写真と短歌が近接する作品を紹介する。写真は村井修一さんの作品。改札口の傘電球の灯りが、列車のヘッドライトと重なって、駅舎全体が柔らかな橙色の灯りに包まれている。それは懐かしくもあり、心やすらぐ空間でもある。
「幾年の時代を生きて成田駅 出札口に灯る裸電球」(慶子)
慶子さんの短歌にも電球が歌われている。出札口と改札口の違いはあるが、同じように温かな光に包まれた映像が浮かんでくる。奇跡的に2人の視線は、同じものにフォーカスしている。駅舎というものに対して共通して浮かび上がるイメージなのであろう。
「車窓より見るや西山ふもとには 広がる稲田赤きコンバイン」(慶子)
慶子さんのもう一つの作品である。西山、稲田、赤いコンバイン。慶子さんの句は色彩が鮮やかである。



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