旅の始まりを前にして

この地域では彼岸荒れといっている。本格的春の訪れを向かえる前に
必ず訪れる、風、雨の激しい天候。

春分の日を前にして、ようやく周辺の積雪も潰したように、薄くなり
道路両脇の積雪も、黒く変色も見られ真っ白な純白から薄汚れた汚い
残雪になり、所々で土が顔を出し始めた。

もうすぐその下から春の草花が顔を出すのは、もうすぐである。
この時期、各短大や大学の卒業式が目白押し、新しく社会に羽ばたく新人達が
続々と学業の卵の殻を破って、北に帰る白鳥のように飛び立っていく。

「頑張れよ」そう声をかけたい。
いよいよ自己責任の本格的自立への出発の前日のときでもある。

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