ぼくのニワトリは空を飛ぶー菅野芳秀のブログ



今年の4月から、22歳の息子が一緒に農業をやっている。うれしいような、切ないような複雑な気分だ。
 何故って?うーん、例えていえばこんな感じかな。

嵐の海。難破船から次々とボートに乗って脱出していく人びとがいる。ぼくはこの難破船に残ることを決めた。他にも残る人はいるが大半は高齢者だ。するとそこに一人の若い男がやってきた。「お父さん、俺も残るよ。」よく見たら息子だ。「えっ、お前も残るのかい?」
ま、息子の決めたこと、尊重しようと思っているけどね。

それにしても・・・と考え込んでしまうよ。
この国の食べものや農業の実情はどうみてもおかしい。そして、そのことに「こんなことじゃダメだ」という声は上がらない。このこともおかしい。

例えば「飢餓の国」とマスコミで報じられる北朝鮮。多くの人は「北朝鮮の人はかわいそう」とテレビを見ているけれど、その穀物自給率は53%。日本はその半分の27%。ひとたび天変地異が起きれば、かの国以上の惨状を呈するであろうことは、容易に想像できるのだけど、誰も不安に思ってはいないようだ。おかしい。

例えば、この国の農業に従事している者の平均年齢は60歳代後半で、最も多い年齢層は70歳から74歳だということ。おじいさんとおばあさんが支えているんだよな。これっておかしい。でも、それなのに人々が先ざきのことをまったく不安に思っていないみたいだ。これもおかしい。

あるいは、前回書いた「野菜の質の低下」(24回)。こんなものを国民は広く食わせられているのに、「これじゃ、寿命をまっとうできなし、子どもも育つことができないじゃないか。」とは誰もさわがない。これはおかしい。

ニワトリも牛も豚も狭いケージ(カゴ)に入れられて、身動きできない状態で飼われているのに「かわいそうだよ。彼らにも人生がある。もっと広い所に飼ってあげようよ。」という声は聞かない。ペットには向けることができる思いやりも、彼らには働かない。彼らの不幸は我らの不幸。いのちはみんなつながっているというのに。これもおかしい。

おかしいけれどそれが現実だ。そんな中に新しい農民として旅立っていく息子の人生を考えるとちょっと心配かな。

でもね、いのちの源である土を守り、その上に生命力あふれる作物をつくる。大地を踏んで飛び回るニワトリを楽しみ、コロンと産んだ玉子をいただく。それらを人々に分け与える。

このように、「土」と「いのち」と「食べもの」の健康な関係を何よりも大切にして、汗を流して働くかぎり、人々に必要と認められる生き方はできるだろう。決して贅沢はできないだろうが、それはそれでいい。

大丈夫だ。難破船にだって、必ず道はあるはずだ。信じている。



▼<新米のご案内です。> 1、品種;「ひとめぼれ」と、「コシヒカリ」、それにもち米の「黄金もち」です。 2、肥料;自然発酵鶏糞とレインボー堆肥中心で育てました。化学肥料は使用していません。 3、農薬(殺菌剤・殺虫剤);使用していません。 4、除草剤;一回のみ使用。あとは除草機を動かし、田んぼの中を歩きました。 5、価格;品種問わず、白米、七分とも10kgあたり5,000円(送料別)、玄米は4,600円です。もち米も同じ価格(3kgは別価格)です。 6、保管と発送;お米はモミのまま貯蔵し、夏は低温倉庫で保管します。毎月10日が到着日。風味が損なわれないように発送直前に精米しお届けいたします。 7、お申し込み;同封の(添付の)用紙に月ごとのお届け量をご記入しお送りください。また、毎月お届けする方につきましてはAとBの二つの品種パターンがあります。隔月や不定期のかたはこの限りではございません。 A;「ひとめぼれ」と「コシヒカリ」とを交互にお送りします。 B;どちらか一方の品種に限定します。 注文用紙にAかBかのどちらかをお書きください。Bの場合は品種名をお書きください。作付け面積は6;4で「ひとめぼれ」が多くなっています。よって、途中からどちらか一方になるかもしれません。あらかじめご承知おきください。 また、10月分は生育の速さの違いから全てが「ひとめぼれ」となります。 ご注文はメールかファックスでお受けいたします。 田んぼは昨年より少し増えました。お仲間にご紹介いただけたらうれしいです。 8、ご注文の変更;品種、つき方、量の変更などは前月の月末までお知らせ下さい。 9、お支払い;郵便局の振込み用紙を同封いたします。  <ウラへ> <オモテより> 10、お米の発送;お米のお届け日は毎月10日着にいたします。新米は10月中にはお届けで来ますが、稲刈りが始まらなければ分からないところがあります。できるだけ10日にお送りできるよういたします。 11、申し込みの取り消し;いつでも自由に行えます。   土・いのち・循環の下に       菅野農園     2011,9 この記事へのコメントはこちら
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