一福屋@鈴木農園

トマト
 私の農業研修生活二ヶ月目、初めての挫折です。ショックです。泣きたい気分です。

 農業は失敗から始まる、と先輩方は言いますが、それにしてもこんな仕打ち。

 なんてことですか。先日はトメイトの葉が異様に丸まったことに驚かされました。しかし今回は、トメイト全体が萎縮し葉はちりちり。写真のように、隣の葉と比べると一目瞭然です。

 原因が分かりません。農場長は時々嘘を教えるので、早速もりもり先生に相談です。


 「ネコブ線虫の仕業か、トン付け作業時の不手際」とのご指摘。しかし、どうもネコブにはやられていない様子。となると、私のトン付け作業の不手際・・・。どうやら花芽にトーンを吹きかけたみたい。なんてことだ、鈴木夏子。なんてことだ、22歳・・・・。


 というワケで、しばらくショックから立ち直れず、気をつけたつもりが気をつけていなかった自分に呆れていましたが、数日後に別の原因が浮上。


 「カルシウム不足かもしれない」と出荷部長。涙ぐむ私は、だめもとでカルシウム散布。

 


 すると!!翌々日には花芽が生き返っているではありませんか!

 なんとまぁ、あのちりちりは、カルシウム不足によって引き起こされたトメイトのSOSでした。


 その証拠に、成長したトメイトからは尻腐れ病が発見されましたとさ!


 

▲尻腐れ病のトマト。下半分のない、ひどい状態です。


 トメイトの場合、カルシウムが不足すると八つ当たりなどせず、自らの身を犠牲にすることが分かりました。トメイト、教えてくれてありがとう。
 トメイトの葉が丸まってる〜!!!なんてことですか、農場長!!!!

 


 この異変に気づいたのは、定植後すぐ。ぐるぐるのぐっるぐるです。

 パニック寸前のひよっこ一人。

 このハウス、おおよそ300本以上のトメイトを生育していますが、定植したのは全て私。「トメイ トは全てお前に任せる」と言われたのも私。

 ・・・・・・・・・・・・。

 今更「や〜めた」なんてことも言ってられず、「原因はこれこれです」なんてことも分からず。

 とりあえず、農場長と出荷部長に相談することに。

 するとすると、な〜んと原因は養分過多。農場長こだわりの肥料配分が、我がトメイトを苦しめていたのです。

 成長するにつれ、いずれぐるぐるは解消されるそう。いやはや、いがった〜いがった。
先日とまとのトン付け作業が終わり、花の散ったところで果実が生育し始めました。

 このトン付けという作業、促成作用のある液を「シュッ」と花芽に吹き付ける作業のことです。

 チャンスはたったの一度きり、2度目はありません。





 フェロモンも、あまり漂い過ぎると効果はないようです。