ぼくのニワトリは空を飛ぶー菅野芳秀のブログ

ぼくのニワトリは空を飛ぶー菅野芳秀のブログ
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 ぼくは身体が大きい。ふざけて「もとプロレスラーです。」と自己紹介することもあったが、最近では少し太ってきたこともあって、「百姓になる前は相撲取りでした。」といっている。我ながら情けない。痩せなくてはと思う。けっして贅沢な食事をしている訳ではなく、畑の自家野菜中心の質素なものなのだが・・・。

一方、我が家のニワトリ達には太った奴はいない。みんなスラッとしたいい格好をしている。それは育て方に由来している。

大切なのは運動と食事だ。放し飼いなので、運動量は充分だ。問題は食事で、意外な印象を受けるかもしれないが、ニワトリたちに与えるエサは粗飼料だ。粗(末な)飼料(エサ)といえば聞こえが悪いけれど、満腹にはなるが必要以上の栄養をとらないように考えられているエサだ。例えばエサの中に約10%のノコクズを入れている。お腹がいっぱいにはなるが栄養はない。

他方、ゲージ(カゴ)に入れられている企業養鶏ではニワトリ達に濃厚飼料が与えられている。最も効率よく卵を産むように考えられたエサだ。文字通り、濃厚な高栄養、高カロリー。その結果、どんどん身体が大きくなり、性成熟が進み、生れてから150日ぐらいで5割産卵となる。産卵率は80%を越えるが、たった一年で身体はぼろぼろになってしまい、淘汰される。

粗飼料を与える我が家のニワトリは、運動しながらゆっくりと身体を作っていく。性成熟は遅く、5割産卵は180日以降になる。人間で言えば20歳を過ぎて、身体をしっかりと作ってから玉子を産むようにということだ。それから2年。平均産卵率は60%に届かないが、クスリに頼らずに、いつまでも元気でおいしい玉子を産み続けてくれる。

これは野菜や稲などの作物にもいえて、栄養たっぷりに育てられたものは、身体はでかいが病気に弱い。生きていくためにはクスリの助けが必要だ。見かけはともかく、中味は一人前の健康な作物とはいえない。

ぼくは191cm、105kg。大きすぎだ。ということは・・・一人前の健康な人間ではないということか。そういえば、性成熟も早かったような気もするし・・・。

やっぱりご飯を減らそう。そう思い、食事を途中で止めたら、88歳の母が声をかけてきた。

「なんだお前。ダイエットで痩せようとする百姓なんかいるもんか。たくさん喰え。そして思いっきり働け。百姓は働いてやせるもんだ。」

・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・だとさ。







ワタシのヒガミ・・・?
わたしは身長150センチちょっとなので、
ヒガミにしか聞こえないかな・・・

最近、とっても背が高ーくて、
なおかつ細ーい人、多い気がします
(テレビのお笑い芸人にもいますよね)。

失礼ながら、そういう方を目にすると、
植物の「徒長」という言葉が思い浮かんでしまいます。
日のあたらないところで育ち、
ひょろりと伸びてしまってうなだれている、野菜の苗。
そういうものをイメージしてしまうのです。

だって、あんなに背が高いのに、骨はワタシと同じ太さみたいなんて、、、。

でも、菅野さんはお写真で拝見するかぎり、
がっしり屋台骨が組まれていらっしゃるようなので、
単に「恵まれた体格」ということではないでしょうか?
2006.07.14:アズマ:修正削除
そうですよね。
はい、骨は太くがっしりとしています。腕相撲ではまだ無敗ですぞ。でもハラがね・・。ありがとう。
2006.07.14:菅野芳秀:修正削除
母上様の言葉
百姓は働いてやせるもんだ。・・・・・

仰せのとおりと思います。
ただ、現代人は時間に追われており、これを解決するために、車に乗ったり、機械を使ったりして、体を動かす機会を奪われております。

昔のお百姓さんに比べたら、体を動かすより、座って雑用をしている時間が長いことは明白です。

これこれ、PCを使っているときなんか、お腹はまったくだらりとしているわけで・・・・。
それでお勧めは、PCの前では姿勢をばっちり正して、お腹を引っ込め、腹筋と背筋、そして、お尻まで力を入れてかつ腹式呼吸。
車に乗っているときも同じです。
これで相当、お腹の脂肪には効く筈。

次回お会いするときには、「百姓になる前は紳士服のモデルでした。」の台詞をお聞きしたい。と、思います。
2006.07.14:ヨコヤマ:修正削除
たしかに百姓は運動不足
たしかにおおざっぱにいって、百姓は運動不足です。ちょっとの移動でも車を使います。この間、東京の人に道を聞いたらその「ちょっとそこ」の長いこと。彼らは我々の何倍も歩いていますね。姿勢をばっちり正して・・・やります。「紳士服のモデル」ですか。いいですね。でも高望みしないで、せめてちょっと前の「プロレスラー」までいけたらと思いますよ。そこまで戻ることができれば自尊心が回復しそうです。ちょっと失いかけていますから。
2006.07.15:菅野芳秀:修正削除
ブクブク
人間の欲のためにブクブク太らされるニワトリが可哀想です。菅野さんのブクブク?は本人の問題だから、ほっときましょう。

2006.07.15:寒天ダイエット:修正削除
健康卵のエサは粗飼料
子供のころは、卵は病気の時か、遠足やお祭りやお祝い事のときに食べていました。
今では、安い卵が市場にあふれていますが、その背景
を考えるとあまり食指が動きません。
しかし、卵はバランスのよい恵みの食材ですので利用
はしたいのです。
ぼくのニワトリの育て方を参考にして、なるべく近い
ものを手に入れたいものです。
2006.07.15:くさふみ:修正削除
読みました
朝日新聞夕刊「ニッポン人脈記」を読みました。菅野さんは、農民の国際交流もされているのですね。身体並みのスケールの大きさを感じました。僕も土に触れて、越境してみたいです。農民になるかどうかはわかりませんが。
2006.07.19:豊:修正削除
うん、越境しよう!
昨日(7/19)の夕刊。朝刊だけの地域は今朝載りました。照れますね。私の国際交流を求めていく視点は、団塊の世代である私たちの青春期に形成されたものです。ベトナム、韓国、もっと広くはフランスの5月革命、アメリカの黒人解放運動などへの共感の中からはぐくまれてきました。うん、越境しましょう。越境しようよ。地理的に限らず、空間的にもな。こびりついた「・・・らしさ」なんかは次々と過去のものにしてさ。
2006.07.20:菅野芳秀:修正削除
今ここで
新聞を読みました。
息子さんとのツウショット、いい笑顔ですね。
さて、記事を読み、生産者たちの国境を超えた
熱い交流を知るとともに、消費者はどうすればいいの
かと考えさせられました。

日ごろ心がけていることは、
まず、知ること。
次に、フードマイレジの少ないものを地産地消する。
そして、まわりに伝える。

近じかこの記事のような「交流会」はありますか。
たまには越境してみたいです。







2006.07.21:くさふみ:修正削除
こんばんは
菅野さん!ようやく夏らしくなってきましたね。宮沢賢治ではないが、寒さの夏はおろおろ歩き・・って感じではないかと遠くから心配していました。稲の成育にぎりぎりのところでのお日様だったのではないですか?なら、自然の神様はすごいですね。
それから、久しぶりにレインボープランのHPを見ました。ますます充実してびっくり。これからも、がんばって下さい。
2006.08.07:佐々木:修正削除
菅野さん、お忙しいんですね。
そろそろ新しい記事が載っているかなあと、毎日見ています。
楽しみにしていますので、お時間作ってください。

この間の、あの、桂のおじ様、お加減いかがでしょうか。よろしくお伝えください。

それから私のブログ、大事な場面に入りました。
読んでくださっているとうれしいです。
2006.08.09:M:URL修正削除
Mさん!
Mさん、大事な場面に入ったブログ、気になる〜。
アクセス先を教えて!
2006.08.12:山口:修正削除
おしょうしな。
田んぼの稲。穂がまだ出ません。いつもならば今月の6日ごろに出るのですがお盆過ぎになってしまいそうです。低温が続いたからね。遅れているんだ。このままだと稲刈りは10月に入ってからとなり、秋の長雨とぶつかりそう。難儀するなぁ。それにいもち病が心配だ。

たくさんのコメント、おしょうしな(ありがとうの方言です)。
11月に長井市の市長選挙があり、それへの話し合いとレインボープラン、虹の駅、農作業・・・何かと忙しい日々を過ごしていました。市長選挙のことはおいおい書きましょう。おかげですこし腹が出てしまいました。農作業を息子に託し、くっちゃべっている時間が長かったことと、ま、遊びすぎですね。

コメントに感謝。お盆にはアップいたします。
2006.08.13:菅野芳秀:修正削除
https://kanno-nouen.jp/
菅野農園のホームページで
お米を販売しています


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