「じいちゃん風呂に入ろう」

三年生頃までは、毎日の様に私と入浴するのが日課のようだった孫
最近は、月一ぐらいでのペースで「じいちゃん風呂に入ろう」との
お誘い。

孫は吹奏楽やらピアノ教室と、小学生なのに忙しそう。
私も父親も、仕事以外でも会合やらの地域ボランティアで
最近は、孫とゆっくり会話する機会がめっきり減ってきている。
孫の「じいちゃん風呂に入ろう」の言葉には彼女が、何か話したい
ことがある、信号が含まれている。

湯船につかりながら、友達のこと、学校のこと、家族のこと
何気なく話す中に、彼女の気を使って行動している様が伝わってくる
時々私は、孫に「あまり良い子でいなくてもいいよ」
「じいちゃんを見てみろ、わがままにしてるだろう」
「もうすこし、わがまま言ってもいいぞ、まだまだ子供なんだから」
と話して聞かせると、ほっとしたような顔をして、にこっとする。

これから難しい時期に入るであろう孫。会話の時間を多く持ち
成長への心のサポーターを、勤め続けたいと思っている。
「じいちゃん私が大人になるまで、よぼよぼにならないでね」
といわれるが、心の中では「それは無理だろう」とつぶやきながら
いつも「わかった」と答えている。

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