孫田稔「赤外線写真展」から  懐かしい風景のような

  • 孫田稔「赤外線写真展」から  懐かしい風景のような

 孫田さんは赤外線写真の解説書を準備してくれています。ポスターに使われている写真を見ながら、赤外線写真の特徴や楽しみ方を紹介したいと思います。

 

 植物は光合成に不要な赤外線を吸収せずに反射させます。そのため線路沿いの草花は雪が積もったように真っ白になります。樹木は種類によって赤外線を反射する強さが異なり、広葉樹は赤外線を強く反射して白くなりますが、写真の正面奥にある針葉樹は反射が弱くグレーっぽく写ります。また緑色の葉に隠れて見えなかった樹木の枝が、墨のような質感で浮き上がってきます。

 

 赤外線は直進性があって、大気中の微粒子があっても散乱しにくいという性質があります。このため遠くにある山や雲が肉眼では霞んで見えない場合でも、赤外線で見るとはっきりと見ることができます。遠くのものが目の前にあるかのようにくっきりと見えるため、絵画のような超現実的な世界が生まれるのだそうです。

 

 この撮影地は梨郷第7踏切付近から最上川橋梁に向かう場所です。懐かしい風景のような、あるいは重苦しい夢のようなこの作品を観て、あなたはどのような心象風景を思い描くのでしょうか。それも写真の楽しみ方の一つなのかもしれませんね。

  想い出のあの日に駆けるや機関車の ガタガタゴーと鉄橋を渡る

2026.08.11:orada4:[停車場風景]

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