HOME > 創業者の記憶 ~吉田功~

地の利への感謝

豪雨、竜巻、台風、崖崩れ、水害、地震等日本列島のどこかで、毎日のように
報道をにぎわしている。

考えてみれば、ここ長井地区に住む我々住民にとって、それらの被害に
付いては、比較的少ない。四方を山に囲まれた盆地の性か、過疎化と雪害以外
目だった災害が少なく、四季折々の美景に包まれ人情の厚い住みやすい町である。

時として地域のよさを忘れがちであるが、故郷としての役目は
十分すぎるほどの条件を備えている。時折都会からの訪問者の方々が
いい町ですねとほめてくださるのも、あながちお世辞だけとは思えない
今日この頃の思いである。

みーんみーん

窓際のケヤキの中から、みーん、みーんと晩夏を惜しむように
みんみん蝉の鳴き声が、心に染み入る。

最近相続税対策としての、各機関の資金運用に関する勧誘が多い。
妻を相手に、説明訪問を繰り返しているらしい。
たいした財産も無いのに、ほっといてもらいたいと思う。

考えて見ると、私も人様に心配してもらうほど歳を重ねてきたのかな、と
ありがたいやら、空しいやら複雑な心境になる。
やがて来る、かなかな蝉の季節まで、一生現役の中でみーん、みーんと
なき続けるのも、生き方だと思い、其の泣き声に耳をしばし傾ける。

晩秋の収穫を目指して

8月の一山を終わって、仕事も一段落静かなひと時の中で、営業担当社員の
県外出張予定が目白押しに、始まった。取引先との新規物件の打ち合わせ
あるいは、仕様の確認、見積と受注の種まきに、社長を先頭に営業担当専務
達の動きが、活発化する9月の日程である。

ようやく設備関係の問い合わせが、活発になりつつあるが、打率はまだ
中々あがらないのが、現状である。
見積、受注、仕様打ち合わせ、設計、製作と収穫まで3ヶ月ほどかかるのが
私どもの仕事の流れである。

熱い季節の種まきも、様々な要因の中で思うように行かず、静かな日々を
過ごしてきたが、ようやく初秋を向かえ秋野菜の収穫を、目指して
仕込みの動きに活発に、始動し始めた。

初秋の朝

道路脇の田んぼ、稲穂が重そうに首をたれ豊作を感じさせている。
「実るほど首をたれる稲穂かな」人もそうありたいと思う。

それにしても毎日のように、簡単に人がひとを傷つけたり、殺害したり
の報道がしきりである。動機が痴情のもつれや、わずかな金のためや
自分のイライラ解消のためとか、ほんの一握りの人達の仕業とは言え
悲しい事件が続いている。激しい暑さの季節もようやく終わろうとしている

9月に入って、世の中いい話題で、紙上を埋めることが多い日を望みながら
出社。新聞を広げている。

ばあちゃん送って

朝から激しい雨。野川をはさんで市街地と寺泉地区では、雨や雪の降り方が
まったく違う、同じ市内でありながら一本川を挟んだだけで、大きく違う。

小学校まで孫の足で、約40分の道のりである。激しい今朝の雨私が送ろうか
と言ったが、いったん傘を差しでかけたが、其のとたん又激しい雨と、風
さすがに孫もやばいと思ったか、「ばあちゃん送って」と戻ってきた。

最近の降り方は、報道にあるように狭い地域でのゲリラ的雨の降り方が
頻繁で、秋雨前線の影響が今後夏の終わりの惜別の涙のように、激しかったり
微降だったり、本格的秋晴れの季節を迎えるまでしばらく続くかも。