【先週の続き】(ヒート移籍3年目)
レブロンは、チームメイトの不調や怪我を圧倒的なパフォーマンスでカバーし、
何度もその手でチームを窮地から救ってきました。そして、マイアミ・ヒートの
絶対的エースであるウェイドからリーダーの座を継承し連覇を成し遂げました。
レブロンはこの頃からマイアミ・ヒートの、そして “NBA” の “リーダーシップ” を
取りはじめたと思います。
ヒート移籍4年目、スリーピート(3連覇)がかかったNBAファイナルではチーム
メイトの健康状態が悪く、それまで噛み合っていたオフェンスが相手の堅い守備に
よって封じ込まれ、レブロンが1人で奮闘する場面が目立ち、結局敗退してしまう。
シーズン終了後、FAになっていたレブロンは2014年7月に地元のクリーブランド・
キャバリアーズ(以下キャブス)への復帰を決める。実は、ヒートで優勝した時もずっと
クリーブランドで優勝したいという想いが強く残っていた。また、ヒートはウェイドの
チームであると語りチームを去る。
(レブロンはヒート在籍時、4年間すべてファイナルに進出し2度優勝した)
キャブスは、 “若きエース” カイリー・アービングが大活躍していたがチームは下位に低迷
していた。だが、“NBA” の “リーダー” レブロンが復帰すると、オールスター選手の
ケビン・ラブをトレードで獲得し『新生ビッグ3』を結成し一躍優勝候補となった。
キャブス復帰1年目、序盤は勝率5割程度であったが後半は34勝9敗とし第2シードで
プレーオフ出場を決めたが、ラブが肩の怪我で離脱。何とかファイナルまで勝ち進むも、
今度は対ウォーリアーズ初戦でカイリーが膝蓋骨骨折の重傷を負い戦線離脱してしまう。
選手層の薄さが露呈したキャブスは、レブロンの孤軍奮闘が目立つ展開となり敗れてしまう。
キャブス復帰2年目、このシーズンもファイナル進出を果たし相手はまたもウォーリアーズ。
誰もがレギュラーシーズンで史上最高の73勝を挙げた相手を優勝予想としていたが、最終第7戦
まで持込み、この試合ではカイリーのクラッチ3ポイント、※レブロンのチェイスダウンブロック
などのスーパープレイもあり勝利。史上初の1勝3敗からの逆転優勝を果たし、自身も得点、
リバウンド、アシスト、スチール、ブロックで両チームトップの数字を記録(ファイナル史上初)
通算3度目のファイナルMVPを獲得しました。
試合終了後「クリーブランド、この優勝をお前に捧げる」と叫び、
泣き崩れた姿は今でも私の脳裏に焼き付いています。
カイリーとレブロン
※レブロン・チェイスダウンブロック https://youtu.be/-zd62MxKXp8
レブロンは “リーダーシップ” を存分に発揮し、念願であった地元チームを優勝に導きました。
だが、キャブスは初制覇後の翌年、ファイナル進出するも “スーパースター” ケビン・デュラントを
獲得しオールスターカルテットを形成したウォーリアーズに敗れてしまう。そしてそのシーズン終了後
には、チームメイトのカイリー・アービングがレブロンの2番手ではなく、自分が “リーダー” として
優勝を目指したいとチームにトレードを要求しキャブスを去ってしまい、戦力ダウンしたキャブスは次の年も
ファイナル進出するも、またもやウォーリアーズに敗れてしまった。
対ウォーリアーズ戦ファイナル4年間でキャブスは1度しか勝てなかったことで、レブロンを批判する
評論家やアンチレブロンがいたが、私はチーム状態がけして良くない中で ”リーダー” として
イーストで4度優勝し(ヒート時代を含めると8年連続)でファイナル進出を果たしたこと、
キャブスをNBA初優勝に導いたレブロンを ”リーダー” として尊敬します。
レブロンは2018年6月FAになり、翌7月に5年連続でプレーオフを逃しているロサンゼルス・
レイカーズに移籍を発表した時は驚きました。本人の理由は「挑戦したかった」からでした。
【次回へ続く】 ※この続きは11月11日(水)です
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