考え方と行動の原点

<感謝と学びの姿勢>
 この世に生まれたからには、よりよく行きたい、豊かになりたいと思わない人はいないだろう。昔から、そうなるためには自分の力だけでなく、三つの徳が必要だといわれている。

 一つは、ご先祖の徳、二つには、職業の徳、三つめは、配偶者の徳である。
 会社ではこれが、一つには、先輩、創業者、二つには、仕事、三つめはパートナー、同僚、労使、取引先になる。徳というのは、感謝と学びの心だと思う。

<幸せになるために>
 幸せになるためには、
 ① 年収1,000万円の人を何人つくるのか
 ② 20代の部門長が実現するか
 ③ 海外旅行に何人出すのか
 ④ 社員の財産づくりをどうするのか
 ⑤ 地域に対して企業はどんなことをしていくのか等々
 すべて、具体的に立案、明示すべきである。

 第二には、あらゆる機会損失をなくすための行動基準と考え方である。それがためには、本社からの押し付けではなく、支店・営業所の独自性のある行動規範についても規制していかねばならない。言葉を変えると、利益を上げる方針を経営努力によるものにもっていくことである。

 第三には、資本構成と利益配分についての新しい考え方と目標をハッキリさせることである。これらを従来の経営計画に付け加え、国際的視野に立って方向づけしていくことである。とかく数字の遊戯と作文に終わりがちな計画を、現実的な指標となるものにしていくことだ。

 幸せや豊かさというのは、
 個人や家庭では
 ① 健康
 ② 経済的な豊かさ
 ③ 精神的な豊かさ
 会社では
 ① 健全で潰れぬこと
 ② 儲かること
 ③ 社内、取引先、地域社会とよい関係を保つこと、の順位だと思う。

 これらの豊かさは、じっとしていて与えられるものでは決してなく、自らの努力で勝ち取っていかねばならないものである。家庭にあっては、家族それぞれが親から受け継いだ身体を大事にし、お互い注意し合い、夫は仕事に精を出し、実力をつけ、多くの収入を持ち帰り、また妻子を外敵から守る。妻は世帯のやりくりに頭を使い、夫に十分働いてもらえるよう快適な食事と衣服、そして、休息が取れるように準備し、育児と教育に心配りをしなければならない。

 企業においても同様である。労使それぞれが仲良くお互いの本分を守って力を尽くさねば企業はよくならない。全力を注ぐというのは、自分の仕事にすべてをかけようとするプロ意識である。

<心すべきこと>
 心すべきことは
 ① 基本動作を徹底的に身につける
 ② ミスや取りこぼしのないようにする
 ③ 使ったエネルギーと費用に見合った仕事をする
 ④ 時間と金の使い方を考える

 労使を問わず、多数の者が精鋭になることが企業を豊かにしていく。特に、リーダーシップを握る幹部が、しっかりとした考え方と態度を身につけなければならない。
 ① 人間に対して愛情をもつ
 ② 他人に尽くすという気持ちをもつ
 ③ 知識の習得に努め、それを能力にまで高める
 ④ すぐに実行に移す行動力をもつ
 ⑤ 困難にぶつかる勇気をもつ
 ⑥ 自分中心でなく、すべて全社的な立場で判断する
 ⑦ 問題点は徹底的に掘り下げ、必ず対策を立てる
 ⑧ 決めたことは必ずやり遂げる

 このような態度が、部下が心から協力する基本となるだろう。

2006.10.20:反田快舟:[経営箴言]

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