冬眠する熊に学ぶ
そろそろ、冬眠していた熊や虫たちも目覚めるそんな季節になってきました。
熊や虫たちは雪が降る寒い冬になると、地面に穴を掘って地面のなかで冬眠をしますね。
人間も太古の昔は、竪穴式住居、横穴式住居といった地面に穴を掘って暮らしていました。
現代人はちょっと忘れているだけで、地中にある熱(地熱)は今も昔も上手に活用されているのです。
実際に、井戸水の温度を測ってみると、夏も冬も15℃前後位になっています。
15℃の水は、真夏冷たく感じ、真冬は暖かく感じます。
自然界にそのままあって、「夏冷たく、冬暖かい」と感じられる「地熱」・・・
こんな都合のいい、そして無限にあるものを利用しない手はありません。
それでは、この地熱を建築にどのように活かせるのでしょうか。
建物で地面に接しているものは基礎です。基礎の中に地熱を蓄える方法があります。
しかし、今、実際に建築されている基礎を見てみると、地熱の活用は出来そうにありません。
ひとつは、基礎コンクリートがいつも外気にさらされているからです。
ふたつ目は、基礎空間の通気を良くするために、換気口や基礎パッキンを設けているため、
寒い冬もそこから入る冷気で基礎を冷やしてしまうのです。
どのようにすればよいのでしょうか?
基礎コンクリートが外気にさらされないように、外側から断熱してあげる。
さらに、冬場 基礎の空間に冷たい外気が入らないように工夫してあげればいいのです。
そうすると、地熱は床暖房と異なり、リビングだけでなく、玄関ホール・廊下・トイレ・洗面・浴室すべてにおよびます。
床の温度は冬場、17~18℃位なります。床暖房などいらないのです。素足でいても寒くありません。
夏場 足元はひやっとします。
これを可能にしたのが、ソーラーサーキットの家です。
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