老兵の半生(帰郷)

1958年夏、私は都会生活に挫折し、帰郷することと
なりました。
19歳のときです。
上京して4年間、必死でもがいてみたけれど、どうも
納得できる状況を作り出せない。
それに、神経性胃炎に悩まされ、沈みきった毎日が
続いており、医者に相談すると、不規則な生活が
原因で、環境を変えないと直らないと言われ、ますます
東京生活がいやに成って行きました。
仕事の都合で、朝食が10時、昼が三時 夕飯が、11時頃
そんな生活が、ランダムに続いていたのです。
こんな生活をしていて、将来どうなるのかな、大きな
夢を抱いて、上京したのにこのまま、靴屋の職人で
終わるのは、我慢が成らなかったのです。
もっと何かが、あるはずだ。
納得できる職業が、あるはずだ。
様々転職をしてみましたが、所詮自分の持っている
キャパ以上の、仕事に就けるはずはありませんでした。
今考えると、幼稚だったんだろうね、其れと同時に
人生をあせっていたことは、たしかでした。

・・つづく・・

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