ぼくのニワトリは空を飛ぶー菅野芳秀のブログ


 僕は約200軒の方々に週二回、曜日を決めて玉子を配達している。

「ねぇねぇ、おかぁさん。いまとっても気持ちのいい風が通り過ぎて行ったよ?」「そうね、今のは春風よ。」「ふーん、さわやかだね。」
「おかぁさん、今のも春風?」「なにいっているの。いまのは菅野さんが玉子を持って通り過ぎていっただけじゃないの。」「ふーん、でも気持ちいいね」・・・

バカだと思うでしょう?確かにそうかもしれない。こんなことを楽しく空想しながら家から家に、玄関から玄関へと玉子をもって走り回っていたのだから。20年前。まぁ、若いときというのは往々にしてそんなもんだ。

さて作物には育てた者の世界観が反映する。すこし気取った言い方をすれば、玉子は玉子であるだけでなく、玉子というかたちを借りた僕自身の世界観でもある。
この玉子をただ市場に出荷するだけで終わりなら、つくり手の苦労や感動は何ひとつ食べる側には伝わらない。いったん市場のフィルターにかけられ、スーパーの店頭に並んでしまえば、個性の失われたただの卵だ。玉子ではない。

ニワトリ達をどんな風に育てたのか。そしてどんな玉子ができたのか。ニワトリと僕とのあれやこれやの物語をささやかなメッセージとともに伝えたい。更に言えば、農民と消費者というだけでなく、同じ時代に生きる者同士、あるいは同じ地域社会の中の生活者と生活者という共感のなかで、食べ物としての玉子を渡したい、そう思っての宅配だった。

 玉子と一緒に「通信」を配る。一、二ヶ月に一度集金に伺う。そんな中でのやり取りが僕の養鶏のエネルギー源となってきた。

 食べ物をめぐる、最も豊かな関係といえる「地産地消」。これを実現していこうとする農業を称して「地域社会農業」というらしい。
 今までの地域農業は、地域社会を相手にせず、すべて東京、大阪などの大都会とつながろうとしてきた結果、足元がおろそかにされ、地元にはいつしか外国産の農作物が並んでいた。

 「地域社会農業」とは生活者の観点に立って、いま住んでいるところを天国にしていこうとする農業であろう。その意味では、私の養鶏は地域社会農業のささやかな実践といえるのかもしれない。

「ねぇねぇおかぁさん。あの腰を曲げて鼻を垂らしながら玉子を持ってふらふら歩いているおじいさんはだぁれ?」「うん、あの人は菅野さんといってね・・・」。
20年後はこんな感じかな。



▼<新米のご案内です。> 1、品種;「ひとめぼれ」と、「コシヒカリ」、それにもち米の「黄金もち」です。 2、肥料;自然発酵鶏糞とレインボー堆肥中心で育てました。化学肥料は使用していません。 3、農薬(殺菌剤・殺虫剤);使用していません。 4、除草剤;一回のみ使用。あとは除草機を動かし、田んぼの中を歩きました。 5、価格;品種問わず、白米、七分とも10kgあたり5,000円(送料別)、玄米は4,600円です。もち米も同じ価格(3kgは別価格)です。 6、保管と発送;お米はモミのまま貯蔵し、夏は低温倉庫で保管します。毎月10日が到着日。風味が損なわれないように発送直前に精米しお届けいたします。 7、お申し込み;同封の(添付の)用紙に月ごとのお届け量をご記入しお送りください。また、毎月お届けする方につきましてはAとBの二つの品種パターンがあります。隔月や不定期のかたはこの限りではございません。 A;「ひとめぼれ」と「コシヒカリ」とを交互にお送りします。 B;どちらか一方の品種に限定します。 注文用紙にAかBかのどちらかをお書きください。Bの場合は品種名をお書きください。作付け面積は6;4で「ひとめぼれ」が多くなっています。よって、途中からどちらか一方になるかもしれません。あらかじめご承知おきください。 また、10月分は生育の速さの違いから全てが「ひとめぼれ」となります。 ご注文はメールかファックスでお受けいたします。 田んぼは昨年より少し増えました。お仲間にご紹介いただけたらうれしいです。 8、ご注文の変更;品種、つき方、量の変更などは前月の月末までお知らせ下さい。 9、お支払い;郵便局の振込み用紙を同封いたします。  <ウラへ> <オモテより> 10、お米の発送;お米のお届け日は毎月10日着にいたします。新米は10月中にはお届けで来ますが、稲刈りが始まらなければ分からないところがあります。できるだけ10日にお送りできるよういたします。 11、申し込みの取り消し;いつでも自由に行えます。   土・いのち・循環の下に       菅野農園     2011,9 この記事へのコメントはこちら
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