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自社前の秋 2009/10/14

老兵の半生(生涯の友7)

しかしながら、この事が私の心に大きな変化を与え
今設計から施工までの一貫工程で、製作した設備を大手自動車
企業に収める事の出来る、社内組織を構築できたのと
彼色摩の「会社に遊びにきてよ」の一言が今も耳から離れません
彼がその後、突然会社を辞めることにしたと、電話してきたので
私が納めた機械が旨くなかったので、責任取ったのかなと
思い、自宅に駆けつけて見ると、俺もトップをやって見たいので
業績不振のタクシー会社を引け請け、社長として再建する
というのです。「やめとけ、工場関係なら今までの総務経験を
生かすことも出来るが、サービス業は違うだから」と
止めたのですが、
「もう退職金も全部其の会社に注ぎ込んだから」
といってましたので、「頑張るしかないな」といって
帰るしかありませんでした。その後数年合うこともなく
過ごしていたのですが、ある日突然自宅に現れ「これ俺が採集した
ミツバチの蜜だ、食べて見てくれ」ともってきたのです。
2年ほどで、タクシー会社を手放し静岡あたりのミツバチ業者に
単身弟子入りして、ミツバチ業者として自立したと言うのです。
「ミツバチは可愛い、いくら指されても、ミツバチと自然の花と
季節ごとに、地域を移動できることが今はとても楽しい」
真に朗らかに話していました。今も全国を駆け巡って
定年の無い人生を謳歌しています。
子供たちもそれぞれ独立し、新婚当時と同じ様な夫婦二人の生活を
満喫しているようで、これまた楽しい老後を送っている。

老兵の半生(生涯の友8)につづく

蔵王の秋

10月12日の蔵王の秋の装い









老兵の半生(生涯の友6)

さて次に登場するのが、色摩である
彼は、卒業後も何年か同じ会社で勤務をつづけ結婚し
子供ももうけ、40代の中盤頃だったと思いますが、
突然電話してきて、「今度子会社の総務部長を引け受ける
事になったので、遊びに会社にきてみてよ」
「たいしたもんだな、其のうち時間作っていくよ」
私にとってこの時の彼の会社を、訪問したことが
私の会社の方向を、大きく変えることになろうとは
其のときは思いもよりませんでした。
彼の勤務する会社は、本社が1000名程の大手電気メーカーの
系列会社で、彼の勤務先は3社ほどある子会社の一つで
社員100名程の会社であり、女子社員が多いアッセンブリ工場
でした。
行くと社長を紹介すると言われ、社長室に通されました。
挨拶もそこそこに、社長は突然自動機を作ってくれと言い
「色摩部長が、推薦する会社だから間違いないと思う」
「予算は1000万の範囲で、やってくれ」と突然のはなしでした
私はうろたえましたね。自動機設計なんて実績がないし、図面が
在れば、どんなものでも作れるのに設計から制御、デバックまで
一貫した機械はやったことはない。
しかし彼の面子もあり、断ることも出来ず検討して見ます
と答えて、帰ってきたのでした。
半年ほど掛かって、様々の他社の応援をえて作り上げ治めたのですが
あまり出気がよくない機械で、今でも心に引っかかる
最初の自動機の出荷でした。
老兵の半生(生涯の友7)につづく

自然の恵み

今年も自社敷地内の、山胡桃が沢山の実をつけた。
果肉の部分を腐らせて、種の部分だけにして乾燥させ
それを炒って割り、中の脂身を取り出した物が
一般的に剥きくるみとして、店頭で売り出されている。
色々な胡桃の種類が、あるようだが粒が小さいながら
日本の山胡桃の味は、抜群であると思う。
少々手間が掛かるが、自分で収穫して食べるのは
又格別の味である。