25日、岩手出張のときにラジオをつけたら夏の高校野球岩手県大会決勝戦・花巻東対大船渡高校の中継でした。
大船渡高校といえば、高校野球ファン、プロ野球スカウト、メジャーリーグスカウトも注目の佐々木投手が
いて強豪の花巻東をどう抑えるかと想像していました。
しかし、佐々木投手はベンチスタート…
初回、花巻東に2点を先制され、その裏すぐに大船渡は1点を返したが、試合巧者の花巻東は2回に1点、
3回に1点と追加点を挙げ、徐々に点差が開き12対2のスコアで花巻東が優勝し、佐々木投手の出番はなし。
高校野球ファンの私は、佐々木投手を出さずに大船渡が負けたことで、とても残念な気持ちになりました。
試合後、大船渡高校の国保監督が佐々木投手について「投げられる状態であったかもしれないが、私が判断した。
理由としては故障を防ぐこと」と話し、佐々木投手も「投げたかったが、監督の判断ですので仕方がないです」
と話していました。
国保監督は、佐々木投手の細身の体についてまだ成長途中で「クリニックで骨密度を測定したところ、(160
キロ超の)球速に耐えられる骨、筋肉、じん帯、関節ではなかった」と、無理はさせられないと思ったそうです。
佐々木投手本人もそのことを十分に理解していて、その後は剛速球を封印して変化球を多めに交えて緩急をつけ
る投球スタイルに変えていたので、仕方がないことでした。
(佐々木投手は4回戦で194球を投げ、中2日で先発した前日(24日)の準決勝で129球を投げるなど、
合計435球を投げていました)
佐々木投手の起用について、賛否両論はあるが当人同士納得してればそれでいいんじゃないかと思いました。
国保監督も甲子園に行きたかったはずで、かなり悩んだ結果、将来のある佐々木投手の安全を優先したことは、
誰も批判は出来ないはずです。
そんななか、またもや “Sデーモーニング”のスポーツコーナーの“ご意見番?”H本氏が問題発言をしました。
「投げさせなきゃだめ」「壊れても当然」「ケガをするのはスポーツ選手の宿命」などと話し、国保監督を
批判したそうです。(あの番組は苦手なので観ていませんが、もし本当に言ったなら理解できません)
これに対し、サッカーの長友佑都さんは「苦境に立たせて大怪我をしたらマイナスでしかない。 野球で生きていく
選手なら尚更。 監督は批判覚悟で選手の将来を守った英断。 何度も言うが日程を選手ファーストで考えてほしい」
と綴り、大船渡高校の国保監督の決断を“英断”と表現し支持しました。
メジャーリーグのダルビッシュ有投手は、H本氏が出てくるスポーツコーナーに「迷いなくコーナー消して」と綴り、
自身が東北高校(宮城)で甲子園を目指した頃をふり返り、「自分ほど酷使をされなかった強豪校のピッチャーは
いないと思います。 2週間キャッチボールすらしていない時もありましたし、先発も県大会、東北大会共に準決勝
からという感じでした」とコメント。
「これほど全国から注目されている中で佐々木君の未来を守ったのは勇気ある行動」と国保監督を評価しました。
2人とも共通して発言しているのは、過密日程が一番の問題で、私も同感しました。
選手ファーストの日程になるように、高野連が変革に動いてほしいです。
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