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展示替えしました。これは読んでおけ 上杉文華館

 おあつうございます。毎日、きびしい残暑ですね。
上杉文華館展示替えしました。
今回は、
「教養を広げるために」展示期間は、8月23日(木)~9月25日(火)まで。
関連情報として、担当学芸員が展示解説を行います。
コレクショントークは、
8月25日(土)14:00~(上杉文華館内、入館料 有)

ぜひ、お越しください。
第16回目は「教養を広げるために」です。戦国大名は武力だけ
ではなく、文化的な素養を重視しました。文芸はその一つでした。
和歌や漢詩文、『源氏物語』のような古典作品に対する興味関心
は高く、それらの理解を深めるための努力を惜しみませんでした。
文学作品をめぐる贈答も少なからずみることができます。今回は
教養を広げるための贈答をめぐる諸相について国宝「上杉家文書」
から紹介していきます。


【今回の展示資料】
「国宝上杉本洛中洛外図屏風」(複製)
 国宝「上杉家文書」
お望みの歌書   (永禄2年)5月15日西洞院時秀書状
写し間違えました (永禄2年)近衛稙家書状
これは読んでおけ (年未詳)4月13日上杉景勝書状  ほか



●これは読んでおけ
国宝「上杉家文書」上杉景勝書状●

(元和六年ヵ)四月一三日
三四.一×四七.八㎝
米沢市上杉博物館
〔翻刻〕(黒字→紫字の順で読む)
 返々、路次中き
 けんよく、爰元ヘ
 つき候間、可心安候、
態申越候、仍
其元ニてやくそく
候間、朗詠さし
こし候、是おも
よミ候て、可然候、
重而何にても
用候ハゝ申越候、以上
  四月十三日
   千徳殿
        参
〔解説〕
 米沢の景勝が江戸の息子千徳(上杉定勝)へ『和漢朗詠集』
(朗詠)を贈った際の書状。追伸部分で江戸から米沢の道中に
ついて述べているので、米沢に着いてさほど時間の経っていな
い時に出されたとみられます。四月半ば頃まで景勝が米沢入り
したのは元和六年が該当し、これが正しければ定勝は数えで一
七歳です。
 『和漢朗詠集』は和漢の漢詩文および和歌の名作を集めて、
平安時代中ごろに藤原公任が編纂しました。中近世を通して子
供の教科書として利用されていましたが、当時の一流の文化人
も手元に置いており、幅広い関心と受容がうかがわれます。
 定勝が一〇代後半に達していたとすれば、和漢の名文やそれ
に関わる故事などを学ぶ必要から景勝が贈ったものとみられます。



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さて、ここで大切なお知らせです。
いよいよ来月、待望の原本展示!
国宝「上杉本 洛中洛外図屏風」
原本展示10月12日(金)~11月8日(木)

今回、見逃したら次は、来年になります。
みなさん、手帳にメモしておいてください~( ..)φ
うっかり、わすれないように☆
以上、国宝が展示される期間の情報でした。
「これは、読んでおけ!」という思いをこめて…♥
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では、今回のパネルの紹介です。

今回の教養を広げるにちなんでこの場面を選びました。
二条殿の場面です。二条家は和歌がさかんでした。
この長い髪の女性が、雰囲気でていますね。



みなさん、上杉文華館にお越しください。そして、教養を広げて下さい。
でも、「文華館に、そう簡単に行けないわ~」とがっかりしている方は、
ブログだけでもチェックしておいて下さい。
わりと情報を載せています(^u^)
これは読んでおけ!ということですね。(ーへー)

では、また!
お問い合わせ 米沢市上杉博物館 0238-26-8001まで

2012.08.23:denkoku:[博物館情報]

色であそぼう スパッタリング

  • 色であそぼう スパッタリング
まだまだ残暑が続いていますが、夜になると秋の涼しい風が入ってくるようになりました♪立秋も過ぎ、どんどん秋らしくなってきますね☆
さて!ただいま体験学習室では”スパッタリング”を体験いただけます。

①好きな型紙を切り、
②それを画用紙の上にのせ、
③好きな色の絵の具をブラシにのせ、カナアミでこすります。
④細かなしぶきで切り抜いた紙の形が浮かび上がります。

かき氷や金魚など夏らしい型紙や、ぷち・はなの可愛い型紙、「愛」の型紙もご用意しております

体験はびっくりおどろき無料です!
ステキな作品に仕上がるので、残暑お見舞いとしてこれを使ってみてはいかがでしょうか?(*^∀^*)カワユイヨ♪
8月23日(木)まで開催しております。
お気軽に体験学習室にいらしてください。

お問い合わせは 米沢市上杉博物館 0238-26-8001まで☆
2012.08.12:denkoku:[博物館情報]

次回の企画展

  • 次回の企画展
7月16日で「日本近代洋画への道」は会期終了いたしました。
ご協力いただきましたみなさま、足を運んでくださったみなさま、ありがとうございました。

さて、お待ちかねの展示がいよいよ始まります!
「安部朱美創作人形展 昭和の家族 きずなが、7月28日(土)から9月30日(日)までの期間開催いたします。
楽しみにしてくださっている方も多いようで嬉しいかぎりです♪^▽^

本展では、人形作家・安部朱美さんの石粉粘土から生み出される創作人形の世界を通じ、今伝えるべき日本の心を、そしてそれを伝承していくことの大切さを「家族」という強く素晴らしいきずなをテーマに、約170体の人形で昭和の人々の生活風景を再現します。

今回、安部朱美トーク&サイン会が7月28日(土)にございます!
詳細は コチラ↓↓↓

時間 ①11:00~、②14:00~
会場 企画展示室
*マイクを使用し、移動しながら解説します。
*事前申込は不要ですが、企画展示室入館料が必要となります。
*出演者やイベントの内容が変更、または中止となる場合がございますので、予めご了承ください。
*サインは当日、会場でお買い求めいただいた公式図録のみといたします。
*各回先着50名まで。写真撮影はご遠慮ください。

かわいい人形たちが展示室に並ぶのが楽しみです♪ワクワク
゚.+ε(・ω・`*)з゚+.゚ε(・ω・`*)з゚+.゚ε(・ω・`*)з゚+.゚ε(・ω・`*)з゚+.゚

人形を見ていると(*^▽^*)ニパッ と、気づけば笑顔になってますよ☆
きっと癒しの空間になることでしょう。・:*:
みなさまのご来館、心からお待ちしております

『安部朱美創作人形展 昭和の家族 きずな』
【 期 間 】7月28日(土)~9月30日(日)
【休 館 日】8月22日(水)、9月26日(水)
【開館時間】9:00~17:00(入館は16:30まで)
【 料 金 】一般400(320)円 高大生300(240)円 小中生200(160)円

お問い合わせ 米沢市上杉博物館 0238-26-8001まで
2012.07.17:denkoku:[博物館情報]

展示替えしました。夏でもへっちゃら。上杉文華館「夏の贈答」

 毎日暑い日々が続きます。七月は、京都では、「国宝 上杉本洛中洛外図」に描かれてる祇園祭でしたね。そろそろ、8月も近いです。8月になれば、東北の山形県では、花笠まつりが開催されます。みなさん夏を満喫して下さい。
 さて、上杉文華館もどうやら夏模様です。
 今回は、
「夏の贈答」展示期間は、7月26日(木)~8月21日(火)まで。
関連情報として、担当学芸員が展示解説を行います。
コレクショントークは、
7月28日(土)14:00~(上杉文華館内、入館料 有)

ぜひ、お越しください。


 

【今回の展示資料】
夏でもへっちゃら(永禄12年)6月10日北条氏康書状
夏に味わう酒  (天正7年)7月19日武田勝頼書状
縁起物の果実  (年未詳)6月1日上杉定勝書状  ほか



第15回目は「夏の贈答」です。夏の季節感を表す贈答品、夏には珍しい贈答品など、さまざまな贈答品を紹介するともに、それらの背景にある時代的特徴等もあわせて国宝「上杉家文書」から紹介していきたいと思います。(目録より)



●夏でもへっちゃら
国宝「上杉家文書」北条氏康書状●


(永禄一二年)六月一〇日
三五.二×三七.五㎝
米沢市上杉博物館
〔翻刻〕
為御音信昆布一合、鱈一合、干鮭十尺、
三荷送給候、於当口各珎物、賞翫此事候、
名酒一入催興候、委曲御両使ヘ申候、恐々謹言
  六月十日  氏康(花押)
 山内殿
〔解説〕
 上杉謙信から昆布、鱈、干鮭、そして酒(昆布一合、鱈一合、干鮭十尺、三荷)を贈られた北条氏康の礼状。
 このうち、鱈や鮭は越後産と考えられ、小田原や北条氏領国の太平洋沿岸では獲れない魚だったとみられます。鱈は寒流性の魚で日本海や北日本太平洋岸などに生息、鮭は日本海沿岸部の河川、利根川以北の太平洋岸の河川などに回帰する魚だからです。また、鱈は冬、鮭は秋から冬が旬で、六月には獲れないことも明らかです。氏康が小田原では珍しい、味わい深いものと記しているのも肯けます。春日山から小田原まで、直線距離にして約二〇〇㎞。「干鮭」とあるように干物であったために、旬ではない、それも暑い季節に遠く離れた地に魚を送ることができたのです。旬でも生での運搬は難しかったと思われます。
「干鮭」は平安時代以来の越後の特産塩引鮭とみられ、また鱈は棒鱈であったと考えられます。保存食の知恵が季節を問わない贈答を可能とし、越後の特産品を生んだのでした。

それから、今回パネルで、ピックアップした洛中洛外図の部分は、水浴びです。

暑い中、涼しいでしょうね~。夏でもへっちゃらですね(★ ̄∀ ̄★)


縁起物の果実ですか?!( ̄ー ̄)」 縁起物の果実の正体は何でしょう?答えは文華館に入って、見つけて下さい!

みなさん夏の食べ物食べて 、夏でもへっちゃら!でお過ごしください(´∀`)ノでは、また!
お問い合わせ 米沢市上杉博物館 0238-26-8001まで

2012.07.12:denkoku:[博物館情報]

上杉文華館展示替えしました。今回は「美術品はいかが」です。

  • 上杉文華館展示替えしました。今回は「美術品はいかが」です。
梅雨の季節なのに山形はなんとなくさわやかな毎日ですね!上杉文華館の展示替え
の時期が来ました!p(・v・)q
今回は、
「美術品はいかが」展示期間は、6月28日(木)~7月24日(火)まで。
関連情報として、担当学芸員が展示解説を行います。
コレクショントークは、
6月30日(土)14:00~(上杉文華館内、入館料 有)

ぜひ、お越しください。


第14回目は「美術品はいかが」です。上杉本洛中洛外図屏風がそうで
あるように、戦国時代の贈答には美術品が一般的に用いられていまし
た。今回はそのような絵画について、どのような傾向の作品が好まれ
たのか、そこに見られる社会的関係などについて、国宝「上杉家文書」
を中心に紹介していきたいと思います。
(展示目録より) 
それから、パネルの上杉本洛中洛外図からピックアップした部分を
紹介します。東山文化に触れていますので、それにちなみ「銀閣寺」
ですo( ・v<)ノそれと合わせて、展示資料のご紹介をします。

 [展示資料紹介]

●最高の中の最高ですよ。国宝「上杉家文書」北条氏綱書状●

(大永五年)四月二〇日
二九.六×一三.六�
米沢市上杉博物館
〔解説〕
 氏綱が長尾為景に改めて牧谿法常の絵画(寒山拾得図)を
贈った際の書状。氏綱は、この牧谿の寒山拾得図は「御物」
と聞いており、外題は能阿弥が書いた(外題物能阿弥仕之候)
と記しています。
御物とは室町将軍家のコレクション(東山御物)をいい、
能阿弥は八代将軍足利義政に仕えて書画の管理鑑定を行った
人物です。その能阿弥が外題、巻いた掛軸の外側に作品名を
記したということは、これを真筆と認めたことを意味します。
一度、作品を返されている氏綱は、今度は牧谿の中でも最高
中の最高の作品を贈ったのです。
東山御物は将軍家の衰退とともに戦国大名や茶人の手に渡っ
ていきました。そして、このように戦国大名間の贈答品とし
て用いられたことが分かります。もっとも、為景がこれを受
け取ったかどうかは不明です。


最後に、みなさん、資料名の前に「最高の中の最高ですよ。」
と記されてあり、気になった方もいらっしゃったのではないで
しょうか?これは、担当学芸員がつけたキャッチコピーです。
毎回、考えてここに一言つけています。

みなさま、米沢市上杉博物館の上杉文華館で、企画展示室で、
美術品はいかが?
それでは、また(-v-)/w
お問い合わせ 米沢市上杉博物館 0238-26-8001まで
2012.06.28:denkoku:[博物館情報]