ぼくのニワトリは空を飛ぶー菅野芳秀のブログ
うーん、それぞれの春、
籾蒔き手伝い・・・。
※ まったく自分の事ですが・・・。
よく頑張ったから、書きます。 今日、10数年ぶりに、籾蒔きをしました。 「あなたの所は、苗を買っているんでしょう。それなのになぜ?」 「実家の父が、脳梗塞、2年置いて心筋梗塞になり、もう田んぼの仕事が出来なくなりました。 本人はやる気はあるのですけど身体がついていかなくなりました」 我が家で籾蒔きしていた頃となら、ずいぶん機械も変わって簡単にできるようになっていました。 籾蒔きしたら、すぐに田んぼに出して並べます。 10数年前に比べたら、手抜きのまたまた手抜きやな〜って思いました。 妹夫婦と私の3人で、約200枚、今日仕上げて、田んぼ(苗代)に並べて、午前中でやってしまいました。 私は、自分でも、段取り良く早く出来たな〜って思いました。 我が家では、息子が代掻きをしていました。 夕方、息子と一緒に「今日は二人ともよく頑張ったな〜」って・・・、ニッコリ! このつけは、私は明後日頃かな〜って、覚悟しています。 息子は、たぶん今夜寝たら元気になるんですよね。 歳の差を感じています。 |
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今年は昨年より40aほど田んぼが増えた。杖を突きながら肥料を撒く82歳の百姓、栄さんから託された田んぼだ。自分では今年、20aほどを耕すという。
「飯米ぐらいは自分で作らなくちゃなぁ。百姓なんだからよ。」
そういいながらすでに種まきの準備は終わっていた。まだまだ栄さんは現役だ。
我が家の本家の市さんが74歳で亡くなったのは昨年のこと。600aの田んぼは48歳の総ちゃんの仕事となった。土日のたびに、マチで公務員になっている叔父が手伝いに来てくれるが、まだ独身のために、一人でしなければならないことも多く、何かと大変だ。長身でなかなかの男前。気立てもいい男なのだが他の農家同様、縁がなかった。大きな仕事だけでなく、細かな日々の管理作業が多いのが農作業。それらは親父の担当だったが、今年からは全て総ちゃんの仕事となる。
隣の建ちゃんの家に農業を手伝うために次男が帰ってきた。建ちゃんは74歳。400aの田んぼを耕している。奥さんは足が悪く、働けない。長男はずっと体調が悪いままだ。建ちゃん自身もヒザに故障があるのだが、それでも何とか、足を引きずりながら一人で全ての農作業をこなしていた。
「父ちゃんを助けたくて・・」
地元の高校を卒業してから20年余年間勤めていた自衛隊を辞め、嫁さんともども帰ってきた。
「建ちゃんは立派な人だからねぇ。そのうしろ姿を見て育った子どもだもの・・、それにしても感心だねぇ。」
建ちゃんの後について農作業に励む次男夫婦を見ながら、村の人たちはあったかい気持ちになっている。
そして我が家。今年は息子家族がマチのアパート暮らしに終止符を打ち、我が家のそばに小さな家を建て、引っ越してくる予定だった。
しかし、その計画も原発によってしばらく様子をみることになった。
それぞれの春。それぞれの思いや人生をのせて季節は動き出した。