ぼくのニワトリは空を飛ぶー菅野芳秀のブログ

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雪が降ってきた。
まだまだ冬支度が終わりません。
いつ終わるのだろう。
次々とほかの仕事が出てきて・・
このまま春になってしまうかもしれない。
一番多く時間を割いているのは母の通院かな。
93歳の母は背骨を自然骨折してしまった。
91歳の父親の通院と合わせ、結構時間がとられる。
これは仕方のないことだけど。

写真は昨年の今頃の我が家の前です。
リンゴが雪をかぶっている。

さて、
選挙期間中に新聞折り込みチラシを出すことにしました。
発行元は置賜百姓交流会。
3市5町の農民有志で作る団体だ。
地元新聞に40,000戸分。
10数万円かかりますが、そこはみんなのお金を出し合うことにしました。
ここは正念場だからね。

<以下>
 

置賜に暮らすすべての皆さんに訴えます。

置賜の大地は、数千、数万年の時を刻みながら、耕すものにその流した汗に見合う豊かな実りを提供し続けてきました。私たちもまたこの豊穣の地で先人と同じように田畑を耕し、牛を飼い、果樹を育みながら生きる農民です。この地が大好きな百姓です。
やがてこの置賜からわずかな人たちを残して農民が消えようとしている。農業が無くなろうとしている。豊かな田畑は荒れ野に変貌しようとしています。それはTPP。参加国に例外なき関税の撤廃と非関税障壁の排除を求める自由貿易協定の締結によってもたらされる現実です。

農業の壊滅は国民のいのちの危機

農水省の試算によれば、この協定への参加によって海外からの大量の農作物が押し寄せ、地方を中心に農民を含む340万人が失業すると言われています。特に打撃を受けるのは米。1俵(60kg)3千円に満たない米が無関税で入ってくることで、直に消費者とつながっているわずかな有機農業(者)を残して、日本の水田農業はことごとく壊滅するとされています。平均耕作面積200ヘクタールのアメリカ、3,300ヘクタールのオーストラリアに2ヘクタールの日本。丸裸でのぞむ価格競争に太刀打ちできるわけがありません。農業の壊滅は日本に生きるすべての人たちの生存の危機、いのちの危機につながっていきます。

  お金の格差がいのちの格差に

日本の医療は国民皆保険によって守られ、株式会社の医療への参入を禁じています。お金を持っている人ももっていない人もみんな平等にという考え方から生まれた世界に誇る医療制度ですが、これも変えられようとしています。株式会社に道が開かれ、保険のきかない自由診療が拡大されるでしょう。お金の格差がいのちの格差になる。こんな未来が見え隠れしています。

地方の公共事業にも外国企業が参入

国のみならず市町村発注の公共事業、サービス事業までが外国企業にも平等に開かれていきます。「私たちの税金で作られる橋だし、地域経済に活かされるよう地元企業に請け負ってもらいたい」といってもそれは許されません。外国企業の参入のもと地元企業の仕事が大きく減少していくでしょう。雇用の低下と地域経済の疲弊がいっそう深まります。

   侵(おか)される食の安全

食の安全がおかされて行きます。日本国民の食卓の安全を水際で守ってきた日本の食品添加物基準、遺伝子組み換え表示義務、アメリカ産牛肉(BSE)の輸入規制などはすべてに緩いアメリカ基準に置き換えられ、撤廃されようとしています。

   国や地域の上に企業が君臨する!

他にもまだまだあります。ですがこのTPPの性格をもっともよく表しているのが「ISD条項」です。日本に進出した企業が日本の制度や法律によって不利益を受けたとされた場合、日本をアメリカにある「国際法廷」に訴えることができるというものです。例えば米沢の山間部に進出した外国企業によって廃棄物処理場が立てられようとしたとします。そこは地域計画上あるいは環境政策上問題があるとしても、そのことを国内法で抑えることができません。それをやったなら厖大な賠償金をとられ、制度の方を変えさせられていくでしょう。TPPでは国や地方の制度よりも進出企業の方が上に君臨するとされるのです。

アメリカに日本を差し出すのか

すでにお分かりいただいたように、TPPは単なる貿易協定の範疇を大きく越えています。まさに超大国アメリカの意向に従い、この国の政府と巨大輸出企業が連携して、国民の様々な権利を制限し社会の仕組みや形を変え、彼らに日本を差し出そうとする、前例のない協定として締結されようとしているのです。

    秘密会議が未来をつくる?

またTPPは、この国の人々の暮らしや未来に大きな影響を与えるにもかかわらず、その協議の中身は全く明らかにされていません。国会議員にすら知らされていないのです。すべてはブラックボックスの中で進められています。この国の今と未来のあり方を決めることができるのは世界の大国でもなければ巨大企業でもありません。この列島に暮らす私たちです。TPPは「主権在民」と「民主主義」に対する重大な挑戦です。

子孫のために勝たなければならない!

このようにTPPは日本国民のいのちと生存権を大きく侵害しようとしています。愛する郷土のために、子や孫たちの未来のために、TPP反対!この闘いは絶対に勝たなければなりません。「俺は大丈夫だから」という次元の話ではありません。「だから言ったじゃないか」とか「俺たちは反対したんだ」というアリバイを残せばいいという取り組みでもありません。

野良に生きる私たちから、置賜に暮らすすべての皆さんに訴えます。

今回の衆議院選挙はTPPを阻止するための重要な選挙です。大地を深く傷つけた原発同様、TPPに対しても明確に「NO」の姿勢を示す候補者を選ぶ選挙です。「いったん交渉に参加してみて、ダメならば戻ればいい。」というような言葉にごまかされてはいけません。置賜の未来、日本の未来のためにTPPに明確に反対する候補者を選びましょう。こころから訴えます。

              置賜百姓交流会

              
「欄外」

私たちは全県の有志に呼びかけ、「STOP!!TPP山形県民アクション」設立記念講演会を持ちます。(政党に関係はありません。)
12月23日13;00〜15;00
寒河江市市民文化センター
記念講演;「TPPは地域経済も暮らしも破壊する」
田代洋一氏(大妻女子大学教授)
ふるってご参加ください。

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みなさま

TPPが締結されずとも農業、農村、農産物にはすでにその具体的影響があらわれています。
TPP反対運動はTPP反対、新自由主義反対を越えて、新しいローカリズムに基づく地域政策の創造的展開へとつないでいかなければなりません。
グローバルからローカルへ。経済効率から循環へ。消費地のための生産から地域自給へ。都会の植民地から地域の自立へ。
都会の一極集中の政治活動はそれなりに意味がありますが、地域の具体的運動、地域づくりの運動につなぐことで初めて実態的な
橋頭堡が建設されていきます。いつまでも「あぶく」のような都会を舞台にしてはいけません。
そのための出発点はこれ。

12月23日13;000〜
山形県寒河江市文化センターにて
「STOP!!TPP 山形県民アクション」の設立集会を開きます。
予定人員は300名。
大妻女子大学の田代洋一先生を迎えての
記念講演を予定しています。

いかがでしょうか?
ぜひ出かけてみたいと思われる方は歓迎いたします。
集会の後、近くの温泉安宿に駆け込み(とはいってもまったく急いではいませんが)
置賜百姓交流会の面々を中心にした忘年会を行います。
一年の締めくくりとして
日本の裏。
近代化?に取り残された山形。
その中のいき健康な農民ならぬ百姓の、大いなるたわごとに
浸りませんか?あなたもそお一員になりませんか?

工業系の時代・・都会への「登り列車」の時代から
生命系の時代・・・田舎への「下り列車」の時代へ

「へ〜あなたはまだ都会にいるの?大丈夫?」

都会が日本を動かす時代はそろそろやめにしましょう。
まず今年の締めくくりは山形へ。そして山形から。
あなたのおいでをお待ちしています。
ほんとですよ。
お申込みいただければ一緒に忘年会にご参加いただけます。
narub-tane@silk.ocn.ne.jp
までお申込みください。

すこし酔ったかな・・。





                                      


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雪が降ってきた。

雪はすべてのものを純白でおおう。

善も悪も清らかさも汚れも・・

すべては雪の下に。

それらを分けへだてなく取り込んで

春は新しく始まる。

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明治大学農学部岡ゼミの学生たちがやってきた。
長井市はレインボープランと名付けられた生ごみの地域循環に取り組んで15年になる。生ごみの減量ではなく、それを活用したまちづくりが目的だ。学生たちは一週間滞在し、それを現地で見て、聞いて、さらに調べて、できたら提言まで行っていこうという野心的な企画。6年目になる。
今年も写真の面々がやってきた。前に写っている親子(父子)は学生ではなく福島から避難して来られたMさん(画面の上でのダブルクックで大きくなります)。いっしょにダムを見学に来てくれた。
 6年目になると迎える俺たちも慣れたものだが、今年の学生達にはいつもと違った異質な才能をもつ者が多い。全国の長距離自転車競技で日本一の選手。バトミントンで高校時代には全国2位、今も明治のバトミントン部で活躍している学生。明治のサッカーの選手でベルテー川崎の「教育課程」にも属している選手。チァガールの競技大会で一番てっぺんに上がる選手。R&Bのボーカルをめざし、修行中の学生など多彩だ。しかし外見上、学生たちにそんな雰囲気はまったくない。たおやかで、繊細で、遠慮深くて・・。彼らと他の学生を見分けることはできない。全体のチームワークもいい。彼らがいいのか、他の学生たちがいいのか・・きっと両方だろう。
 その学生たちの一週間後の報告会を聞いた。提案の切り口の斬新さ、展開の深さ、30名近くのレインボープラン関係者と明大OB会の人たちが集まっていたがみな一様に感動し、感心したと語っていた。
 でき過ぎだろう。21歳の若者はもっと尖がっていていいんでないか。傍若無人のところがあってもいい。それがまた可能性でもあるのだから。いや、ただ出さなかっただけなのかもしれないが、全体として立派過ぎるとの印象だった。
 俺も同じ大学の学生だったけど、彼らとは大いに違っていた。尖がりすぎていて教職員からヒンシュクを買っていたと思う。
それが可能性だったとすれば、今のあんたはいったい何さ!との妻の声がきこえそうだけど・・。





☀☀☀☂☂☁☁ 秋が深まり・・・

朝は濃い霧におおわれるようになりました。霧が晴れればそこにはカラフルな村の秋があります。色づいたりんご、柿、もみじ、銀杏、菊やコスモスの花々・・。裏にそびえる朝日連峰は今が紅葉の盛りで、全身が明るいレンガ色で覆われています。一年中で秋が最もカラフルですね。次の寒さで峰はきっと白くなるでしょう。

☀☀☀☂☂☁☁ 今年の米作りは反省の多い年でした。

ご案内のように、我が家では土の健康が作物の健康につながっていくことを考え、化学肥料は使用していません。すべて有機肥料にしています。今までは春に二種類(レインボープラン堆肥と自然発酵鶏ふん)の有機物を撒いていたのですが、秋の内に一種類(鶏ふん)を撒いておけば春が楽だとの考えから、前年の秋に撒いたのですが、それが雪解け水とともに予想以上に流亡してしまったのです。稲の茎は繁茂することなく終わり、その分お米はとれませんでしたが、そのことで根元まで日光があたり、かえっておいしく仕上がったのではないかと思っています。毎年、勉強ですね。

☀☀☀☂☂☁☁ 「米が手に入れば勝ったも同然!」

こんな面白いセリフは誰のものかご存知ですか?どこかの戦国武将?うん、確かに武将かもしれませんね。これはかの辛淑玉さんのことば。お米をお送りしたとき、電話での第一声がこれ。思わず吹き出しましたよ。
 さて、商売、商売・・と。お米のセールスです。
 おかげさまで無農薬のお米はなくなりました。ですが、殺菌剤、殺虫剤ゼロ、化学肥料ゼロのお米はまだ余裕があります。白米、七分、五分米は10kg/5,000円、玄米は4,600円でそこに送料がかかります。品種は「ひとめぼれ」、我が家の主力品種です。ご飯をもう一杯ずつ多く食べませんか・・・なんてね、これはあり得ません。ですが、菅野農園のお米をとってもいいよおっしゃる方はおられませんか?菅野農園と関係をつなぐことで、まずは一年間のお米が間違いなく手に入ることになります。米屋、スーパーに行けばいつでもあるって?さあ、どうでしょう。このご時世、一寸先は闇。しかし菅野農園と関係をつくっておけば、世の中がどう変わろうと、いつもそばにお米があるから大丈夫!勝ったも同然!!ですぞ。

おっかない話にであった。
少し長いがぜひお読みいただきたい。

                菅野芳秀


遺伝子組換え作物の安全性論議  by ○○

辞表を提出
 私のように微生物の研究を行っているものが、遺伝子組換え作物の安全性に疑問を投げかけるような意見を公表するには、相当の覚悟がいる。過去に遺伝子組換え作物の危険性を示すような実験結果を公表した人たちが、仲間や友人を失っただけでなく、職まで失った。
とはいえ、私には、だまっているわけにいかない事態が起こったので、意見をはっきりと述べたうえで、辞表を提出した。こう書くと話が派手だが、実際には、辞職することを決めていたので、思い切って意見を述べることができたのである。

安全性を問う討論会
 私が最初に遺伝子組換え作物について意見を述べたのは、2002年2月に行われた研究者ディベイト「遺伝子組換え作物、遺伝子組換え食品 Yes or No」である。主催したのは、江崎玲於奈氏が理事長を勤める「つくばサイエンスアカデミー」で、Yesの側は、農林水産省所管の研究所の日野明寛氏、田部井豊氏などの豪華メンバー。
ところが、Noの側の研究者は私だけ(当時は、経済産業省所管の産業技術総合研究所勤務)。それも、このディベイトの司会役の宮本宏氏が同じ職場であり、頼まれて仕方なく引き受けたのであって、最初の話では、Noの側の研究者も数人集めるということであったが、会場へ行ってみたら私しかいなくて、だまされた気分であった。
司会役の宮本氏によれば、「公の場で遺伝子組換え作物にNoという発言をするのは問題ありだ」と言ってきた人がいたということで、私がディベイトに出るというだけで、職場内で圧力がかかったのである。

このディベイトの内容は、主催者のホームページに今も記載されているが、私の意見の主な点は、
1.「危険ではない」は「安全」と同義語ではない。

2.遺伝子組換え生物は、「元の生物+付加した性質」という単純なものではない。遺伝子を付加したことで、余分な仕事を1つやらせているのであり、それが生物の本来の機能に狂いを生じさせているはずで、その影響を慎重に評価することが必要である。

3.動物実験では安全性の試験ができないということで、動物実験抜きで人間に与えるということになっているが、このような安全審査は納得できない。

4.それでもいきなり人体実験ということなら、すべての食品に表示をして、誰が食べたか追跡調査ができるような体制を作っておく必要がある。

の4点である。そして講演の最後に「食糧増産が正義なら、日本の減反政策は悪魔の政策」というスライドを出して終わりにした。この後に討論があり、上々の首尾でディベイトは終わった。

裁判に関与することになった運命の日
 その後、何事もなく過ぎて、迎えた2005年6月26日。つくば・市民ネットワークという市民団体が主催する「遺伝子組み換え作物を考える市民集会」が、近くの公民館であり、これを聞きに行った。そこには、ディベイトの相手方であった田部井豊氏も来ていて、また少し議論をしたのだが、この集会の終了後に、知り合いのお米屋さんから、「遺伝子組換え稲の作付け禁止等仮処分申立書」(6月24日付)のコピーをいただいた。農水省所管の研究センターが遺伝子組換えイネの野外栽培をするということで、この中止を求めたものである。この申立書が、その後の私の活動を大きく変えることになった。

 この申立書を読んで、このイネに関連する論文などを見た結果、とんでもないイネを野外で栽培しようとしていることに気付いた。下手をすれば人類の滅亡につながりかねない代物である。ただ、このイネの栽培に反対する意見を表明したら、職場に居づらくなるのは確実であるが、どうせ半年後に辞職するのだからと、すぐに、申立書を書いた人に連絡をとって、7月7日付けで裁判所へ陳述書を出した。

危険な遺伝子組換えイネとは
 この遺伝子組換えイネは、菜っ葉の一種のカラシナから切り出した抗菌剤生産遺伝子が導入してあり、ディフェンシンという名前の抗菌剤を多量に作る。このディフェンシンの作用で、イモチ病にも白葉枯れ病にも強いのだというふれこみである。しかし、ディフェンシンを乱用すれば、ディフェンシンで撃退できない耐性菌がでてきて、大きな問題が起こる。ディフェンシンについては、実験室内で耐性菌を作り出した事例がすでにある。

ディフェンシンは、カラシナだけではなくて、ヒトも病原菌を撃退するために作っており、自然免疫の中核となる重要な物質である。ヒトは、呼吸や食事によって頻繁に病原菌を体内に入れているが、気管や腸壁などからディフェンシンを出して病原菌をやっつけているから、健康に過ごせる。
このディフェンシンに対する耐性を持った病原菌が出たら、どのような事態が起こるか。直接的な証明はないが、ディフェンシンでの防御が出来なくなってしまったネズミを使った実験の結果では、エサに少しの食中毒菌を入れただけで中毒を発症している。
この例からわかることは、もしもディフェンシン耐性の食中毒菌が出現したら、わずかの量の菌を飲み込んだだけで発病し、それが次々と伝染していくと予想される。つまり、高感染性の食中毒菌が発生することを意味しており、多くのヒトが発病すると思われる。ディフェンシン耐性菌は健康なヒトを容易に病気にしてしまう菌なのである。

もちろんディフェンシンと一口に言っても、いろいろと種類があり、カラシナディフェンシンとヒトディフェンシンとは構造が異なるが、共通部分もたくさんある。このため、カラシナディフェンシンの乱用で生じた耐性菌がヒトディフェンシンにも耐性であることは十分に考えられる。

すでにヒトをはじめとしてさまざまな生物がディフェンシンを生産しているのであるから、自然界でも耐性菌が次々に出てきてもよさそうだと考えるのは浅はかである。耐性菌が出るかどうかは、病原菌が抗菌剤に頻繁に出会うかどうかによるので、ヒトもカラシナも、ディフェンシンを必要なときにしか使わず、普段は蓋をして隠し持っているから、そうやすやすとは耐性菌が出現しない。

 今回の遺伝子組換えイネは、カラシナの遺伝子を挿入することで常時多量のカラシナディフェンシンを作って分泌するように作られており、過去の抗生物質の乱用よりも悪質である。イネがディフェンシン製造工場になっているわけであって、イネは枯れるまでディフェンシンを作り続ける。しかも、このディフェンシンは、蓋の部分を取り払った裸のディフェンシンであり、耐性菌が出現しやすい。
このイネの栽培によって野外へ花粉が飛べば、ディフェンシンを作るイネがどんどん増えていくことになり、ディフェンシン耐性菌の出現可能性がどんどん高まる。こんな危険な実験を許すわけにはいかない。

そこで、陳述書を書いたが、微生物の専門家でないと理解が難しい内容を含んでいたので、最初は、裁判の相手側だけでなく申立者にも十分わかってもらえず、理解してもらうまでに時間がかかった。

陳述書への上司の反応
 私の陳述書は、相手側から、私の所属する研究部門の副部門長へFaxで来て、部門長へと届けられた。部門長からは、相手側に全面的に同調する文書が、すぐに裁判所へ提出された。この文書の内容は全くの的外れなものであったが、部門長が怒っていることだけはよくわかった。
都合の悪いことに、職場の狭いフロアに私の研究室と部門長室と副部門長室とが並んでおり、廊下でよく出会うので、非常に気まずい思いであった。私が陳述書で主張したのは、抗菌剤の乱用をやめなさいという点であって、遺伝子組換えは論点ではないのであるが、部門長は、農水省が推進している遺伝子組換え作物に反対するのはけしからんの一点張りで、私の主張内容を理解する気はさらさらなかったようであった。
ここはしばらくの辛抱と思ったが、部門長のひどい圧力に耐えかねて、研究所の中枢である研究企画部に助けを求めた。

そこでわかったのだが、私の陳述書については、すでに部門長から研究企画部へ訴えが出ていて、研究企画部で検討の結果、この陳述書は、研究者が自分の見解を表明したものであって、何ら問題はないという結論がとっくに出ていたのである。逆に、部門長の行為は問題ありで、注意を与えるということになった。職場には微生物の専門家が何人もいるから、私が提起した問題の正当性と重要性を理解してもらえたようであった。

下品な被告の反応
 このイネについての仮処分申請はその年の内に却下され、そのあと、本裁判となり、新潟地裁で現在も係争中である。被告は国民の税金で実験を行っているのであり、公の立場から、私の指摘が正当かどうかを見極めることが重要であるはずだが、それよりも裁判に勝つことを第一に考えているようで、反論の中身の下品さにはただ唖然とするばかりである。

被告の反論には、的外れの馬鹿馬鹿しいものや、当方の意見をわざと曲解して、当方がそう述べているかのごとく装ったりしたものがたくさんあって全くうんざりした。うんざりさせるのも、被告の作戦かもしれないから、淡々と対処している。現在、第三者による鑑定の結果待ちで、裁判はまだまだ時間がかかりそうである。

今度は組換えダイズで意見表明
 最初の陳述書を書いた半年後に私は研究所を早期退職し、京都学園大学へと移った。遺伝子組換え作物については、大学内でも賛否両論あるが、前の職場と違って発言への自由度が高い。

大学へ移って早々に、遺伝子組換えダイズを食べたネズミが産んだ子の6割が3週間以内に死んだというエルマコバ博士の研究が世界中で話題になった。これに対して私は、食品の危険性を示すデータが出たなら、安全性を再評価する実験を国がしっかり行うべきであるというコメントを出した。

しかし、どこの国も、エルマコバ博士の実験結果を無視するだけで、再実験をしようとしない。もしもこの食品が遺伝子組換え食品でなかったなら、ちゃんとした再実験を国が行うと思うのである。そうでないと安心して食べられない。
ところが、遺伝子組換え食品は安全性審査が終わっているから二度とやらないという態度である。審査をしたといっても、動物実験をほとんど行っていないので、エルマコバ博士の実験に反論するような材料がない。推進側が論拠にしているたった1つの動物実験の結果は、エルマコバ博士の実験に反論できるような内容を含んでいない。

遺伝子組換え食品は、いきなりの人体実験であるから、追跡調査は必須のはずであり、危険の可能性は十分に残っているのに、あまりにも不可解な対応しかなされていない。そして、エルマコバ博士のデータは闇に葬り去られようとしている状況である。

おわりに
 長きに渡り、私自身も遺伝子組換え技術を使ってきただけに、危惧するところはたくさんある。遺伝子組換え技術について、今後も機会あるごとに言うべきことは遠慮なく言いたいと思っている。



この間は私の誕生日でした。
これはどうでもいいのですが
お祝いに
「こんな人がいるって、世界は本当にすばらしい。
この世は・・・・・・・・・
本当に価値があると思いました。
きっと、この1年、大変なことの連続かもしれないけど、
がんばりましょう!!!!」
とのメッセージとともにこんな動画を送ってくれた友人がいます。
その動画が素晴らしい。
ご紹介します。
http://youtu.be/oOHD8OqBVYs


ついにキツネを捕まえた。
まだ大人になりきっていないキツネだが、一緒についてきてニワトリたちを襲った仲間に違いない。立派な構成員だし、未来の立役者だ。それでも殺すのはしのびない。逃がしてやろうと近づいたらウーッと唸りながらこちらを睨む。

 見れば足が一か所、口と舌が一か所、都合二か所がトラバサミにかかっていた。足はともかくとして、口の方はひどく傷ついていて、放してやっても助からないなと思えた。ここはしょうがない・・・な。

 お前たちがニワトリを襲うのが自然の摂理ならば、俺たちがお前たちを捕まえて始末するのもその世界の出来事だ。悪く思うな。

 でも、前回56羽を殺して逃げて行ったのはもっと大きなキツネだった。首謀者はまだどこかにいる。そいつを捕まえないことには落ち着かない。

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稲刈りが終わり、ボ〜としてパソコンで遊んでいたら
俺に関するこんな記事にであった。
琉球新報。

知らなかったよ。
ちょっと古くなっているけど・・・
恥ずかしながら転載します。

http://wrs.search.yahoo.co.jp/FOR=j3WdIrtV3ihkJuZX3XBh8brLLEtzHR_6sCqY5bwtzL55hNmGu0W7xAdCQYOPMfe8PpVeLR6spthy_Fko2Sv7PVypkjWDARuLok83H4pG0QRKLgRvESLKAUP0mub4ZfIhmuppG5.1j_rLCgyjt0ld52OU2.h2Qk2_e3NtMmG9Whg2rp_F03CDZalX767lI0Yofiwcevg9vriTbFWruvFKRoD6dJ3_o2eZxmxkFHZ9cE8-/_ylt=A8vY8mx3wn1Q3XAA3MODTwx.;_ylu=X3oDMTEzdDFhczdnBHBvcwMzMwRzZWMDc3IEc2xrA3RpdGxlBHZ0aWQDanAwMDA1/SIG=125dj675m/EXP=1350519863/**http%3A//blogs.yahoo.co.jp/rodojoho05/50634737.html

コピーしてヤフーかどこかで検索してみてください。

キツネがかかっていたかどうか、これから見に行く!




またキツネが来た。
ニワトリたちがやられた。
このことを周囲の人に正直に話したら「どうしようもないのはお前の方だ。同じことを何度も何度も繰り返して・・・馬鹿じゃないの?」と言われそうだ。
 キツネはキツネ。彼らは昔からニワトリなどを襲うもの。守ってあげられないお前たちが悪い。当然のことながらこうなるだろう。その通りだよ。

 深夜にニワトリたちが騒ぐので3度ほど懐中電灯をもって見に行った。その時にはわからなかったが、朝、明るくなって・・・鶏舎に行ってみると・・・広がっている惨状に足がガクガク、腰が崩れそうになった。たくさんのニワトリが転がっていた。56羽。どうしてこんなに・・・食べきれないだろう!持ってはいけないだろう!
息子や俺だって何もしないでいたわけではない。もう大丈夫だと思えるほどの対策をとってはいた。そう思っていた。金網は当然だけど、その他にすべての鶏舎を地面から1mの高さのワイヤーメッシュ(太い番線を格子状に組んだもの)で覆っていた。下は土に刺さっていた。頑丈な防御だと思っていた。
まさかこれを破っては来れまい。そう思っていたのだが、ナント!!今回はその下を深く掘ってやってきた。
こうなったなら鶏舎のまわりの土もワイヤ―メッシュで覆うしかない。稲刈り期間中のこと、人を頼んで3日がかりでやってもらった。今度は大丈夫かって?まだわからない。何せ、相手はキツネなのだから。
で、たった今、罠を仕掛けてきた。
 捕まえたらどうしよう。
栗やマツタケを持ってくるからと言われても、応じるわけにはいかない。


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稲刈り中です。
忙しくてブログどころでないんだよ。
待ってってな!
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尖閣列島の問題では
元横浜国立大学の村田忠禧教授の主張はおもしろいと思います。

「村田忠禧 尖閣列島」で検索していただければ
出てくると思います。
問題を日本からだけでなく立体的にとらえる上で参考になるのではないでしょうか。

また、陰謀史観というご批判をあびそうですが
「竹島・尖閣問題」はいつでもボタンを押せば三国間の民族問題、国家間の亀裂にすぐに結びつく課題としてありました。
昨年ではなく、来年でもなく、韓国、アメリカ、日本に大きな選挙がある今年のこの時期、
あわせて韓米FTA、TPPをめぐる情勢に緊迫感が生まれてきたこの局面において、
さらに、そのことで「ASEAN+3」、「ASEAN+6」などへの具体的可能性が浮かび上がってきたこの時期に
「竹島、尖閣問題」が急浮上し、結果として三国の間に大きな亀裂が生み出され、
「ASEAN+X」への道がぐんと遠のいた。
韓米FTAとTPPへの道が踏み固められた。

これは偶然ではないのではないか。
裏でタクトを振っている者がいる。
・・そのことで利益を上げる者、国がある。
そんな気さえします。
敵はだれか。

ここはマスコミや政治家の言動に左右されることなく
ことの本質をしっかりと捉えることが求められます。
我々の到達点が問われます。




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