長井での、じっくりJAZZYな一夜『横沢徹クインテット』ライヴ♪(改Ⅱ)
中学の紳士的後輩は横沢氏のSAX教室での教え子。別件の私からの打診の折、3日前そのライヴの招待を彼より。横沢氏ライヴ絶賛のレヴューを前々から信用できる音楽センスの持つ複数の先輩から。勿論自前にて購入を発し、その後輩との一緒のライヴを快諾した。 会場で後輩と待ち合わせ、流石、前段の先輩や音楽好きの複数の友人を目撃、会場前にて挨拶を交わした。 定刻少し過ぎ開園。(満員には及ばないながら1,000人収容の文化会館にこれぐらい入れば立派と。) 1曲目、アートペッパーのアルバムでも聴いたような軽やかな、クインテットでのナンバー。足ならしには充分な選曲。次に横沢氏のオリジナル曲を初聴きして、彼の作曲センスが確かだと信じられる。そして次のオリジナル曲ではハードで畳み掛ける熱いモダンJAZZ的なナンバー。 ここにて私、早くも吹っ切れ、体はスイングなど通り越していた。上体のブレは激震に!! 久々のホールのJAZZライヴ、前回はトリオのホーンレスであった。 やはり上質演奏のアルトSAXにエレキGまで入ればゴージャスそのもの。 やっぱりだ♪JAZZのカテゴリー的に私には、『モダン』が肌に合う。 長井は以前から素晴らしいJAZZファンの先輩のお陰で大物プレーヤーの来市、歴史のあるJAZZクラブが古くから存在していた。その『残り火』的世代が私たち。 最近の、にわかスウィングガールズ:JAZZプレーヤー世代とは明らかに異する(彼らは前向きで魅力的な後輩が多いが♪)自信を持って言い切る『オールドウェーヴ』ハードリスナー最後の砦なのだ。(諸先輩のご指導の賜物です。) オリジナル曲で私がすごく乗り切れるのはこのクインテットがご機嫌なことの証明。 前段の同場の先輩が演奏前に横沢氏と友人なのだろう、『節がらボサッぽいのでかき回してといてね』的な言葉どおり、アントニオ・カルロス・ジョビン(※注1)の軽快な曲が続いた。次はなんとコルトレーンからのナンバー、ウッドベースが最初に刻み、アルトSAXが沿って徐々にの太く叙情性を帯びて。似た曲聴いているも、コルトレーンのはかなり聴きこんでいるつもりだが、お初だったと思う。しかしそのアルトの響きはテナーSAXのコルトレーンをも彷彿に値するソウルフルなものとなっていた。 中休みでは左席の先輩、前の席にわざわざその休み時、来てくれた先輩など含め音楽(+映画談義)で大いに盛り上がる。前席の先輩はジャコパスに現在傾倒中。JAZZ趣味も電飾に移行中は我ら世代、自然な流れと感じる。私もジャコパスの名盤をお借りして拝聴させて頂こう。映画は40年代ハリウッド『レベッカ』『紳士協定』などクラシックの名作を追える思考は、その筋私以上かもと素晴らしく感じて。話は、仏フィルムノワールとジョアンナ・シムカス嬢の考察まで・・。ジャン・ピエール・メルヴィル監督の遺作『リスボン特急』(前ブログでもお馴染み)のオススメを忘れたのが唯一の心残りとなった。 休憩が長くなったがライヴ、後半へ。 アルトとエレキGのアンサンブル。エレキを限りなく優しくアルトに沿わせるも、両楽器のアコースティックと電飾のカップルは無理に仲良くおさめるような、少々の無理を感じた。しかしラストを横沢氏自らが発し、各ソロパート、ヨロシクの折では、エレキGがぶっ飛んで泣いていた♪→ロックコンサートさながらのノリは、音楽はクロスオーバーだと!初めのカテゴリーがJAZZ(ライヴ)だっただけ。そこから様々の変化が、ある意味インプロヴィゼイションであるのだと。音楽のポリシーさえしっかりしていれば、前向きなクロスオーバーで即興が素晴らしい創造になりえると感じた。。 アンコ-ルはダークな雰囲気に甲高いアルトとドラムの掛け合いの妙は電飾直前のマイルスのアルバムにも似て大人っぽさが染みた。ウッドB、ピアノも丹念にしっかりとしていて。 素晴らしいJAZZYな地元長井での一夜。横沢氏は私の同町へ、まもなく入居のウワサを。そういえば、ライヴでの奥さんの淑女的な応援がとても印象的だった。 近々、近所で横沢氏お会いすることもあろう。 熱いインプロヴィゼイションをご指導頂こう♪ 1mata.com斉藤直也 (※注1)『アントニオ・カルロス・ジョビン』は余りにも有名なボサノバの創始者の一人にして、その王様的存在。 最近、金欠だが彼との同国:ブラジルの歌姫『エリス・レジーナ』のコラボアルバムを是非、聴いてみたいです。お聴きの方いられたらレヴューなどコメント頂けませんか?
2007.06.23