寺社徘徊の帰り道、伊佐沢芦沢の置賜三十三観音十七番礼所の芦沢観音に寄ってみた
獅子宿の近くにこんな立派な観音堂があったとは・・・灯台もと暗しである
参道からお堂は杉木立で見えず、長い石の階段が続いている
途中にある地蔵さんや石碑など眺めて進んで行く
太い杉がお堂への日差しを遮って昼尚薄暗い・・・杉っ葉の薫りだろうか
寺社に訪れると特有の薫りがする
お堂の拝殿や彫刻に塗られたベンガラ朱はまだ褪色せず鮮やかさを保っている
大抵の社殿はスッカリ色が剥げ落ち木肌が表れて浸食されているが、それに比べると
すこぶる保存状態良い
とくに彫刻に着色されている青が残っているのは稀である
境内も管理が行き届き、氏子の方々の信仰が厚いことが伺えるのだ
曇天から雨が落ちて来た
すると・・微かにどこからか篠笛の音が聞こえてきた
おやっ? まさか? と思って獅子舞い好きな中学生の男の子にラインで尋ねると
まさに彼の獅子笛の稽古だった
晩秋の雨風と共に流れてくる笛の音も良いものである
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米沢の獅子頭1
民俗学研究家の渡部敏和氏の資料から米沢の獅子頭を調査を始めた
渡部氏と待ち合わせして米沢市の中央のとあるお宅にお邪魔した
先代の当主が集めた骨董コレクションの一つである
成島八幡宮の獅子頭が訳有って売りに出たものを他所に拡散してしまうのを憂いで
求めたらしい・・・
渡部氏の資料の写真の印象では、頭に乗せる置賜風の獅子踊りの獅子頭の表情を感じさせるが
実際拝見してみると高さ38cm幅27cm奥行き27cmと中型で重い
注目すべき特徴として
下顎が頭の部分に乗っている形態で、その連結は紐を二つの穴に通す原始的な方法である
紐では耐久性が無く、口の開閉は頻繁ではなかったようだ
がっちりした顎は安定性があり拝殿に飾って守護を目的にされた獅子頭と推測
舌が面白い
器状に造られ、あたかもお神酒や供物を納めるような形だ
その表情の印象からネットで調べてみると似た獅子頭が浮かんで来た
鼻穴の間の溝に金箔があり、目が吊り上がっている特徴から岩手県の早池峰権現舞の
の獅子頭と類似しているような気がする
さらに舐めるように観察すると
一対の耳は軸がそれぞれ別な時期に修理された痕がある
耳の裏に塗られた朱も適当に塗られていたので、この耳の形も疑いたくなる
眉毛の巻き毛が特徴的で毛穴の痕が鼻の下と共にある
金沢の獅子頭で見たような巻き毛だ
顎を裏返してみた
朱の漆で殴り描きしたような、違和感を感じさせるウネウネ・・・蛇腹????
毛が付いている表情を想像してみると異様な感じがするが見てみたい
模刻してみようか?
鼻の輪郭が三重に重なったように見えるのも独特である
威嚇するような鼻のシワを現しているのだろうが、整頓して面白い形にまとめている
顎を裏返してみた
朱の漆で殴り描きしたような、違和感を感じさせるウネウネ・・・ひょっとして蛇腹????
最後に獅子頭の裏に達筆な記名がある
「成島八幡」と書かれているそうだ
大抵記名の定石として年号とや作者名、施行関係者等が書かれている例が多い
神社や寺の名は、誰に見せるものでもないと書かれない事もある
成島八幡宮の古い資料には獅子頭の所蔵は五頭とあり、他の獅子頭との区別するため
年号を記するものと考えるものだが・・はて?
塗り替えはしていない様だし・・・と疑問は残る
さて渡部氏のまとめた資料には60ヶ所100頭近くの獅子頭があることが分かる
梓山白山神社には明治期の長井の彫り師梅津弥兵衛作の二頭も確認されているし
興味深い獅子頭満載である
今後これらの獅子頭をまとめ、後世に残す形にしてみたいと考えている・・・
渡部氏と待ち合わせして米沢市の中央のとあるお宅にお邪魔した
先代の当主が集めた骨董コレクションの一つである
成島八幡宮の獅子頭が訳有って売りに出たものを他所に拡散してしまうのを憂いで
求めたらしい・・・
渡部氏の資料の写真の印象では、頭に乗せる置賜風の獅子踊りの獅子頭の表情を感じさせるが
実際拝見してみると高さ38cm幅27cm奥行き27cmと中型で重い
注目すべき特徴として
下顎が頭の部分に乗っている形態で、その連結は紐を二つの穴に通す原始的な方法である
紐では耐久性が無く、口の開閉は頻繁ではなかったようだ
がっちりした顎は安定性があり拝殿に飾って守護を目的にされた獅子頭と推測
舌が面白い
器状に造られ、あたかもお神酒や供物を納めるような形だ
その表情の印象からネットで調べてみると似た獅子頭が浮かんで来た
鼻穴の間の溝に金箔があり、目が吊り上がっている特徴から岩手県の早池峰権現舞の
の獅子頭と類似しているような気がする
さらに舐めるように観察すると
一対の耳は軸がそれぞれ別な時期に修理された痕がある
耳の裏に塗られた朱も適当に塗られていたので、この耳の形も疑いたくなる
眉毛の巻き毛が特徴的で毛穴の痕が鼻の下と共にある
金沢の獅子頭で見たような巻き毛だ
顎を裏返してみた
朱の漆で殴り描きしたような、違和感を感じさせるウネウネ・・・蛇腹????
毛が付いている表情を想像してみると異様な感じがするが見てみたい
模刻してみようか?
鼻の輪郭が三重に重なったように見えるのも独特である
威嚇するような鼻のシワを現しているのだろうが、整頓して面白い形にまとめている
顎を裏返してみた
朱の漆で殴り描きしたような、違和感を感じさせるウネウネ・・・ひょっとして蛇腹????
最後に獅子頭の裏に達筆な記名がある
「成島八幡」と書かれているそうだ
大抵記名の定石として年号とや作者名、施行関係者等が書かれている例が多い
神社や寺の名は、誰に見せるものでもないと書かれない事もある
成島八幡宮の古い資料には獅子頭の所蔵は五頭とあり、他の獅子頭との区別するため
年号を記するものと考えるものだが・・はて?
塗り替えはしていない様だし・・・と疑問は残る
さて渡部氏のまとめた資料には60ヶ所100頭近くの獅子頭があることが分かる
梓山白山神社には明治期の長井の彫り師梅津弥兵衛作の二頭も確認されているし
興味深い獅子頭満載である
今後これらの獅子頭をまとめ、後世に残す形にしてみたいと考えている・・・
どじょう観音ありけり
秋晴れが続きます・・
いつも山形市に向かう途中に見かける鬱蒼とした神社の木立
花火大会の会場になる須川の下反田橋のすぐ側
思い切って覗いてみました
すると・・なに?! 鰌観音?
鰌の漢字が読めない・・・スマホで調べると「どじょう」
どじょう観音?? 観音様が、あの側溝掃除すると現れるどじょう?
・・・もちろん由来はそんなはずは無くちゃんとあります
興味のある方はネット検索して下さい
上手に説明されているブログもあるようです
タテガミの渦巻きが見事
拝殿の彫刻はどじょうでなく獅子と貘(ばく)真ん中はたいてい龍なのですが
松なので何か謂れがあるのかも知れません
社殿をウロウロキョロキョロしていると、お婆ちゃんが参拝に来られました
深々と腰を曲げての合掌は5分近くも続きました
観ている我々も思わず引き込まれる様な熱心さです
私の形ばかりの合掌が恥ずかしくなる
一心に祈る、この姿こそ信仰の神髄なのでしょう・・・
いつも山形市に向かう途中に見かける鬱蒼とした神社の木立
花火大会の会場になる須川の下反田橋のすぐ側
思い切って覗いてみました
すると・・なに?! 鰌観音?
鰌の漢字が読めない・・・スマホで調べると「どじょう」
どじょう観音?? 観音様が、あの側溝掃除すると現れるどじょう?
・・・もちろん由来はそんなはずは無くちゃんとあります
興味のある方はネット検索して下さい
上手に説明されているブログもあるようです
タテガミの渦巻きが見事
拝殿の彫刻はどじょうでなく獅子と貘(ばく)真ん中はたいてい龍なのですが
松なので何か謂れがあるのかも知れません
社殿をウロウロキョロキョロしていると、お婆ちゃんが参拝に来られました
深々と腰を曲げての合掌は5分近くも続きました
観ている我々も思わず引き込まれる様な熱心さです
私の形ばかりの合掌が恥ずかしくなる
一心に祈る、この姿こそ信仰の神髄なのでしょう・・・
猫の宮ありけり
高畠の「犬の宮」「猫の宮」に訪れてみた
いよいよ猫ネタもお宮入りだ
高畠町市街地の東にあたりだろうか・・看板に導かれ訪れてみると
集落の中に大きな駐車場があった
トイレも整備され犬猫好きの人も多く訪れるのだろう
手前の犬の宮には目的の神社彫刻は無いのだが狛犬がいかにも犬犬していて面白い
尻尾が長い猫の様な石像もある
拝殿には亡くなったのだろう愛犬の写真や首輪が数多く貼られいた
置賜には草木塔などの供養塔も多く、人々の動植物に対する愛着の深さを知る
猫の宮は畑の木々に隠れて、うっかり見逃して帰るところだった
参道の敷き石が欠落したり若干荒れている様子
こちらも苔生してかなり時代を経ている
獅子の彫刻の口元に蝉の抜け殻が・・
こちらも拝殿のいたるところに愛猫の写真や首輪が品品ある
写真が劣化破損したりと散らかりかけている
気持ちは分かるのだが・・・
置賜で最古の諏訪神社が上小松の諏訪神社に訪れた
杉並木の参道が見事だ
以前こちらの赤い獅子頭二頭を修理している
神殿の彫刻が素晴らしい・・神殿の直ぐ側に杉の巨木が神殿を守る様にそそり立っていた
鮮やかな赤の鬼面が目立つ
神殿の彫刻は既に色彩が消えてモノクロなので余計に目立っている
鬼面に屋根が無いので銅板を打ち出した金属製の鬼面であろう
また社殿の側の池に浮かぶ祠(ほこら)がある
鄙びて趣きがあるが、通路の板が朽ちて参拝は止めた方が無難である
古い苔生した狛犬が朽ちて崩れ放置されていた・・・
神社の境内には自然が溢れ、繁栄した人々の証がある
社殿の彫刻には超絶の匠の技が隠れている
いよいよ猫ネタもお宮入りだ
高畠町市街地の東にあたりだろうか・・看板に導かれ訪れてみると
集落の中に大きな駐車場があった
トイレも整備され犬猫好きの人も多く訪れるのだろう
手前の犬の宮には目的の神社彫刻は無いのだが狛犬がいかにも犬犬していて面白い
尻尾が長い猫の様な石像もある
拝殿には亡くなったのだろう愛犬の写真や首輪が数多く貼られいた
置賜には草木塔などの供養塔も多く、人々の動植物に対する愛着の深さを知る
猫の宮は畑の木々に隠れて、うっかり見逃して帰るところだった
参道の敷き石が欠落したり若干荒れている様子
こちらも苔生してかなり時代を経ている
獅子の彫刻の口元に蝉の抜け殻が・・
こちらも拝殿のいたるところに愛猫の写真や首輪が品品ある
写真が劣化破損したりと散らかりかけている
気持ちは分かるのだが・・・
置賜で最古の諏訪神社が上小松の諏訪神社に訪れた
杉並木の参道が見事だ
以前こちらの赤い獅子頭二頭を修理している
神殿の彫刻が素晴らしい・・神殿の直ぐ側に杉の巨木が神殿を守る様にそそり立っていた
鮮やかな赤の鬼面が目立つ
神殿の彫刻は既に色彩が消えてモノクロなので余計に目立っている
鬼面に屋根が無いので銅板を打ち出した金属製の鬼面であろう
また社殿の側の池に浮かぶ祠(ほこら)がある
鄙びて趣きがあるが、通路の板が朽ちて参拝は止めた方が無難である
古い苔生した狛犬が朽ちて崩れ放置されていた・・・
神社の境内には自然が溢れ、繁栄した人々の証がある
社殿の彫刻には超絶の匠の技が隠れている
ちょっと猫島へ
宮城県石巻の離れ島・・猫の居る島で有名な田代島へ行ってみた
岩合さんの猫歩きの写真集では、猫がウジャウジャ闊歩していて島においでと
誘ってくるのだが
我々が行った島はパラパラとまばらに日向ぼっこしている猫密度だった
まぁ勝手に訪れている訳だから四の五の文句を言う筋合いでないので
まったりとしたフェリーで片道一時間の船の旅を楽しむ
島の大泊に到着する
猫神社に800mと近いので下りると我々4人だけ
するとノラクロ一匹が出迎えだ
エサ頂戴とすり寄ってくる
無謀にエサやりは御法度なので粉末のマタタビを持参したのだが、お気に召さぬのか
ソッポを向く・・では次の一手は猫じゃらしだ
これも、腹の足しにならぬと猫耳東風
ノラクロとお別れし細い坂道を15分程、息を弾ませる
鬱蒼とした山道を少し歩くと様々な不思議な匂いが漂ってくる・・・
魚が腐った様な匂いだったり、銀杏の様な匂いだったり、森林の匂いだったりと
数メーター歩いただけで何十種類の違う匂いが漂っているのだ
震災で亡くなった人や生き物の魂が島を彷徨っているのだろうかと想像すると背筋が凍り付く
猫が姿を変え集まっているのだろうかと、うろついている猫の顔を改めて見つめてみるが
・・・・そうでもなさそうだ
腹減った~なんかくれ~(涙)写真撮るならなんかくれ~
と言いたそうな目だ
猫神社は想像したより、こじんまりだ・・・狛犬のような顔を膨らませた雄猫が管理していた
大泊港から仁斗田港まで散策し小一時間
カメラを持った猫目当ての観光客が帰りの船の桟橋に集まって来た
あらあら海外からのペアもいる
見送りに猫二匹で送ってくれた
猫達は最小動員で要所要所を締めくってくれたので流石ある
久しぶりの石巻への旅は二時間程滞在時間であったが、快晴の秋空のホドヨイ案配の潮風
と猫達の歓迎に癒されたのだった
一昨年石巻に獅子舞い慰問に獅伝と訪れたときより大分復興の気配は進んだものの
アチコチに震災の爪痕はまだ残っていた
あれから四年は過ぎても、亡くなった方々や罹災された方々の魂は
癒される事はないだろう・・
岩合さんの猫歩きの写真集では、猫がウジャウジャ闊歩していて島においでと
誘ってくるのだが
我々が行った島はパラパラとまばらに日向ぼっこしている猫密度だった
まぁ勝手に訪れている訳だから四の五の文句を言う筋合いでないので
まったりとしたフェリーで片道一時間の船の旅を楽しむ
島の大泊に到着する
猫神社に800mと近いので下りると我々4人だけ
するとノラクロ一匹が出迎えだ
エサ頂戴とすり寄ってくる
無謀にエサやりは御法度なので粉末のマタタビを持参したのだが、お気に召さぬのか
ソッポを向く・・では次の一手は猫じゃらしだ
これも、腹の足しにならぬと猫耳東風
ノラクロとお別れし細い坂道を15分程、息を弾ませる
鬱蒼とした山道を少し歩くと様々な不思議な匂いが漂ってくる・・・
魚が腐った様な匂いだったり、銀杏の様な匂いだったり、森林の匂いだったりと
数メーター歩いただけで何十種類の違う匂いが漂っているのだ
震災で亡くなった人や生き物の魂が島を彷徨っているのだろうかと想像すると背筋が凍り付く
猫が姿を変え集まっているのだろうかと、うろついている猫の顔を改めて見つめてみるが
・・・・そうでもなさそうだ
腹減った~なんかくれ~(涙)写真撮るならなんかくれ~
と言いたそうな目だ
猫神社は想像したより、こじんまりだ・・・狛犬のような顔を膨らませた雄猫が管理していた
大泊港から仁斗田港まで散策し小一時間
カメラを持った猫目当ての観光客が帰りの船の桟橋に集まって来た
あらあら海外からのペアもいる
見送りに猫二匹で送ってくれた
猫達は最小動員で要所要所を締めくってくれたので流石ある
久しぶりの石巻への旅は二時間程滞在時間であったが、快晴の秋空のホドヨイ案配の潮風
と猫達の歓迎に癒されたのだった
一昨年石巻に獅子舞い慰問に獅伝と訪れたときより大分復興の気配は進んだものの
アチコチに震災の爪痕はまだ残っていた
あれから四年は過ぎても、亡くなった方々や罹災された方々の魂は
癒される事はないだろう・・