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女性が悩む冷え症も改善する外断熱の家

  • 女性が悩む冷え症も改善する外断熱の家
先日の梨もぎ取り祭にお越しいただいたお客様から、本当にいい家を建ててもらってありがとう。思い切って建替えして本当に良かったです。と有難いお言葉を頂戴しました。

そして、こんなにいい家を造ってもらったお礼に、自宅で使っている座卓を社長に貰ってもらい、家で私達の形見として使ってもらえないかというお話までいただいたのです。

泉区の南光台に6年ほど前に、建替えしたS様邸ですが、奥様は、冷え症がひどく食事やサプリ・ヨガや入浴法・寝具や暖房など色々試したものの、よくなるのは一時で、風邪や胃腸の病気や頭痛や肩こり・倦怠感など様々な症状に悩まされていたのです。

そんなS様でしたが、一日の大半を過ごす家の環境を変えるのが、一番の早道になるのではとの考えに至り、老後を出来るだけ快適な住まいで暮らしたいとの想いで、終の住いとして、ソーラーサーキットの家での建替えをご決断いただきました。

その後、ソーラーサーキットの家に暮らすことで、冷え症も大分改善したようで、どんな高級旅館やホテルよりも、快適なこの家に暮らしていることが、何よりの幸せで、この家が大好きなの~。とおっしゃっていただきました。

こうしたお客様の喜びの声をお聞きするのが、私達にとっても最大の喜びでもあります。

空気がキレイで、温度差がなく、湿度がコントロールされた空気のバリアのない家こそが、真のバリアフリー住宅であり、こうした身体にやさしい住まいに暮らすことで、病を予防し、健康寿命を伸ばしてくれると思います。

まだまだ元気な、若い世代の方々には、あまりピンとくる話ではありませんが、誰しもが年を重ねることで、体力や免疫が低下するのは、必然で、20年・30年後を見据えた家づくりが、今求められています。

先日、S様のお宅へ座卓の引きとりにお伺いしたのですが、とても立派な欅の座卓で、我が家にはもったいない位の代物ですが、大事に使わせていただきたいと思います。



S様、本当にありがとうございました。そしていつまでも健康で長生きしていただきたいと心からご祈念申し上げます。

以前紹介させていただいたS様の平屋風の2階建てです。

http://daitojyutaku.co.jp/log/?l=266511

S様邸は、お客様のご要望を取り入れつつ、私が70過ぎたら住みたいような家を設計させていただいた住まいです。

いつでも、お客さんを連れてきていいですよ~。とのことですので見てみたいという方はお気軽にご連絡ください。




ナチュラルクリーニング講座のご案内

  • ナチュラルクリーニング講座のご案内
名取市が主催する 名取市の健康と環境を守ろうと題した環境講座の一回目の講座では、私が暮らし方について講師を努めさせていただきましたが、二回目の講座が12月16日に名取市の文化センターで開催されます。

今回の講座は、ナチュラルクリーニング講座で、健康にも環境にも優しい石けんを使った上手な洗濯方法が学べます。

昨今の行き過ぎた香ブームによって、合成洗剤や柔軟剤・消臭剤が原因と思われるカオリによる健康被害「香害」が、大きな社会問題になりつつあります。

ご家族の健康のためにも、環境を守るためにも、この機会に、洗濯のプロから、ご家庭でも出来るナチュラルクリーニングの方法を身に付けてはいかがでしょうか。

講師は、㈱モハンクリーニングの赤間社長様ですが、ご自身が経営するクリーニング店では、粉石けんを使い、柔軟剤を使わないクリーニングをしています。

以前、私も赤間社長のお話を少しだけ聞く機会がありましたが、合成洗剤を使うから、ごわごわして柔軟剤を使うようになるというようなことや、洗剤量が多すぎても逆効果になるというようなことを教わり、とても勉強になりました。

参加費は、無料となっており、名取市民以外の方の参加もOKですので、受講希望する方は、チラシにあるみやぎ化学物質過敏症の会~ぴゅあい~さんに、メール若しくはお電話にてお申し込みください。



ファンヒーターは、健康にも建物にも家計にも悪影響

築年数の経過した建物や、寒い地域では、まだ多くの方が石油ファンヒーターを利用していると思います。

先日も、お客様からなぜファンヒーターは、使ってダメなのですか?という問い合わせがあったので、改めてご説明させていただきます。

ファンヒーターは灯油が燃焼することで、一酸化炭素や二酸化窒素・油に含まれる数多くのVOC(揮発性有機化合物)などの有害物質が発生します。また空気中の酸素と窒素が、100℃以上の高温によって、化学反応を起こし、大気汚染の原因の一つにもなっているNOX(窒素酸化物)も大量に発生させているのです。

さらに、温風が吹き出す事で、床のほこり・カビの胞子・ダニの死骸などを知らず知らずのうちに撒き散らし、アレルギーなどの発症や悪化の原因にもなるという認識も必要です。

こうした開放型のファンヒーターを暮らしのメイン暖房としている先進国は日本だけと言っても過言ではなく、欧米の人々が、日本のファンヒーターを見たら、「オー・マイ・ゴッド」となるのは間違いありません。

汚れた空気を煙突もつけず室内に排気していること自体が考えられないということで、家の中でたき火をしたり、自動車のエンジンをかけているのと結果的には同じことなのです。

【30分~1時間に一度十分な換気を行ってください。】と注意書きがあるのは、排気ガスによる健康被害を防止する為の表示以外何物でもありません。

しかし、折角部屋が暖まったのに、窓を頻繁に開けて換気をする人はどの位いるでしょう。多くは喉が痛いとか頭痛がして初めて空気の入れ替えをサッと行うだけだと思います。

若くて健康な方ならいざ知らず、お子さんやお年寄りはもちろん、アトピーや喘息などのアレルギーに悩まされているご家庭ではタブーな暖房とも言えるのです。

それでも、従来の隙間の多い建物の場合は、外気温と室内との温度差によって生じる「隙間換気」が自然に作用することで、これまでは、深刻な問題にはならなかった側面もあるのですが、中途半端に気密が進んだ現代の住まいの中でのファンヒーターは、十分な注意が必要で、断熱・気密レベルが高ければ高いほどファンヒーターは厳禁となります。

最近のファンヒーターは、臭いなどや安全面も大分改善され、不完全燃焼時の自動停止や連続運転時のブザーなどもついていますが、年間に何百件もの一酸化炭素中毒と思われる救急車の出動や、ファンヒーターによるやけどや火災の発生のリスクを認識していただきたいのです。

さらに怖いのが、石油が燃焼した分の水分も必然的に発生することで、温度差のあるガラスやサッシ周りの床部分・押入れの内部などの結露に加え、壁の中や床下・天井裏といった目に見えない躯体内に内部結露を引き起こし、カビやダニによる健康被害に加え、建物の腐朽やシロアリ被害なども助長してしまうのです。

オイルショック以降建てられた日本の住宅が短命なのは、中途半端な気密・断熱と人まかせの換気に加え、冷暖房の普及と間違った使い方に大きな原因があるのです。

前回、乾燥についての説明をさせていただきましたが、20℃の空気の飽和水蒸気量は、空気1立法あたり17グラムとなります。



石油ファンヒーターを稼働させると、機器の出力によって、差はあるものの1時間当たり300グラム~500グラムの水蒸気を発生させます。

どういうことかというと、例えば8畳の部屋の容積は約30立米ですが、飽和水蒸気量(水蒸気を含むことの出来る量)は、30×17=510グラムとなるわけです。

つまり、8畳の締め切った部屋で、換気もせずにファンヒーターをつけたとすると、1時間あたり、最低でも300グラムの水蒸気が発生してしまい、その水蒸気だけで、実に60%の湿度となり、もともと含んでいる水蒸気と合計すると80%にも90%にもなってしまい、たとえ室内が20℃であっても17℃~18℃以下の箇所では、換気を疎かにしていると、必ず結露が発生するということになります。



実際に発生した水蒸気は、その部屋にとどまらず、寒い部屋や壁体内に移動するので、何時間もつけていると家の温度差のある箇所はもちろん、床下や壁の中・小屋裏まで、家中のいたるどころで結露が発生しまい、カビやダニの繁殖しやすい環境を自らつくっているということも理解しなければなりません。



特に最近では、寒さを解消するために冬の設定温度も高めになりがちです。

カビ・ダニといえば、本来は梅雨から9月位までの繁殖時期だったのですが、年中みられるようになり、こうしたことも、アレルギー患者の大きな増加要因にもなっていると言われています。

最悪なのは、閉め切った部屋で、換気もせずに、ファンヒーターを使い、部屋の中で洗濯物を干しているご家庭です。

結露が大量に発生し、カビ臭くなり、洗濯物の細菌が繁殖し臭くなり、柔軟剤や消臭剤・芳香剤を多用することで、カーテンや家具・内装材にまで臭いがしみ込み、知らず知らずの内に化学物質過敏症を誘発するリスクが高くなってしまうのです。



人間が生きていく上で体内に取り込む物質の重量比は、食物・水分・空気で、それぞれの割合は7%・8%・85%。この85%をも占める空気が私達の健康に大きな影響を与えていることを理解しなければならないのです。



そして、ファンヒーターを使用しなければ暖まらないような断熱性の低い住宅の多くは、光熱費を抑えるために、いる場所だけ暖める局所暖房がほとんどで、どうしてもドアを閉めきった生活になってしまい、洗面所や浴室・トイレなどの非暖房室との温度差が10℃以上も生じ、ヒートショックによる心臓や脳疾患の危険性も必然的に高まるのです。

こうした話をすると、ファンヒーターもつけられない危険な家には住みたくないというような??な方もたまにいらっしゃいますが、そういう方にいつも紹介するのが、次の話です。

わりと知られていないのですが、国内の、大手電機メーカーは、機器の不具合による事故や不完全燃焼による事故のリスクを考慮し、2007年のシャープを最後にファンヒーターの製造・販売を打ち切りました。

現在、製造販売を継続しているのは、電機メーカー以外の4社のみです。

大分、不完全燃焼ややけど防止など、性能も大分改善されてはいますが、空気の汚れや結露などの根本的な問題は、改善できないのが実状で、特に古い灯油を使ったり、タンクに少量の灯油が残ってたりすると、不完全燃焼による一酸化炭素中毒に注意が必要で、年数の経過した機器や、ほこりが溜まってたりしても同様の注意が必要です。

そして、灯油が燃焼するということは、酸素を消費し、二酸化炭素も排出するわけで、人の呼吸による、酸素の消費と二酸化炭素の排出も重なり、常に、室内空気の酸素濃度が低下し、二酸化炭素濃度が、上昇しているのです。

新築住宅でも、エアコンでは暖まらないということで、ファンヒーターを利用する方もいるようですが、寒さ以上に、空気汚染や結露によって、住む人の健康にも、重大な悪影響を及ぼすということをご理解いただきたいと思います。

ファンヒーターの空気の燃焼温度は100℃~120℃あり、短時間で暖める暖房であり、エアコンは45℃~50℃で、長時間運転させることで、安定した温度を保つ暖房です。

そして、ヒートポンプの技術と安定した運転によって、熱量の5分の1位の消費電力で暖められる暖房なのです。

つけたり消したりの間欠運転では、暖まるのも時間がかかり、風量や音が気になり、乾燥感も助長されてしまうということもご理解いただきたいと思います。

電気料金も震災以降25%上昇しましたが、原油価格はさらに高騰し、灯油も15年前と比べると、倍以上になっており、家計への負担も少なくありません。

家族の命と健康を守るべき住まいが、健康を蝕み、病気や事故を誘発する場であってはならないのです。

エアコンがどうしても苦手という方は、FF式(室外排気)のルームヒーターなどの設置をご検討いただければ幸いです。


冬の乾燥は必然です。

日々、様々な相談や質問をいただいておりますが、一番多いのが、高気密・高断熱の家は、冬場に乾燥するって本当ですかというものです。

嘘か本当かといえば、ある意味本当の話で、確かに乾燥すると感じる方も結構、いらっしゃいます。

私が、いつも感じているのは、高気密・高断熱が乾燥すると感じている方の多くは、

〇 水蒸気が発生するファンヒーターなど開放系暖房から、水蒸気の発生しないエアコンなどの暖房によって、室内の相対湿度が下がり乾燥感を感じる。
〇 新築すると、温湿計を置くようになり、30%台の湿度計を目にすると、無意識に乾燥していると感じてしまう。
〇 エアコンは、上から温風が出るので、顔に風を感じて乾燥感が強くなる。
〇 局所暖房や間欠暖房によって、つけ初めや、部屋を早く暖めようと温度設定を高くすると、風量が強くなり、余計に乾燥感が強くなる。
〇 24時間換気が機能していると、室内で発生する水蒸気も常時排出されるので乾燥感を感じる。
〇 これまでの小さな茶の間から、大きなリビングになり、生活で発生する水蒸気が分散し、乾燥感を感じる。

間違いなくこんな感じだと思います。

しかし、あまり室温を高くせずに、20℃前後の室温で、家中の温度差を2℃~3℃以内に抑えた暮らしに慣れると、ほとんどの皆さんは、気にならなくなり、快適に過ごしていらっしゃいます。


さて、冬の季節は、空気が乾燥して乾燥注意報が発令されますが、仙台管区気象台が乾燥注意報を発令する基準はお分かりでしょうか。

実効湿度65%で風速7m/s以上か、または実効湿度60%以下の日が3日続くと乾燥注意報が発令されます。

※ 実効湿度とは、3日前からの日中1時から2時位の平均湿度です。

案外、勘違いされている方も多いのですが、乾燥注意報は、空気が乾燥することで、火災の発生や延焼の危険の注意喚起を目的に出される注意報であって、インフルエンザやスキンケアのための注意報ではありません。

私達が、日常、湿度と呼んでいるのは、空気が水蒸気を含むことのできる量に対し、その時点で含んでいる水蒸気の量の割合(相対湿度という)を示したものですが、温度が高ければ高いほど含むことのできる水蒸気の量が大きくなります。



画像は、温度による飽和水蒸気量を表したグラフですが、ご覧の通り、20℃の空気には1立法あたり、17グラムの水蒸気を含む事が出来ますが、5℃の空気には6.8グラムほどの空気しか含むことができません。

つまり、温度は5℃で、乾燥注意報が発令される湿度が60%という場合、(6.8g×0.6=4.08)となり、1立法あたり、約4.1gの水蒸気を含んでいるということになります。

普通、湿度60%と聞いても、乾燥していると感じる人は少ないと思いますが、ラジオやテレビで、乾燥注意報が発令され、空気が乾燥してますので、インフルエンザにはご注意くださいとか、火の元にもご注意ください。

というアナウンスを聞くと「乾燥」という二文字が、頭にインプットされてしまい、室内の湿度計なんかみたら、随分乾燥している~となるわけです。

仮の話ですが、外気温5℃で湿度60%の空気を、そのまま一気に、室温20℃の家の中の空気と交換したら湿度はどうなるでしょう。

先ほど、説明した通り、5℃で湿度60%の空気の場合は(6.8×0.6)で約4.1グラムの水蒸気が含まれているので、17グラムの空気を含むことの出来る20℃の空気と入れ替えると、4.1÷17=0.241となり、室内の湿度は、一気に24%となるわけです。

※ この4.1グラムという空気中に含まれている水蒸気の量そのものを絶対湿度と呼びます。

実際は、人が生活しているので、呼吸や汗・炊事や洗濯・入浴などによって、多少湿度は上がり、30%~40%になります。

要するに、5℃で60%の水蒸気の量も、20℃で25%の水蒸気の量も、水蒸気の量(絶対湿度)そのものは、同じなわけで、室温が上がれば、湿度が低くなるという理解が必要なのです。

24時間換気によって新鮮な外気を常時室内に取り入れ、ファンヒーターなどは使用せずに、エアコンや床暖房など、水蒸気を発生しない暖房を使用する高断熱の家では、乾燥気味に感じるのは、ある意味必然となります。

多くの方は、ある程度の乾燥は、すぐに慣れて、良質な空気環境によって、カビやダニの発生を抑え、空気中に漂うハウスダストや室内に漂う化学物質を常時、排気することで、アトピーやアレルギー・喘息などの症状も、改善するというわけです。

もちろん、喉の弱い方やインフルエンザの予防を図るためにも、ある程度の湿度はキープしたいというのも当然の話で、室温20℃・湿度40%を一つの目安として心がけていただきたいと思います。

最近は大分お洒落な加湿器がいろいろ売られているようで、上手な加湿器の利用をおすすめしたいのですが、コントロールが難しく、水の補給や掃除なども大変なのも現実で、我が家では、冬の相対湿度は35%前後ですが、加湿器はほとんど使わなくなりました。

乾燥が気になる方は、冬期間の洗濯物の室内干しも加湿対策には役立ちますし、濡れたタオルをかけたり、観葉植物に水をやるなど、お客様の暮らしに合わせいろいろ工夫してみてはいかがでしょうか!

また、内装に塗り壁やエコカラットなどを採用しているお客様は、壁に霧吹きで水分を含ませたりするのも効果があり、玄関や和室前の土間部分に水を撒いたりしてもOKです。

いろいろな工夫をしながら、その家なりの暮らし方を楽しむのも、高断熱の家に住む楽しみのひとつでもありますので、暮らしの達人!目指してチャレンジしてみて下さい。

そして、よくテレビやラジオなどで、インフルエンザの予防のために、湿度60%が望ましいというようなことをいう方がおりますが、かなりピントがはずれた話ですので間に受けると大変なことになるので、注意が必要です。

閉め切った部屋ならいざ知らず、冬期間において、高断熱の家で60%の湿度をキープするには、何台もの加湿器を常時運転させなければならず非現実的です。

インフルエンザに家族が罹患した場合は、感染を防ぐために、ある程度の加湿は必要かもしれませんが、インフルエンザに初めに感染するのは、大抵は外で潜伏時間を経て家で発症するので、家の中で罹患するわけではないのです。

そして、乾燥より怖いのは結露やカビの問題です。

室温20℃で湿度60%にしたとすると、露点温度は12.3℃になり非暖房室や目に見えない壁体内の12.3℃以下の部分では必ず結露が発生するのです。

そうした状態で、洗濯物を干したりしたら、すぐ湿度は80%にも90%にもなることで、露点温度も、高くなり、大半の家では、家中が結露だらけでカビも発生し、カビ取り剤や消臭剤・防虫剤など、多用するようになり、インフルエンザの予防どころではなくなってしまいます。

もちろん、高性能な家では、7℃も8℃も温度差は出ないので大丈夫ともいえますが、換気を消したり、閉め切った部屋に洗濯物を干したりして、湿度が高く場合や、外の冷え込みが厳しいような場合には、結露がうっすら発生するケースもございます。

結露は、含むことの出来なくなった水蒸気が水に変わる現象で、簡単にいえば湿度100%ということです。湿度を上げれば上げるほど結露の発生する露点温度も高くなりますのでご注意ください。

インフルエンザのウイルスは、空気感染しません。(飛沫感染はします)手洗いやうがいを励行して、空気の綺麗な温度差のない家で暮らすことで、基礎体温も上昇し、ぐっすり眠たれることで、自然と免疫力も高まり、そうそうインフルエンザには感染しないのです。

喉が乾燥するという方は、飴を口に入れたり、適時水分を補給いていただき、お肌の乾燥が気になる方は、保湿クリームなどで対応していただければOKです。

余談ですが、お医者さんや看護師さんは、常にお茶や水を飲んで、インフルエンザのウイルスを胃に落とし込んで、感染を防いでいます。

窓や押入れに結露している家は、床下や壁の中・小屋裏でも、内部結露している可能性が高い家でもあるのです。



省エネで快適に暮らすのはもちろん、人の健康や建物の腐朽や蟻害を招く、悪の根源である結露を防ぐためにも、冬は40%・夏は60%前後にコントロールすることが、非常に重要となりますので、ご理解下さい。

※ 先日も紹介しましたが、部屋を閉めきって、ファンヒーターで暖房し、家干しをして、換気を疎かにするというのが、最悪のパターンとなりますので、くれぐれもご注意ください。






光熱費貧乏のリスクを真剣に考える

家電の消費電力や車の燃費比較は、比較して購入するのが当たり前の時代ですが、こと住宅の光熱費を比較する方は、まだまだ少ないのが現状です。

しかし、欧米では、エネルギーパスという制度によって、新築や中古の売買の際に、家の断熱性を評価し、冷暖房費を表示するのが、当たり前になっており、日本でもそうした動きが活発になってきており、家の資産価値を表す指標としても、今後、急速に普及していくと思います。



H23年度の総務省のデータによると、東北地方の平均的な4人家族一世帯あたりの光熱費は、年間で247,000となっております。その後のデータは公表されていませんが、電気も灯油もガスも値上がりしていることを考えれば、おそらく現在は、300,000円位になっているのではないでしょうか。

そして、今後もエネルギー価格の大幅な上昇が避けられない現状です。

先日、国際エネルギー機関(IEA)は、原油価格は2017年の1バレル=52ドルから、 25年に1バレル=88ドルと1.7倍になるというショッキングな数字を発表しました。

https://www.asahi.com/articles/ASLCF2QVJLCFUHBI00P.html?ref=newspicks

原油価格が、上昇すれば、電気もガスも灯油も値上がりするのは必然です。

日本においては、原油価格の高騰リスクにくわえ、年々上昇する再エネ賦課金や原発の廃炉費用の国民負担も考えなければならず、水面下で議論されている炭素税の導入も考慮しなければなりません。

つまり、光熱費は、生きている限り一生負担しなければならない生涯コストという考え方が必要で、出来るだけ光熱費のかからない住宅を選択しないと、知らない内に光熱費貧乏になる可能性が高いのです。

これから、家を建てる方は、断熱性能の高い家・そしてその性能が長い間維持できる家なのかの見極めが、何より重要で、いくら見た目がよくても、いくら価格が安くても、光熱費の負担が大きい家は、後々後悔する可能性が大きいのではないでしょうか。

そして、人間の身体も老化は避けられないのと同様に、家の性能も劣化していくのは必然です。

将来のこうした経年変化も考慮すると、家のQ値(熱損失係数)は、最低でも1.6・UA値(外皮熱貫流率)は0.46以下を一つの目安にし、C値(家の相当隙間面積)は、1.0以下の性能値が必須であり、24時間計画換気は、1種換気の熱交換タイプの採用をお薦めいたします。

家の断熱と気密・換気と冷暖房のバランスがよければ、家の面積㎡あたり800円前後の冷暖房費で、家中が24時間、温度差のない快適な暮らしが実現する家を造るのは、そう難しいことではありません。(120㎡で年間約96,000円)

家づくりは、家族の健康と幸福を叶えるための大事業であり、賃貸のように、住み替えや建替は、そう簡単には出来ないのです。

光熱費が負担になって、我慢や節約を強いられ、寒さや暑さが引き起こす病やヒートショックの悲しい事故・結露やカビに悩み、消臭剤や防虫剤・カビ取り剤などによってアレルギーになったりすることの無いよう、家の性能を重視した家づくりを進めていただきたいと思います。

どこのメーカーで建てようとも、今、求められているのは、少ないエネルギーで、快適に健康に暮らせて、地震にも強く・長持ちする本物の長寿命住宅だということを是非ご理解いただければ幸いです。