東北は、実に里山だらけ。都会と深山以外はみんな里山といってもいいくらいです。
古来から里山は、薪や山菜やきのこなど生活に必要なものを提供してくれるばかりでなく、
風をよける役割、水を貯える役割、動物や虫を育む場として、さらに豊かな景観など、
その価値ははかりしれません。
しかし、注意して眺めると、戦後の拡大造林計画で植えられたスギヒノキ林は、
安い外材輸入の影響で価格が低迷し、間伐も進まず放置されています。
中山間地と呼ばれる地域は高齢化と人口減少で、山など持っていても固定資産税が
取られるだけでなにも良いことがない、という声さえよく聞かれる有様です。
深山の自然遷移が進んだ森は、何も手を加えなくても美しい姿を保っていますが、
いったん人の手が加えられた里山は、笹薮や竹や葛などで荒れ放題。
悲鳴が聞こえるようです。
そんな里山の悲鳴を聴く一方で、元気なシニア世代は、退職後、社会のための活動から
離れ、自分の楽しみのためだけに生きている方が少なくないように感じています。
お金が得られるかどうかは別として、町内会活動でもボランティア活動でもいいのですが
社会とつながり、社会的課題解決にその知恵と技を生かしていってほしいなぁ、と
ずっと思ってきました。
そうこうしているうちに自分もその世代に近づきつつあり、他人事ではなくなりました。
生涯、社会と関わり続けられる場と機会を提供するビジネスの1つとして、
里山林林プロジェクトを考え、準備をしているところです。
ビジネスと言っても、大儲けをしたいということではなく、人が関わっていく上で、
時間を使う以上、金銭的なバックアップが当然必要な訳で、関わるシニアについても
多少なりとも収入が得られる仕組みを考えていきます。
そのプロジェクトを推進するうえでも、何事も自ら体験し、どんな喜びや大変さや
その他の心の動きが生じるか、これが大事です。
前置きが長くなりましたが、2日間、下刈りプライベート講習会を行ってもらい、
山地主さんのご協力の下、荒れた笹薮を下刈機で刈り払う作業を行いました。
これまでも刈払機もチェンソーも何度か使ったことはありますが、いずれも正式に習った
わけではなく、VAKの視点で一から学んでいきます。
VAKについては、次回のブログで。
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