HOME > 創業者の記憶 ~吉田功~

人の格差(1)

6月5日金曜日 今日も全体研修日である。
研修とはどんな意味があるのだろうか、特に新入社員にとって
入社して3ヶ月目、今まで無我夢中で会社内で居たものが
少し落ち着きを取り戻し、冷静に本当に自分が選んでよかった
会社なのか、転職するなら今のうちでないのか、迷う時期である。
しかしながら例年ならいざ知らず今年に限っては、転職も
ままならない情況で、あると思える。
社会に出るまでは人はみな、大抵は受身の人生を歩んできている
幼稚園から始まって、高校、大学まで定められたコースを
家族や学校の庇護の下に、進んできているから人と人の格差も
微々たるものである。せいぜい学業の成績が良いか、悪いか
の格差だけである。学生と言う身分の中ではそれによって、
どうこうということはない。
しかし社会に出てからは、年数がたつごとに
生活全般もしくは人格、品位、人間全体における
格の差が大きく広がってくるのが一般的である。
どうして、言うまでもなく社会に出てからは常に、受身でなく
自分自身が自分のコースを常に設定して、進まなければならない
からである。
よく同年会の集まりの中で、誰君は出世したとか、誰は行方不明
とか、社会に出てからの同年生の話が、酒の肴になりますが
同年会に出てくること事態が、其の人達の社会での安定感を
示している。いわゆる人の平均的"格"を保っている
20代、30代、40代と年代を重ね同年会を
開くたびに参加人数が少なくなっていく。
つづく

なでしこ

  • なでしこ
今日 6月3日妻の誕生日である、38年間連れ添っている。
長いような、短いような歳月の流れとはあっと言う間の気がする
「今日ばあちゃんの誕生日だよね、じいちゃんどうする」
朝歯を磨いていると、孫が私のそばに来て小声でささやいた。
「そうだな夕飯は、ばあちゃんの好きな寿司でも食いにいくか」
「賛成 回転寿司ね、じいちゃんおごるんだよね。」
孫との会話である。妻にとって本来なら
子育てが終わって、気ままに自分の趣味や、友達や
夫婦での旅行など、沢山楽しみたかろうに"おまけ"の子育て
小学一年生の孫の母親代行で、毎日奮闘している。
花に例えて見ると、"なでしこ"のような女である。

時間と言う財産

今日は金曜日。昨年の全般の時期であれば、連日の残業続きで
若い人にとっては、一週間のうちでもっとも、待ち望んでいた
曜日だったと思います。いわゆる花金と称してデイトに友人との
飲み方に、夜遅くまで外出でのコミニケーションに時間を
費やし楽しんでいたものと思います。
しかしながら最近の情況は、残業無し、帰休ありで
流れ行く時間をお金に変える比率が減少している。
時間の使い方は、お金に換える時間、家庭を維持する時間
地域に貢献する時間、自分の楽しみや自己研修で成長させる
時間と様々ありますが、最近の情況の中でその配分比率が
大きく変わってきてるといえます。
その中でお金に換える時間と、自分の自由に使える時間とは
反比例するのが普通である。
今はお金に換える時間が、はなはだしく減少し自由時間が
大幅に増えている。
物は考えようで、時間というのは自分にとって大きな財産で
その財産をどう使うかである。時には学生時代に戻った気持ちで
自己研修に使うのも、10年に一度くらいいいじゃない。
そんな負け惜しみを。社員に語って過ごす金曜日です。

リタイヤ

今の今まで、カラオケで得意の歌唱力を私に披露し
酒を楽しんでいた彼が、突然
「来月で定年退職よ、俺趣味無いしなー」ぽつりと
そういって、目を瞑る。
「先輩はいいよなぁー生涯現役でいられるし」
「なにをいっているか、今後は自分の好きな事を見つけて
悠々自適生活が、待っているのじゃないか」
「私など町工場の親父で死ぬまで、仕事ある無しで一喜一憂な
生活で汲々しなければならないのだよ」
「でも世の中に仕事を通じて、役に立っているというプライド
を持ち続ける事ができるんだもの、俺なんか今の職場をはなれると
他の仕事なんか、出来ないもの唯のよけい物にすぎなくなる」
或る夜のスナックでの会話である。
まだまだ元気で、肉体的にも若い世代なのに酒のせいばかりで
なく、私に心中を吐露したのは私が彼よりずーと年上で
住む地域も違い、年に数回しか会う機会がないため、聞かれても
安心感があったのだろうと思う。
今までエリート集団の中で、プライド高く生きてきた彼
今その職場を離れる事に、言い知れぬ不安を感じているのかも
しれない。
人はその年代ごとの"生きがい"をどう自分なりに設定して
心の健康を保ちながら、一生を送るか、どうかで充実した
人生か、不幸な人生かの分かれ道になるような気がする。

夜の静けさ

5月25日西置賜地区法人会の総会が、開催され長井、白鷹、飯豊
小国の地区より、40名ほどの会員参加のうえで、今年度の予算と
事業計画が、承認されました。
久しぶりに懇親会の後、二次会に数人の仲間と行ってきました。
月曜日のせいもあってか、開いている店もまばらで普段人通り
が多い夜の繁華街もひっそりと静かでした。
二件程スナックを梯子して参りましたが、どこも客が少なく
がらがらの状態で、いまどきの景況を表しているようでした。
代行車もタクシーもほぼ、待ち時間無しの情況で呼ぶことが
出来帰りの車中で、色々聞いて見ると最近週のうち二日くらいを
除いては、全く客待ちの時間が長く夜の街は静かそのものです
といっておりました。
最近は車を呼ばないで、多少遠くても歩いてかえるか、家族を
読んで迎えに来てもらうのが、主流になっていると言う話でした。
どこもかしこも、大変な情況なんですね。