Q8. お役所の穴埋め役じゃないんですか?

A8 理念の4つめは先駆性・創造性です。ボランティアは非営利、非政府の組織です。これは政府の公務員や企業の会社員とは異なる特質があります。公務員は全ての住民に奉仕しなければなりませんので公平性を無視するわけにはいきません。会社員は利潤の追求を目的とする企業で働いているのですから、採算性を度外視するわけにはいきません。
これに対し、自分の意志で参加したボランティアには与えられた裁量は大きく、創造性をいかした先駆的な仕事ができます。ただボランティアは、目の前で困っている人にはできることでも、他の地域の人にはできないとか、本業が忙しくなるとできないとか、公平性や継続性では政府や企業にはかないません。政府・企業・NPOがそれぞれの長所を生かし短所を補うことが大事です。
またこれまでの政府のあり方は、明治時代以来の官尊民卑の中央集権的な意識が強く、官が独占して民に施すという意識が強かったのでした。しかし阪神・淡路大震災は行政に対して大きな教訓と課題を課しました。それは大災害時にはボランティアの協力なくしては被災者の救援や地域の復旧はあり得ないということでした。今後両者間のパートナーシッ形成が期待されています。
2011.08.05:青年の家:[ボランティアQ&A]

この記事へのコメントはこちら

以下のフォームよりコメントを投稿下さい。
※このコメントを編集・削除するためのパスワードです。
※半角英数字4文字で入力して下さい。記号は使用できません。