経営理念というと固く聞こえますが、約40年前、祖父と父親は3つのことについてよく、TVを見ながらお互い晩酌をし、私(和洋少年)のいる前で経営や契約農家さんの話していました。
①山形県産ぶどうを100%使用し、山形県民に愛されるワイナリー、そして、ワインを飲んでもらうような仕組み作り
②契約ぶどう栽培者の収入を上げ、共存共栄できる仕組み作り
③山形県を日本のワイン銘醸地へ、そして世界へ
①②は理念。③は目標といいますか、夢ですね。
祖父と親父は意外といったら、失礼ですが、ブランディングを
考えていたんですね。契約農家のことをいつも考え、大事にしている様でした。
約40年前の写真。私は3歳。私を抱っこしているのが祖父です。一番奥にいるのが父親です。
●農家は自然の影響が大きいので収入が安定しない、だから後継者が減る、そして耕作放棄地が増える。のような報道がありますが、祖父が良く話してくれたのは、農家の家に生まれた子供は、親が(農家本人)が苦労してるから、子供に『農家をしないで、勉強して公務員なれ」と『子供に後継の意思があっても、あえて継がせないんだ」と言っていました。今のような耕作放棄地が増えているの状況は必然だったということです。当時の和洋少年にはほとんど理解が出来なかったですが。
●当時はインターネットは無かった時代なので、メディアと言ったらTVが中心でした。プロレスが観たい祖父とプロ野球を観たい親父。経営のことよりもリモコン権でケンかしてました。幼い和洋(かずひろ)少年にもなんで?と思ってましたが、私も先日GW中に、14歳の子供とTVのリモコン券でもめました(笑)血はあれそえませんね!!
2021年・現在44歳の製造の佐藤和洋です。
●現在、佐藤ぶどう酒の売上の90%以上は山形県内です。しかも原料は山形県産100%。その点は亡くなっている、祖父と父親に『どうだ!!』と胸を張って言いたいです。
●契約農家さんの収入問題ですが、30年まえからみればぶどうの原料代は、倍近くに上がっています。しかし、30年前が低かったので、現在のぶどうの値段が高いとはいえません。どんどん付加価値の高い商品を造って販売していかなければと考えています。
●山形県を世界の銘醸地へ、は着実に進んでいます。コロナの影響でかなり、スピードダウンしましたが・・・私の代では難しいかもしれません。でも駄目なら次の世代へ良いバトンを渡したいです。(ホームページより一部抜粋)