老兵の半生(生涯の友3)

当時私は23歳、後の3人は19歳それぞれが、高校通信教育課程
で、勉強してたのですが、地元の女子高を廃校して新たに
工業高校を新設すると言う事で、その夜間部にそれぞれ年齢は
ばらばらですが、入学したのでした。
なぜかこの3人とは、気があったためいつも、つるんでいました。
私が年上だったので、兄貴分私には男の兄弟がいなかったので
いい弟が、出来たようでとても、嬉しかった気がしてました。
彼らの学業の成績は、全定含めての校内でも抜群の成績で
平均点数が80点を割ることは、殆どなかったと記憶してます。
色摩と樋口は地元の大手企業に、昼勤務しておりそれぞれが
長男であり、金銭的事情でやむなく昼働いて、夜勉学という
生活を選択せざるを得なかったと思いますし、松井も幼少時は
ある地方のお寺の次男として、比較的裕福な家庭に
育っていたようですが、両親の逝去と共に生活が一変し、
中学卒業と同時に、ある文房具店に丁稚見習いとして住み込み
で、働く事になり店主夫婦の好意により、夜学に通うことになった
そうです。店では大変可愛がられていて息子同然の、扱いを
受けていたようでした。我々も時にはその店に遊びに行き
休みの日は、夕飯をご馳走になったりしたものでした。
彼も頑張りやで、11月中ごろまでワイシャツ姿で通学してました。
理由を聞くと、4年間学生服を1着で済ませたいし、卒業式に
よれよれの学生服がいやなので、大事に着たいからと
答えていました。
当時の我々にとっての楽しみは、まず食べ物、そして多少の
アルコール。いずれも大貧乏でしたから
老兵の半生(生涯の友4)につづく

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