先行きの読みにくい現代において短期、長期の見通しに立って、打つべき手は複雑にして難しい。
これに対処するやり方として、ピーター・F・ドラッカーの発想法を借りると面白い。
①第一になすべきこと
現在の資源と人員を用いて、できる限り最高の経営成果を上げること。ないものねだりをしていても、解決にはならない。まず行動。それも現状において最大限の努力をせよというわけである。
②必要なもの
・このときに当り、経営者の職務は何かをもう一度考えてみる。
・そして、その内でも何が一番大切かを考えてみる。
・直面する問題を見極め、分析する原理はないかを研究する。
③知るべき事柄
・企業のもつ資源(ひと、もの、かね、時間、環境)と努力を、経済的に意味のある成果を生み出す機会をつくる方向に向けさせる。
・能率性ではなく、効力度、価値領域を見極める方法で考え、それに向いての努力を集中するやり方は何かを見定める。
・企業は自然現象ではなく、社会現象であることを認識する。社会現象では、事柄が正規分布を示さず必ず異変がある。
④企業のあるべき姿
・適正な収益を確保しているか。
・労使関係は安定しているといえるか。
社員が結束して、どのような困難な問題にも立ち向かう活力に満ちているか。
・新製品開発や研究開発の力は十分か。
・会社の成長力、競争力に自信があるか。
・組織の力と企業内のパイオニア精神に不足はないか。
改めてわが社を取り巻く内外の環境変化を見定め、問題にすべきものとは何かと、このチェックリストにしたがって考えてみよう。
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