人はみな豊かでなければならない

「人はみな豊かでなければならない」という。どのような豊かさを求め、何のために、日夜、神経をすり減らし、あくせく働いているのだろうか。
中国の古典「易経」は、よりよい生き方、人間の幸せについて、次のようにいっている。

 まず「健康」。人は健康で天寿を全うしなければならない。次に、「経済的豊かさ」。金銭に困らぬこと、つまり、物質的豊かさ。そして最後に「和」。夫婦、親子、兄弟が仲良く暮らすこと、つまり心の豊かさである。と説いている。

 会社に、この原則を当てはめてみると、まず、「生き残る」ことである。どのような環境になっても、企業は潰れないようにしなければならない。ついで、「儲ける」ということ。利益を多く上げること、量よりは質、大きくすることよりは倒産せぬように、儲けるより損するな。の商人の鉄則がここから生まれてくる。最後に、「よき人間関係」とは、労使、取引先、お得意先、地域住民との人間関係を上手く持っていくことである。

 経営者、管理者は経営管理のあり方を誤ってはならない。企業は大きくするよりも潰れないように、そして、永遠に生き残るようにするとなれば、経営理念、長期計画、そして、経営方針のあり方まで違ってくる。


2006.10.20:反田快舟:[経営箴言]

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