さい!

みなさん夏の食べ物食べて 、夏でもへっちゃら!でお過ごしください(´∀`)ノでは、また!
お問い合わせ 米沢市上杉博物館 0238-26-8001まで

2012.07.12:denkoku:[博物館情報]