上杉茂憲は、弘化元年(1844)、12代藩主上杉斉憲の長男として生まれ、世子(後継ぎ)として教育を受けました。慶応2年(1866)には上洛し、京都の警備にあたりました。明治元年(1868)の戊辰戦争で米沢藩は奥羽越列藩同盟側の中心として主に越後方面で戦うも敗れ、降伏後は茂憲自ら庄内に出兵しました。同年末に斉憲の跡を継ぎ、藩主(後に藩知事)として改革に努めますが、明治四年の廃藩置県により東京に移住しました。その後は英国留学を経て、沖縄県令、貴族院議員などの公職を歴任しました。
一方、米沢では士族と密接な関係を維持して教育と産業の近代化に尽力し、明治29年 には米沢に再び居を構えました。茂憲は華族としての上杉家の制度や財政基盤の整備と、古文書や刀剣といった先祖伝来の宝物類の管理を進め、大正8年(1919)に没しました。
上杉茂憲の生きた時代は、幕末から戊辰戦争に至る政治的な混乱、廃藩置県と華族・士族の創設、急速な近代化といった劇的な変化の連続でした。
本展では、主に幕末から明治20年代にかけて、茂憲と米沢の士族の生き様や思い、両者の関係性、そして地域の近代化に果たした役割を紹介します。
◇開催期間 前期:2024年4月20日(土)~5月19日(日)
後期:2024年5月25日(土)~6月23日(日)
9:00~17:00(入館は16:30まで)
※展示替 5/20(月)~5/24(金)
◇休館日 4月24日(水)・5月22日(水)
◇入館料 一般800円(640円)高大生500円(400円)小中生300円(240円)
※( )20名以上の団体料金、常設展一体型
◇入館無料デー 5月5日(祝・日)こどもの日 対象:高校生以下
5月18日(土)国際博物館の日 対象:どなたでも
◇講演会「大名華族と地域社会」 聴講無料!
〇5月11日(土)14:00~
〇講師:宮間純一(中央大学文芸部教授)
〇場所:伝国の杜 2階大会議室
〇定員:先着120名
※事前申込制:受付開始3/28~
◇ギャラリートーク 申込不要
(担当学芸員による展示解説)
①「ここに注目!展示会の見どころ」 4/20(土)14:00~
②「戊辰戦争と上杉茂憲」 5/25(土)14:00~
③「上杉茂憲と近代の米沢」 6/22(土)14:00~
〇場所:企画展示室 ※入館料が必要です。
※詳細は「伝国の杜 米沢市上杉博物館公式ホームページ」をご覧ください。
◆国宝「上杉本洛中洛外図屏風」原本展示!
4月20日(土)~5月19日(日)常設展示室 上杉文華館にて展示
【お問い合わせ】
伝国の杜 米沢市上杉博物館
米沢市丸の内1-2-1
TEL:0238-26-8001