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モノづくりで大切なことは何か

大切なのは、モノを大事にすることです。
モノを尊敬して大事にする精神がないと、技が空回りしてしまいます。

単にすごい形を思いつく人は世界中にたくさんいますが、本当にモノを大事にして、それに即した建築のデザインができる人は、かなり限られます。

ところが、日本には、そういう才能がたくさんある。
それが、日本建築に対する評価の高さにつながっていると思います。

By隈研吾

〔プロフェッショナル仕事の流儀15 File No.45より〕
2009.04.14:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

新しい発想に挑戦し続ける原動力

同じことを繰り返すのが嫌いだから、新しいものを手がけることはすごく楽しい。
原動力になっているのは好奇心でしょうか。
新しい場所に行くと、そのたびに発見があります。

人に対しても好奇心があります。
その人の中から、場所や文化のヒントといった様々なものが引き出せます。
だから、僕はいつも聞き役です。

By隈研吾

(プロフェッショナル仕事の流儀15 File No.45より)
2009.04.13:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

チームの力はどこに表れるのか

建築は、すごい人数が深くかかわります。
図面を描く人、構造設計をする人、工事をする人もみな、「私が作りました」といえるぐらい。

言いだしっぺの人が、自分の思い通りに細かいところまで決めてしまったら、他の人はつまらないですよね。
だから、言いだしっぺはダメ人間で、みんなをやる気にさせつつ、
「こいつを助けてやらないといけない」と思わせるくらいの方がいいのかもしれません。

そんな組織の姿が、その建物の空気に露骨に反映されるんです。
組織がいい空気を持っていないと、建物にも悪い影響が及ぶんです。

By隈研吾

(プロフェッショナル仕事の流儀15 File No.45より)
2009.04.12:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

制約を楽しむ

木という素材は制約の固まりです。
長さの制限、強度の制限などがある中で、空間をつくり上げなければいけない。
そこでいろいろな知恵を絞り、制約をうまく反転して豊かさにつなげるのが、木造空間なんです。

制約を楽しむというのは、建築に限らず、人生の中でもすごくうまい手法のような気がします。
人が生きていくって、制約だらけじゃないですか。
だから、制約を楽しめたらどんなことだって楽しめますよね。

By隈研吾

(プロフェッショナル仕事の流儀15 File No.45より)
2009.04.11:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]

~隈研吾のターニングポイント~ 「負けて勝つの原風景」

今や、建築家・隈研吾の代名詞ともなった「負ける建築家」。
その独創的な建築哲学は、三十代の葛藤の日々から生まれた。

東京大学で建築を学び、24歳で設計の道に入った。
6年後にはアメリカに留学。フィリップ・ジョンソンやフランク・ゲーりーなど、世界をリードする有名建築家と出会い、最先端の建築理論を学んだ。

32歳のときに帰国。理論派の建築家として歩きはじめる。
まもなく大きなチャンスが訪れた。大手自動車メーカーのショールームコンペで、斬新な設計プランで勝ち抜いた。
一面ガラスのハイテク風の建物と、ギリシャ建築を模した廃墟のイメージ。

建物が姿を現すと、厳しい批判の声が聞こえてきた。
「環境を破壊している」「バブルの象徴」。いろいろ考えているけど、金に任せた遊びだ・・・。
隈は厳しい評価に沈み込んだ。

(プロフェッショナル仕事の流儀15 File No.45より)
2009.04.10:反田快舟:コメント(0):[仕事の流儀]