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11月末、雪が積もる前に収穫し、いよいよ漬け込み開始。1次加工は塩漬の作業。
「1つの桶に3500Kg。ひたすら塩をふるから、目がヒリヒリと痛くて。この時が一番大変。30cmの板を渡して、その上に8人のメンバーが乗り、重しをかけていくんです。かけ声をかけてリズムを取るから、青菜ダンスっていってます(笑)」。 5、6日経ったら塩水を洗ってしぼり、オリジナルの調味料、砂糖、酒精、醸造酢に漬けて袋詰め。また細かく刻んだ干し大根、ニンジン、から芋、ショウガ、紅花をまぜたおみ漬も作っています。 注文は北海道や関東方面からも多く、顧客リストだけで400名ほどいるとか。発送がすべて終わる1月か2月には、スタッフみんなで旅行にでかけるそうです。 |
消費者がおいしそうと思うのは、まず見た目。ムラなく真っ赤に色づいたりんごを手に取ります。そのために、生産者は葉摘みをして、まんべんなく太陽の光が当たるようにしてきました。
けれど養分を果実に送る葉を採ることで、甘さは低くなってしまうのです。「これからは味で勝負しようと。光が当たるところは葉を残して、できるだけ自然と同じ状態で作ってみたんです。 省力化にもつながるから、道楽りんごなんて冗談を言いながら(笑)」。結果は当然ながら糖度がアップ。甘さがあって、後味さっぱり。3年前から関東の有名百貨店などから引き合いが増え、 今年から<shinanoすい〜と>の名前でデビューが決定。山形りんごはますます売れっ子になりそうですよ。 |
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「この時にね、覆土するかわりにぬかをかけるんですよ。そうすると土の表面がやわらかくなるんです」 と、JA山形地区女性部青菜加工グループ代表の渡邊タケさん。
覆土とは、土壌が乾くと発芽と生育不良の原因になるため、播種をした後に上から土をかけて乾燥を防ぐこと。
しかし、その一方で根こぶ病は水を介して増えていくので、排水対策も行わなくてはならないとか。「アブラナ科の野菜を毎年作り続けても、根こぶ病になりやすくなるんですよ。
最近、葉大根を植えると病原菌が減ると聞いて、来年は是非やろうと思っています。これを<おとり作物>というらしいですよ」。
新しいことに果敢にチャレンジしていく、元気あふれる意欲が伝わってきました。