繰上返済は損か得か

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上手な住宅ローンの選び方シリーズ(5)

 

繰り上げ返済は得か損か?

 

繰り上げ返済の損得?

 

決まっているじゃない!

 

果たしてそうでしょうか?

 

まず、繰り上げ返済の方法やメリット・デメリットについてみてみましょう。

 

 

1.繰り上げ返済の方法は2つ

 

繰り上げ返済とは、ある程度の金額が貯まった時点で、追加の返済をし、元金を減らすことで支払う利息も減らす方法です。

 

 

①期間短縮型

 

月々の返済額を変えず、借入期間を短くする方法です。

 

毎月の返済額は変わりませんが、短くなった期間に支払う予定だった利息を支払う必要がなくなり、トータルの返済額も減少します。

 

たとえば、30年ローンの返済期間が27年に短くなったとします。3年分の元金がなくなり、その利息も当然なくなります。

 

利息を軽減することができるので、少しでも早く完済したいという人におススメです。

 

 

②返済額軽減型

 

繰り上げ返済をすることで全体の元金が減ることで利息が減り、毎月の返済額が小さくなるという仕組みです。

 

期間は短くなりませんが、毎月の返済額が小さくなります。

 

利息の軽減率はそれほど高くはありませんが、子どもの教育費などでお金がかかる時期には助かる方法です。

 

 

2.繰り上げ返済のメリットとデメリット

 

繰り上げ返済のメリットは、元金を減らすことで将来支払う利息を減少することができる点です。

 

一方、デメリットは、繰り上げ返済をすると、その資金は自分のものではなくなります。無理をしてまでの返済では、急な出費などに対応できなくなります。

 

もし、家族が急病などの場合、手元にそれなりに貯蓄があればあわてることなく対応できます。

 

繰り上げ返済をする場合は、貯蓄とのバランスがとても大事です。

 

 

3.繰り上げ返済のベストタイミング

 

繰り上げ返済をする場合、住宅ローン控除という節税も考える必要があります。

 

これは借入れから10年間、年末に借入残高の1.0%の税金が控除される制度です。

 

借入額が大きいほど減税額も大きくなるので、繰り上げ返済をして借入額が小さくなると減税額も小さくなります。

 

借入れから10年間は、借入金利1.0%未満の場合、住宅ローン控除を利用したほうがよいといえます。

 

逆に、借入金利1.0%以上の場合は、繰り上げ返済の方がよいでしょう。

 

 

4.貯蓄と投資を積極的に考える

 

もし家計に余裕があれば、繰り上げ返済に回すのではなく、貯蓄や投資である程度貯めておきタイミングを見計らって利用するほうがいい場合があります。

 

つまり、住宅ローン金利以上の利回り商品に投資することで、繰り上げ返済するよりお得な運用ができます。

 

毎月決まった金額を貯めておくことで、十分な預金を保ちつつ、計画的にローン返済を減らすことが可能です。

 

そんな商品はリスクが心配。

 

そうですよね。

 

もちろん、リスクがゼロの商品はありません。

 

実は、すでに住宅ローンそのものがリスク商品なのですが、、、。

 

高金利をうたっている商品はたくさんありますが、おススメは安定株式配当です。

 

例えば、メガバンク(三井住友、三菱UFJ、みずほ、りそな)の配当利回りはすべて5%以上です。

 

他にも、上場株式で配当利回り5%以上の企業は52社、3%以上の企業は333社あります。(令和2年7月20日時点)

 

 

しかし、一番大切なことは、収入を増やすことです。

 

「稼ぐに追いつく貧乏なし」といいますが、積極的に収入を増やすことを考えるべきです。

 

副業を認める会社も増えましたが、そのような時間があるのなら、自己啓発や本業に全力を挙げる方が有効かもしれません。

 

ご自分の能力開発やキャリアプランを見直し、ライフプランを立てることをおススメします。

 

 

 

2022.08.26:土地と住宅の相談窓口仙台:[仙台で賢い住まいづくり/コラム]