腹減って寂しくて、永遠に続くかと思われた
不安な一夜がやっと明けたんだと思う。何でって、また下駄箱の扉が大きく開かれ、牛乳の皿が交換されたんだ、ご丁寧に煮干しまで付いて…「だからオイラまだ自分で飲み食い出来ねーんだよ(`ε´)」今なら煮干しなんて瞬食だけど、あの頃はまだ鼻も利かなかったから、悲しくて、惨めで、「オイラの一生短いようで短かったな~」と死を覚悟してたんだ。
疲れ果てて少し寝たのか、意識を失っていたのか、ジト~ッとする暑さで気がついたんだ。もう頭ん中はカラータイマーの真っ赤な警報音でやかましかったけど、最後の力を振り絞って大泣きして、扉の方に這っていったんだ。カーチャンがいつ来てもいいようにって、(実際は一度も、様子見にも来なかったんだけど)社長が少しだけ開けててくれたんで明るい方に惹かれたのかもしれないけど、オイラとしてはカッコつけて「死ぬ前に一目でも外の世界を見てみたかったんだ。」と言いたいね。
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