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経営への情熱

3月に入ってなお出口の見えない、暗さが続いており
製造業にとっては、「啓蟄」だと言うのに依然春の訪れは
なく、冷え切った冬の厳しさにあえいでいる。
報道では、2番底、3番底などと報じられ果てしない奈落を
思わせる下降が続いている。
行政、会議所、職業安定所、各金融機関等も、必死に企業の
支えと生るべき施策を打ち出しその説明や、情況分析に
全力をそそいでいる昨今である。
もちろん企業そのものも、自社分析の中で税理士等の助言を
受けながら、生き残りをかけてのスリム化を行なっている。
約410年前に上杉藩120万石から30万石に、其の財政を減らされ
越後から米沢に藩変えをさせられた時
大河ドラマ「天地人」の主役「直江兼続」が行なった藩財政の
建直の基本方針は、400年を過ぎた今、なお新鮮に私の心を打つ。
一人の家来も越後に置き去りにしないで、米沢にすべて
引き連れてきたと、言い伝えられている。
まず藩政の中心に人の大切さを、置いたこと
謙信の重んじた「義」と言う心を貫いた事、私のような凡人には
まねの出来ない事ではあるが、そうありたいとは思っている。
上杉家の藩変えの情況が、今の製造業の情況にそっくりである
120万石から30万石と言えば、収入が1/4に減ったわけで
其の中で、人を切らずに藩財政の建て直しの基本精神
を打ち出していき、それが後の上杉鷹山による
行政改革に成功し財政危機を乗り越えて経営改革を
成し遂げることに至るのである。
我々の受注高も、総じて同じ様な情況であります。
人を切ってスリム化を図るか、他のスリム化の積み重ねを丹念に
行なって、経営の建て直しを図るかそれは、経営者の経営に対する
根本的な考え方によることで、違ってくるのでしょうが。
とにもかくにも、トップの経営に対する情熱が、冷めないように
モチベーションを、維持することが一番今は大事な
事柄と思います。

謝恩の心

3月は卒業式の月であり、高校から始まって、大学、小学校、中学
幼稚園まで、保護者にとって忙しくもあり、嬉しい行事の
続く月でありひと時の、肩の荷が下りほっとする月でもある
昨日高校の卒業式、続いて祝賀会とお招きを受け
参加してまいりました。
最近は謝恩会と言う、言葉は使われず祝賀会と称して
保護者と先生方が、無事生徒たちを送り出した達成感と、
喜びを分かち合う、祝宴なので祝賀会と称するのかもしれません
謝恩という言葉は、かろうじてPTA会長の挨拶の中で述べられては
いますが、一般の保護者の中には、先生に対して、社会に対して
地域に対しての謝恩と言う感謝の心が、どれほどあるか疑問でる
時代の流れ、考え方の変化といえばそれまでですが、
地域の中の個人、社会の中の自分と言う概念、連携と連帯の中で
生かされていることを、せめてこの様な席では、感じ取ってほしい
小さな単位で、席を固めただひたすら飲む、逆に先生方が
席を立ち、父兄たちに酒を注ぎねぎらいの言葉をかける。
ちょつとおかしい、祝賀会である。
「貧すれば鈍する」いまどきの景況のせいもあるのかな。

孫の小さな自立

昨日の日曜日妻は、孫の部屋整理に忙しく立ち回っていた
孫も嬉々として、お手伝い。
今年小学校入学を前にして、妻の部屋を孫ように模様替えするため
息子と3人で一生懸命であった。
今まで毎晩2階の息子の部屋で、寝ていたのが今度は、私どもの
寝室の隣の部屋で、寝ることになるわけで、いわば彼女にとって
初めてのちいさな自立である。
「今度じいちゃん泊まりにきてね」
彼女はちょっぴり不安顔で言う。
来週には勉強机がとどく。小学校までは孫の足で約40分はかかるで
あろう学校までの距離、幼稚園では3年間皆出席の孫。
2歳の時母親を亡くし、妻が代理で育ててきた、妻にとっては
2度目の子育てである。普通ならのんびりと老後を楽しむ計画を
出来るのに、頭の下がる思いである、孫も「ばぁちゃんママ」
と呼んでまるで、母親のように接している姿を見ると、
俺もいつまでも元気で、支えなければならないなぁと、思う
ともあれ、そんな様子を見ていると、しみじみと幸せ感を覚える
家族のためにも、家長たる力の萎えないよう頑張ろう。

長井工業高校卒業式

明日3月3日は、長井工業高校の卒業式である
私ももう20年近く、役職上来賓出席をしておりますが
今年の卒業生ほど、その進路(就職)に厳しい情況が待っている
年は、記憶にないほどである。
私どもの会社でも、毎年当校卒業生を若干名を採用致しております
今年は一名の採用を決定しております。
卒業式には例年、行政を初めとして、出身中学校長、あるいは
同窓会、PTA、体育文化後援会、受入先企業の役職者の
来賓の方々がずらりと、席を連ね他の高校では、見られない
地域開放型卒業式を毎年行なっています。
それだけ地域にとって重要な、位置づけにある学校なのです。
今年の地域経済界は、かって経験したことのない大不況の中
特に製造業においては、週休3日、あるいは4日が当たり前の
情況を強いられている現状であり、出口の見えない状態が
続いております。
生き残りを掛けて、奮闘する中で卒業生を、受け入れることは
かなりの決断が必要だったと思います。
そんな情況の中で、社会に出る卒業生にとってある意味
本当に自分を見つめなおすいい機会かもしれません。
それは、甘えを捨て厳しさの中で己を育てる情況にめぐり合った
と考えるべきであり、それを乗り越えることにより、人生を
生き抜く強さを、習得できるからであります。
頑張れ卒業生諸君。

新しい農業経営の先駆

2月27日付け読売新聞に、置賜地方の在来作物の枝豆
「馬のかみしめ」を素材とした菓子の試作発表会が、長井市内の
ホテルで開かれたと掲載されていました。
農家のグループ「ひなた村」(代表 遠藤幸太郎氏)の企画
実は昨年私も、「馬のかめしめ」を素材とした手料理を
試食する機会にめぐまれ、代表の遠藤氏のお話をお聞きした事が
ありました。又農工連携を模索するため西置賜産業界「会員48社」
の、次世代グループの若手と、農業高校の先生たちと、農工会議
を企画したとき、遠藤氏には色々きめ細かいご指導を、いただいた
経過がございまして、氏の色々な先進的な、農業に対する研究と
企画には、頭の下がる思いです。
地産地消を、原点とした手作りの農業経営と、利益だけの目的で
従来作物の良さを無視した結果、それらの作物がどんどん
忘れ去られる、現状の農業経営の中で、従来のいい作物を
見直し果敢に、それらを新しい形で再生させようと
頑張っている、遠藤氏の試みに大きな拍手を送りたい
記事でした。