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NHK「てれまさむね」で化学物質過敏症特集

  • NHK「てれまさむね」で化学物質過敏症特集
昨日のNHKの「てれまさむね」の特集「化学物質過敏症」をご覧になったでしょうか?

取材を受け出演された「化学物質過敏症患者会‐ぴゅあぃ‐」の代表でもある佐々木さんによると、記者が素晴らしい方だったそうで、非常に分かりやすくとてもいい番組でした。

※ NHKのHPに番組動画が紹介されていますので是非ご覧ください。
https://www3.nhk.or.jp/tohoku-news/20180713/0001976.html

弊社では、月に一度社員が集まり、「到知」という月刊誌を読んだ感想を発表する「木鶏会」という場を設けているのですが、化学物質過敏症について、発表した内容を紹介させていただきますので、よろしければお付き合いください。

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「道なきところに道をつくる」を読んで



去年の一月、お付き合いのある化学物質過敏症患者の会「ぴゅあい」さんの主催で、「いのちの林檎」という化学物質過敏症に苦しむ人々の真実に迫るドキュメンタリー映画の上映会がありました。会社でも協賛させていただいたのですが、その中で紹介されていたのが、この対談記事に登場する木村さんが、10年もの長い歳月をかけ、苦労に苦労を重ねてつくり上げた無農薬・無肥料のリンゴ畑でした。

映画の内容は、何も食べられないほどの重症の主人公が木村さんが無農薬で栽培したリンゴを食べることで、命を繋ぎとめたいうものでした。

人の健康には、水・空気・食の安全が重要ですが、私達は、日々の暮らしの中で忘れられがちになっているのも現実です。

現在、国民の2人に1人が何らかのアレルギーを持っていると言われていますが、とりわけ深刻なのが、化学物質過敏症という病気です。

この病気は、飲料水や食料・空気から、日々体内に取り込んでいる化学物質の総量が、自身の許容量を超えた時に、ある日突然に発症する病で、重症化すると日常の生活が普通に送れないほどの辛い病気です。

普通の人が反応しない臭いにも、身体が反応し咳や嘔吐・めまいや痙攣・意識障害など引き起こすために、人がいるところではまともに呼吸すら出来ず、コンビニやスーパー・銀行へも行けなくなるのです。

現代のシックハウスとも言われており、昨今、香害として大きな社会問題になりつつありますが、化学物質に依存した現代に生きる私達にとって、今は大丈夫でも、いつ、誰が発症してもおかしくない病気です。

特に免疫が未発達の乳幼児や小さなお子さんは、体重比で大人の倍以上の空気を呼吸によって取り入れており、十分な注意が必要です。

現在、国内で100万人以上いるとされる化学物質過敏症の患者(CS患者)ですが、多くの人は化学物質過敏症という病気の存在すら知りません。

またこの病気を正確に診断できる医師も、ごく少数しかいないのが現状で、誤った診察によって、薬を投与され、さらに重症化する患者も少なくないのです。(薬も立派な化学物質です)

また、発症しているのに病名が分からないという「潜在患者」や、将来、発症する可能性がある「予備軍」は、1,000万人以上とも言われ、病気についての正しい知識が必要で、タバコの煙の受動喫煙同様、こうした香りに悩み苦しんでいる人が大勢いるということを理解し、配慮した生活行動も必要なのです。

この化学物質過敏症は、消臭剤や芳香剤・柔軟剤や合成洗剤・制汗剤や香水・殺虫剤や防虫剤など、私達が日常使用する、生活用品に含まれる化学物質が大きな原因とされています。

そして、家の造り手として、私達が真剣に考えなくてはならないのが、こうした日用品をなぜ大量に使わなければならなくなったのかと言うことです。

巷では、行き過ぎた香ブームなどとも、言われていますが、結局は、家の気密・断熱・換気・冷暖房のバランスの悪さにくわえ、経済が優先される社会の中、不満や不便を解消するかのような商品が次々と開発され続け、室内の空気環境の悪化に拍車をかけているのではないでしょうか。

化学物質過敏症はもとより、喘息やアトピー・シックハウスにしても、アレルギーの多くは、とりわけ家の温度差や換気の悪さがもたらす湿気や結露・そしてカビやダニの影響が大きく、これらがもたらす問題を解消するために、こうした日用品に頼りざろう得ない暮らしを多くの人々が強いられており、無意識のうちに使わされているという悩ましい側面もあるのです。

そして、その日用品の中でも、特に問題視されているのが、消臭剤のイヤな臭いや柔軟剤や防虫剤に含まれる香り成分を、包み込み香りを持続させるというマイクロカプセルの主成分であるイソシアネートという化学物質です。

イソシアネートは、欧米各国で、かなり前から問題視されているのですが、日本では何ら規制されずにいます。

現在も、多くの商品に使われているポリウレタンの主原料がこのイソシアネートで、住宅業界でも、ホルムアルデヒドを含まない安全な材料として、広く普及しており、最近では、グラスウールの欠点を解消する断熱材として、充填断熱の現場吹付用資材としても、大分流通しているのです。

どの程度、健康に影響するかは、個人差もあり何とも言えませんが、少なくとも乳幼児や小さなお子さん、アレルギーのある方は注意が必要で、家の中がイソシアネートに囲まれて、健康に暮らすことが出来るのか、非常に危惧しているところです。

イソシアネートの話は長くなるので、省略しますが、つまり、これ以上患者を増やさないためにも、家の温度差をなくして、湿気や結露を解消し、適切な換気によって、室内の空気の清浄さを保てば、こうした日用品の多くは、必要なくなり、使う場合でも最小限に抑えることが出来るわけで、私達が取り組んでいる、温度・湿度・新鮮さという空気のバリアのない家づくりが、この世に強く求められているのです。

話は変わりますが、海外から輸入される農作物のポストハーベスト(収穫後に使う農薬)がよく問題視され、日本では原則禁止されていますが、耕作面積あたりの農薬使用量は、世界で3番目に多く、アメリカの7倍も使用しているのをご存知でしょうか。(1位中国・2位韓国)

さらに、国内で認可されている食品添加物は1300種類以上あり、世界一と言われていますが、遺伝子組み換え作物(GM作物)を一番輸入いるのもこの日本です。

どこの家庭でも、納豆や豆腐は遺伝子組み換えではないという表示のある国産大豆を使用した物を食べていると思いますが、流通している食用油で、国産表示のないものは、ほとんどが遺伝子組み換えのトウモロコシや大豆・菜種が使用されており、その表示義務もありません。

また加工食品やお菓子・調味料は、原料の上位5物質かつ5%以内であれば遺伝子組み換えの表示義務はなく、知らず知らずのうちに大量のGM食物を摂取しているのです。

今後、TPPやアメリカとのFTAが進み、農産物や肉・魚・様々な加工食品が大量に輸入されるわけですが、食料自給率の低下にともない、食の安全が益々脅かされていくのは必至で、安さや便利さのつけは、確実に私達に跳ね返ってくるという認識も必要です。

もちろん、化学物質や農薬にしても、添加物にしても、GM作物にしても、全く取り入れない生活は、到底無理な話であって、あまり神経質になってもしようがない側面もありますが、中には、かなり危険視されている物も多く、知らず知らずの内に取り入れ、子どもや家族を病気にするのだけは、避けなければなりません。

結局、何事も自己責任という考え方が必要で、私達消費者も、CMや流行に流されず、正しい知識や確かな目を養っていかねばならないのです。

また、「すべてはミツバチが知っている」という記事も非常に印象深いものでした。

ミツバチがネオ二コ系の農薬によって激減しているというものですが、ミツバチが地上から姿を消すと野菜や果物の受粉がストップし、人類は4年以内に滅びるそうです。

そして、このネオ二コ系の農薬の危険性は、欧米各国で問題視され、使用禁止や厳しい制限が次々課せられているのですが、日本では未だ規制されていないのが現状です。

農薬や殺虫剤・除草剤はもちろん、住宅建材に含まれる防虫剤や防蟻薬剤の多くに、このネオ二コ系の薬剤が使用されており、あの〇〇さんの断熱材や木材にも大量に使用されているのです。

喘息やアトピー・花粉症などのアレルギーも、シックハウスも化学物質過敏症も、こうした様々な複合的な要因が重なり、発症してしまうので、原因の特定は難しく、対処も困難です。



そして、食品は体内で、ある程度デトックス作用がはたらきますが、空気中のガス状のVOC(揮発性有機化合物)は、一旦体内に取り込まれるとなかなか排出できず、蓄積してしまうとも言われています。

基本は、出来るだけ使わない・摂取しない・湿気や結露を防ぐ・常に換気する・そして、バランスのとれた食事をとって、適度な運動をして、ぐっすり眠って、自身の免疫力を高めるしかなく、そのためにも、一番多く呼吸をする室内の空気環境が何より重要なのです。

最後に、「道なきところに道をつくる」の中には、リンゴ農家木村さんの食に対する国民の意識を変えるという熱い想いが、延々と綴られていました。

私達も、空気環境と温熱環境にこだわり、住み心地や健康という目に見えない価値を重視した家づくりに長年取り組んできました。

しかしながら、この国の悪しき習慣によって、まだまだ家の室内環境と健康についての正しい理解に基づいた家づくりが、ほとんど浸透されていないのが、この業界でもあります。

これもある意味、世の中の住まいに対する国民の意識を変えるということに繋がるのではないでしょうか。

空気がキレイで温度差のない「住み心地のいい家」をこの世に広めていくことは、現代病とも言われるアレルギーはもとより、急速に高齢化が進む中、健康寿命を伸ばすことは、国民医療費の削減や介護問題、そしてエネルギー価格の上昇や環境問題も含め、社会的にも非常に意義あるものだと私は確信しています。

私達は、ZEH(ゼロエネルギーハウス)とZAH(ゼロアレルギーハウス)という二つのゼロを目指した家づくりに今取り組んでいます。

一人一人が信念を持って、外断熱の家づくりに取り組んでいくことで、世の中も変わっていくのです。

今回、木鶏会の主旨とは外れた発表になったかもしれませんが、これからも、空気のバリアのない住み心地のいい家づくりに邁進し、全員で、道なき所に道をつくっていきましょう。

家族の健康が何よりの幸せ

家づくりの目的は、人によって様々ですが、最大の目的は、やはり家族の幸せを実現することにあるのではないでしょうか。

そして、幸せの源は何かといえば、日々健康に暮らすことが何よりの幸せではないかと、私は思っています。

人は、誰でも病気で、寝込んだりすると、健康が一番と感じるものですが、日々の暮らしの中で、忘れられがちなのも健康です。

そして、この健康を守るためにも、暮らしを支える住まいの空気環境と温熱環境が大事ではないでしょうか。

しかしながら、家づくりにおいては、どの会社も健康とは謳っていますが、抽象的で比較がつきにくいために、結局は、見た目の価格やイメージ・間取り・デザイン・広さや設備・自然素材といった部分を重視した家づくりが進められています。

もちろん、これらの要素も重要ですが、肝心な住み心地が悪いと、様々なストレスや我慢を強いられ、後悔するケースが多いのです。

つまり、健康を左右する室内環境の良し悪しは、住んでみないと分からないということをリアルに考えなければならないのです。

日本で、健康の3大要素として、よく言われているのが、栄養・休養・運動です。

しかし、他の国々では、これらの先に、水・空気・陽光が重要とされており、住まいに求められる要素として、一番長く過ごす室内の空気環境が重要視されているのです。

一口に空気といっても、ピンとこない方も多いと思いますが、空気の清浄さ・室温や湿度のバリアのない家こそが、段差以上に必要とされるバリアフリーではないでしょうか。

この国の現状を鑑みると、喘息やアトピー・シックハウスや化学物質過敏症の患者が増加の一途をたどり、交通事故による死亡者の4倍以上もの方が、急激な温度差によって入浴中にお亡くなりになられているのです。

そして、浴室以外の場所でも、ヒートショックは多発しており、命を失わないまでも脳疾患や心疾患による後遺症で、多くの方々が不自由な生活を強いられ、介護に苦しむご家族も膨大な数になっており、先進国の間では突出しているのです。

これは、日本の家の気密・断熱性能の低さと、日本人の換気や暖房に対しての考え方の違いが一番大きな要因でもあります。

なぜ、いつもこんな話をするかと言えば、業界に長年身を置く私ですら、家づくりの目的を見失い、優先順位を間違い後悔した一人だったからです。

拙著「外断熱が家族を守る」では、前の家について、多少触れていますが、私は、これまで3軒の家を建てました。

そして、恥ずかしながら、20代で建てた1軒目も30代で建てた2軒目も、結局は失敗だったのです。

1軒目の家は、結婚を機に建てた親と住む二世帯住宅でしたが、広さと間取りを重視し、2軒目の家は、長女が小学校に上がる前に建てた家族4人の住む家でしたが、どちらの家も限られた予算の中で、見た目の外観や内装・設備や間取りを優先させてしまったのです。

もちろん、見た目はそこそこで、他人からすればいい家に見えるのですが、住む人しか分からない、住み心地に関しては理想とはかけ離れた家でした。

しかし、かけ離れているとはいえ、そう感じるのは、快適な住み心地の家を知っている私だけだったのです。

現在の新築でも、多少の寒さや暑さ・湿気や結露は、ある意味しようがないと思っている方が、未だに多いのも現実で、この辺がこの国に高性能な住宅が根付かない要因でもあり、実に厄介な問題でもあるのです。

私とて、住み心地や健康と言った部分を、蔑ろにしたわけではなく、断熱に対しても、私なりに最低限、配慮したつもりでしたが、気密は、あまり考慮せず、結局は中途半端で、春や秋はともかく、冬や梅雨から夏にかけては、何かとストレスを感じながらの生活で、2人の娘もアトピーに悩まされ、娘はもちろん、妻にも大分負担をかけてしまったのです。

つまり、家づくりの優先順位を間違えると、広さや間取り・設備をいくら吟味してお金をかけても、満足するのは初めだけで、一番大事な住み心地の悪さで、家族の健康をも犠牲にしてしまい、後々後悔してしまう可能性が高いのです。

私の場合は、幸いにも、仕事柄、不動産も扱っていることで、損失を最小限に抑えて、住み替えができましたが、一般のユーザーは、失敗したからといって、そう簡単には住み替えは困難ですので、何としても後悔しない家づくりを実現していただきたいのです。

家は、建てたら基本的に、一生住み続けなければなりません。

そして、日々めまぐるしく変わる気候の中、家の中で、人が心地よいと感じる日数や時間帯は、そう長くはないのです。

断言できるのは、家の気密や断熱を蔑ろにしたり、ある程度とかそこそこにしては、決して住み心地のいい家にはならないということで、こうした家で住み心地を求めると、冷暖房や換気・除湿や加湿器などのイニシャルやランニングコストが膨大にかかり、結局は、節約意識がはたらき、温度差のある暮らしを強いられ、暑さや寒さ・湿気によって、湿気や結露・カビに悩まされ、化学物質の含む家庭用品によって、さらに空気が汚れ、住む人の健康はもとより、内部結露によって家の耐久性までも阻害されてしまうのです。

ご理解いただきたいのが、屋根や外壁・内装や設備は、やり直しや交換は可能ですが、住み心地や耐久性を左右する、気密や断熱だけは、構造をスケルトンにしなければやり直しは出来ず、建替え以上にかかるこうした工事は現実的に無理なのです。

寒さや暑さは、体の丈夫なうちは、あまり気にならず、我慢や気力で乗り切ったり、冷暖房でも十分カバー出来るのですが、空気の汚れや部屋間の温度差や湿気は、徐々に身体の負担となり、年齢を重ねることでその影響は大きくなってくるのです。

また、子どもの成長に合わせ、家づくりを進める方も多いのですが、免疫機能が発達していない乳幼児や小さなお子さんに与える空気と温熱の影響は、大人の何倍も大きいということを、真剣に考えて欲しいのです。

ナイチンゲールは、病気の回復を妨げるのも、健康な方が、病を引き起こすのも、その最大の原因は、空気の汚れと体の冷えであると、著書「看護覚え書」の中で説いています。

日本には、四季があり、朝晩の温度差も激しく、寒い日もあれば、暑い日もあり、湿気に悩まされる梅雨もあり、大雨や台風・時には大地震にも見舞われます。

そんな時でも、不安や不満・不快な思いを感じずに、家族の暮らしを守るストレスフリーの家が、本当のいい家ではないでしょうか。

また、私達は、寝不足や疲れなどから、よく体調を崩しますが、これらも室内の空気の影響が大きく、温度差を抑え、暑さ・寒さを感じずに空気のきれいな家に暮らし、ぐっすり眠ることで、心身の疲れをいやし、自ずと免疫力も上がり、健康を守ってくれるのです。

そして、こうした室内環境を、光熱費の負担の少ない本物の省エネルギー住宅をこれからの家づくりのスタンダードにしていくことは、家族の健康や老後の安心を叶えるばかりでなく、この国の抱える医療費や介護・エネルギーや空き家など、様々な問題の解消にもつながるのです。

お伝えしたいのは、家づくりの一番の目的は家族の健康を守るということであり、その目的を叶えるには、家づくりの優先順位を間違いないことです。

何より優先しなければならないのは、その家の住み心地であり、人と建物の健康を守るための、空気環境と温熱環境で、見た目や広さはその次です。

そして、誰もが重視する予算にしても、見た目の建築費だけに捉われることなく、光熱費などのランニングコストやメンテナンス費用・将来の耐久性や資産価値にも目を向けた検討が必要なのです。

家は、見栄えよく予算内に収まっても、気密や断熱・換気や冷暖房のバランスが悪いと、単に住み心地が悪いだけでなく、光熱費や医療費・生活費や家事労働費なども嵩み、耐久性が損なわれ、資産価値も低下し、結局は高くつくという認識が必要なのです。

特に、建築において、一番コストを削りやすいのも、気密や断熱・換気のコストで、一般のユーザーは、関心も低く・違いがわかりづらいために、結局は最高等級とかトップレベルという言葉を鵜呑みしてしまい、知らないまま・知らされないままに家を求めているのです。

家づくりの目的は家族の幸せづくりということを念頭においた、家づくりを進めることが大事で、この順序さえ間違えなければ、家づくりの成功にぐっと近づきますので、是非、ご理解いただきたいと切に願います。

エアコンは冷房も除湿も基本は同じ

よくお客様から、エアコンの冷房と除湿について質問を受けるので紹介したいと思います。

エアコンの場合、冷房でも除湿でも、室内の空気を吸い込み、エアコンの熱交換機によって冷やすことで、強制的に結露させて、水分を排出し、乾いた空気を室内に戻しているだけなので、温度の設定が同じであれば、基本的に除湿量も電気代も変わりません。

私の家では、10日位前から、1階のダイニングにあるエアコンを28℃に設定し、2階ホールにあるエアコンを27℃にして、自動運転で電源は点けっぱなしです。(風量は自動です)

※ 2階のホールにあるエアコンを27℃にしているのは、エアコン位置があまりよろしくなく、3部屋ある居室全体を28℃以下にするために、1℃下げています。

室温が、設定温度以下の場合には、送風モードで微風が出てますが、電気代も扇風機並みですので、エアコン内部のカビ防止や室内の空気循環にもいいだろうということで、いちいち消したりせずにつけています。

おそらくは8月いっぱいか9月上旬位まで、冷夏にでもならない限りこんな感じになります。




※ 昨日の夜のダイニングと寝室の温湿度です。

部屋は、トイレや脱衣場も含め、基本的にオープンにしておりますので、30℃を超える猛暑日になっても、小屋裏を除いて28℃以上になることは、まずないので、どこの部屋にいっても不快な暑さを感じることはありません。

寝室にも、一応エアコンをつけましたが、使用せずとも、まず28℃を超えることはなく、ダイソンの扇風機と空気清浄機能が合わさったピュアクールを弱運転にしてぐっすり朝まで眠れています。

いつも紹介しておりますが、普通28℃というと暑いと感じる方も多いのですが、弊社の外断熱の室温は、内断熱にありがちな壁体内の熱ごもりが少ないために、体感温度は低く、最低でも1階で1℃から2℃、2階で2℃から3℃は違うので、28℃でも暑さを感じずに過ごしていただけるのです。

気になる電気料金ですが、二世帯住宅で日中義父母のいる我が家でも、夏場エアコンを連続運転しても概ね15,000円前後の電気料金で、エアコン分の電気量をざっと計算すると、おそらくは、7,000円位だと思います。

高い安いの捉え方はそれぞれかと思いますが、ぐっすり眠れて夏バテを解消し、ストレスなく暮らすことで、風邪や体調を崩すこともなければ、カビやダニ・虫の悩みも解放され、洗濯物やシャワー・ビールの量まで減少するおまけも考えると、逆に、安上がりとも言えるのではないでしょうか。

私の家は、築9年目を迎え、断熱性能も、エアコンの性能も、現在よりも低いにもかかわらず、7,000位ですので、今の建物であれば、真夏でも十分5,000円以内で、24時間連続運転で快適な暮らしが可能となり、多くのお客様に喜んでいただいております。

※ 室内の温湿度の変動が少ない弊社の家では、エアコンを消したりつけたり、窓を開けたりするよりも、連続運転の方が、エアコンに負荷がかからず消費電力が抑えられますのでよろしくお願いします。

さて、本題に戻りますが、最近のエアコンは、メーカーや機種によっても違うものの、冷房・弱冷房除湿・再熱除湿(上位機種の場合)の3つの機能がついています。

冷房は、室内が暑い時に、温度を下げて冷やすので、通常25℃以下の温度設定にするケースが多く、冷やす分当然除湿量も大きくなりますが、冷えすぎてしまうという欠点があるために、断熱の悪い建物や超暑がりの方・短時間で冷やしたい時の運転に向いています。

弱冷房除湿は、あまり冷やさずに適度に除湿をするというイメージで温度設定的には26℃~27℃位のイメージだと思います。

そして、再熱除湿は、冷房並みに一旦温度を下げ、除湿量を大きくしますが、部屋の冷え過ぎを抑えるために、冷えた空気をもう一度適温に暖めて室内に戻す運転となり、高性能な住宅向けの機能とも言えますが、一般的に電気代は割高になります。

つまり、温度設定によっても変わりますが、基本的な性能を比較すると

除湿量は、冷房>再熱除湿>弱冷房除湿の順となり

電気代は、再熱除湿>冷房>弱冷房除湿の順となります。

ひと昔前の機種のエアコンの除湿運転は、室温を23℃から24℃に下げて除湿量を大きくしていたので、どうしても寒くなってしまい、通常の冷房時よりも電気代は高かったために、昨今、弱冷房除湿や再熱除湿の機能が生まれたという背景があります。

そして、このような事ををあれこれ考えなくてもいいのが、外断熱の家なのです。

窓には、日射熱の影響を最小限にする樹脂製のダブルLOW-Eタイプのトリプルガラスを採用し、外断熱による高い気密性と断熱性によって、隙間からの外の湿気や熱気の侵入を抑え、1種の熱交換換気で、高温の外気をそのまま入れずに、室内の湿気を常時排出し、壁面の表面温度も室内と同じ外断熱の家では、薄着であれば、27℃から28℃の温度設定で十分快適でで、それ以上室温を下げると寒く感じるほどで、エアコンの冷え過ぎや風量が苦手な方には最適な住まいといえます。

つまり、27℃~28℃の温度設定で、十分快適な外断熱だからこそ、エアコンの冷房の負荷が最小限に抑えられるということで、おススメするのは、冷房の連続運転なのです。

人が大勢集まったり、特別蒸し暑い日は、若干温度設定を下げていただければいいだけです。

連続運転していると、暑いからつけるとか、寒くなったから消したりという面倒がなくなり、ストレスなく毎日の生活が送れるのです。

外断熱の家では、27℃~28℃の冷房運転が、巷の弱冷房除湿ということになり、あれこれと難しい機能のついていない普及品のエアコンでも十分快適ですので、エアコンを選定する場合は、あくまでAFPやCOPという効率を重視してお選びください。

※ さらに、湿度を下げると快適になりますので、ご予算が許せば再熱除湿機能のついたエアコンをご採用いただきたいと思います。

そして、この時期、何といっても、気を付けていただきたいのが、日射の遮蔽と湿度となります。

日射の遮蔽について、ご興味のある方は、過去記事からこちらをご覧ください。

湿度は、低いに越したことはなく、常時50%台が理想ではありますが、実際はコントロールが難しいので、まず室温が28℃の場合は湿度60%前後・室温が27℃の場合は湿度65%前後・室温が26℃の場合は湿度70%前後の湿度を一つの目安にしていただければと思います。

この位の湿度環境であれば、特に何もせずとも可能となるのが、外断熱の家となり、扇風機を上手に使うことでとても快適になります。

よほど部屋を閉め切ったり、掃除しない限り、カビの発生も、ほぼ心配しなくてもOKですので、目安の湿度を超えた場合のみ除湿機や冷房の設定温度を下げて除湿して下さい。

※ 気密性能の悪い住宅では、家の隙間から湿気や熱気が侵入し、室内の温度も湿度も高くなります。

尚、除湿機やエアコンで除湿する場合には、割安な夜間電力を上手に使っていただくと電気代も最小限に抑えることが出来ます。特に、エアコンの冷房負荷は、外気温と室温の差が大きいほど負荷もかかるので、エアコン除湿においても、温度差の少ない夜間が有効で、電力単価は3分の1ですが、さらに効率は高く、5分の1位になる場合もあります。

※ 日中の暑いさなかに1時間使うのと夜間に5時間使うのと同じ電気料金ということです。

ただ、除湿機の場合は、どうしても暑くなるという欠点があるので、冬場は有効ですが夏場は不向きとも言えます。(梅雨寒の肌寒い時は有効です)

湿度をグンと下げる裏ワザ的な使い方は、電力単価の割安な夜間の時間帯に除湿機を運転させ、同時にエアコンの設定温度を25℃位にしてお休みになると、ダブルの効果で、朝には大分室温や湿度も下がりますので、湿度が気になった時や洗濯物を早く乾かしたい時は試してみて下さい。(家干しの場合は、さらに扇風機やサーキュレーターを使うとさらに早く乾きます)

ちなみに、紹介した、湿度の目安ですが、それぞれ湿度は違いますが、空気中の水蒸気量(絶対湿度)は、ほとんど同じ量で、室温が1度下がると湿度は5%上がり、1度上がると5%下がるということを頭に入れておくと、あれこれ悩まなくてもすみます。

そして、問題なのは、家干しする場合で、どこで干すかということですが、場所によっては、除湿機や乾燥機がないと、湿度は高くなってしまうので注意が必要です。

この辺のところは、後日また紹介させていただきたいと思います。

※ ソーラーサーキットにリフレアを組み込むと、上記の湿度が最低でも、10%は低下するので、家干しする際にもあれこれ悩まなくてもOKになり、エアコンをつけなくても、扇風機だけで快適になります。

塗り壁の調湿性に過度な期待は?

  • 塗り壁の調湿性に過度な期待は?
漆喰や珪藻土などの自然素材を使用し、さも健康住宅と謳っている住宅会社も多いのですが、塗り壁で空気がきれいになるわけではありません。

塗り壁は、気密と断熱と換気・冷暖房のバランスがとれている住宅で、温度差のない暮らしと、きれいな空気の中で、使ってこそプラスの効果がはたらきますが、これらのバランスが悪いと逆効果になるケースも少なくないのです。

塗り壁の最大のメリットは、調湿性と、どこの会社でも言うと思いますし、確かに調湿性のある素材ではあります。

調湿性というのは、言うまでもなく湿気を吸ったり吐いたりする性能ですが、実際、梅雨時や冬の乾燥期に、何日間も、湿気を吸収し続けたり、湿気を吐き続ける魔法のような塗り壁は存在せず、調湿機能に対して過度な期待は避けた方が賢明です。

そもそも、石膏ボードを下地にして、1.2ミリ塗った程度の漆喰の調湿性は、せいぜい40グラム前後で、70グラム以上という調湿建材としてのJIS基準を満たしていないものがほとんどです。

参考までに、JISの調湿建材としての基準に合格するための測定法を簡単に紹介したいと思います。

調湿性能を測定したい製品の試験体を温度23℃・湿度45%の環境に置いて、試験体に含まれる湿気の量を調整します。

その後に、温度23℃・湿度90%の箱の中に移動させて、試験体に湿気を24時間吸収させて、何g重くなったかを確認し、また23℃・湿度45%の箱に移動させ24時間放湿させるのです。こうした作業を何度も行い吸湿性の測定をしているのです。

トップ画像にある私の家でも、漆喰や珪藻土を結構使用しておりますが、冬の乾燥時にも、湿度の高いこの時期も、クロスの張った部屋と塗り壁の部屋の湿度は、正直言ってほとんど変わることはありません。

どういうことかというと、湿度の高い部屋の塗り壁の素材の含湿量も高くなっており、常に室内の湿度と同調しているために、強制的に霧吹きで水をしみこませたり、毎日乾いた壁に交換でもしない限り、多くの吸湿は望めないのです。

そして、考えなければならないのが、湿気を吸収するということは、湿気とともに空気中の汚染物質も吸着し、湿気を吐くということは、吸着した成分も放出してしまうということです。

家の中には、建材や家具・カーテンのほかにも、消臭剤や合成洗剤・柔軟剤や防虫剤などに含まれる数多くのVOCやカビや細菌・人体からも発生する微生物由来の有機物が空気中に揮発されており、日々の炊事や家干しによっても様々な臭いは発生し、壁に吸着されてしまうのです。



特に温度が高く、湿度が高くなる時期には、吸着した成分の揮発量が増加し、色々な臭いがま混ざって、異様な臭いのする塗り壁の家もあり、夏場を過ぎ空気が乾燥する時期においても、同様の現象は続いてしまうのです。

ナイチンゲールは、著書「看護覚え書」の中で、病室の内装に漆喰を塗ったり、湿気を吸いやすい床材を使用するのは最悪の行為だと説いているのですが、まさしくこうした理由であり、コンビニのトイレに、タイルやパネルを使うのは、臭いをつけずに掃除しやすくするためなのです。

そして、病室はもちろん人が呼吸する時間が長い場所で、物を干すのも最悪ともいっています。

良く、一番暖かいこともあり、対面キッチンと繋がっているリビングで、物干しする方もいらっしゃいますが、普通の家では何かと支障があるので、避けていただきたいと思います。

また、塗り壁は、アルカリ性でカビが生えないと思っている人も多いのですが、4.5年すると酸化によって中性となり、湿気を吸い込むことで壁にカビが発生している住宅もあり、防カビ剤の混入された塗り壁も防カビ剤が効かなくなるので、条件が揃えばカビが発生してしまうのです。

そして、塗り壁を採用する場合は、構造材の選定や下地処理などの施工精度も非常に重要です。

建築後の構造材の収縮や、下地処理や塗り方が雑だと、壁のあちこちに、隙間やクラックが生じてしまうケースが多く、クレームを言っても、自然素材なのでしようがないという造り手が多いのも悲しいかなこの業界の現実です。ちょっと大きな地震が来るとバックり割れて剥がれるケースもあり、補修や費用についても、事前に確認しないと後々大きなトラブルになりますので、ご注意ください。 会社によっては、補修材を渡されるケースもあるようですが、クラックの数や場所・仕上がりのことを考えるといかがなものでしょう。

つまり、住宅の素材も大事なのですが、素材の良さを生かすも殺すも、室内の清浄な空気を保つ換気と、温度差ない家にするための気密性や断熱性、そして、素材に頼らない湿度のコントロールや適切な掃除が備わっているかが重要で、これらのバランスが悪いと、自然素材は逆にカビやダニが繁殖しやすいという理解が必要なのです。

調湿性はもとより、素材だけで健康になる家はあり得ないということをご理解いただきたいと思います。

※ 弊社の外断熱の家は、キレイな空気と温度差のない塗り壁にふさわしい住まいであり、しかも、構造躯体に含水率9%前後のLVLを採用しており、建築後の構造材の収縮や割れなどはほとんどなく、大きな地震でも、クラックの、発生確率は非常に少なく、発生したとしても、軽微なものですので、安心してご採用いただけます。

外から侵入する湿気(水蒸気)は、換気と隙間

それでは、今日は外から入る水蒸気についてご説明したいと思います。

例によって、小難しい話で恐縮ですが、とても重要なのでお付き合い下さい。

窓開け換気であれ、換気システムであれ、外からの湿気の侵入の多くは、換気によって外の空気を導入することで、室内に入ってきます。

※ 弊社で採用している一種換気の全熱式タイプは、湿度も多少交換する機能が働きます。

ここで、ご理解いただきたいのが、換気時に導入する屋外の絶対湿度(水蒸気量)が室内の絶対湿度(水蒸気量)より、多い場合は、室内の湿度は上がり、屋外の絶対湿度の方が少なければ室内の相対湿度は下がるということです。

※ 空気中に含まれる水蒸気の量そのものを絶対湿度といいます。私達が通常湿度と呼んでいるのが、その温度の含むことの出来る水蒸気の量に対して、どの位の水蒸気量が含まれているかの割合を%で表した数値です。

例えば、室内が28℃で60%だったとすると、室内空気1立米の中には約16.3グラムの水蒸気を含んでいることになります。

※ 60%が相対湿度で16.3グラムが絶対湿度ということです。

その室内の温湿度の時に、外が22℃で70%の空気だったとすれば、外は相対湿度は上がっていますが、13.5グラムの水蒸気を含んだ乾いた空気となり、この乾いた空気を換気によって、室内に取り込み、室内の空気を外に排出することで、室内の絶対湿度も相対湿度も下がり、50%位まで下がるのです。

反対に、外が33℃で50%であれば、相対湿度は低く感じますが、絶対湿度は17.8グラムとなり、実際は湿った空気となります。

この空気を換気によって取り込むと、室内の相対湿度も絶対湿度も上昇していくのです。(室内が28℃で65%・27℃で69%・26℃で73%・25℃で77%に近づいていく)

※ こうした話をするとそれでは換気をとめればいいのでは?という方がたまにいらっしゃいますが、換気を止めると、昨日の話ではありませんが、室内で発生する大量の水蒸気が排出できずに、さらに湿度が高い状況になります。

この温度による相対湿度と絶対湿度の違いを理解すると、窓を開けていいのか、逆効果なのか、どの程度の除湿が必要なのかなど、ある程度わかるようになりますので、頭に入れておいてください。

そして、もう一つ考えなければならないのが、家の隙間から室内に侵入する湿気の流入があります。

隙間による湿気の流入は、意図せずに入ってくるので非常に厄介な存在でもあります。

水蒸気は、外の気温や絶対湿度が低い冬場には、室内から外に向かって移動するのですが、今の時期の隙間からの湿気の流入は、外の水蒸気量よりも室内の水蒸気量が少ない場合が多く、逆に隙間をすり抜け室内側に侵入してくるのです。

前段、室内が28℃で60%の場合は、約16.3グラムの水蒸気を含んでいると言いましたが、外が30℃で80%であれば、一気に絶対湿度は上がり、24.3グラムの水蒸気を含んでいるじめじめした空気になるのです。

水蒸気の移動は、熱同様、高い所から低い所へ移動することは、何回か紹介したと思います。

このように、絶対湿度の量の差が、大きければ大きいほど水蒸気分圧という力がはたらき、外の湿気が、床下や壁の中・小屋裏・サッシ等の隙間を通過し、どんどん室内に侵入してきてしまうのです。


※ アイシネンHPの画像より

この作用は、水蒸気分圧という平衡化のはたらきによるもので、外の水蒸気と室内の水蒸気量が同じになろうとして家の隙間から室内に侵入してくるのです。

室内の水蒸気量が、外と同じ24.3グラムになれば、水蒸気の動きは止まるのですが、そうなると、室内の湿度は90%以上になり、換気だけではなく、当然除湿も必要になり、除するようになるのですが、除湿すればするほど、室内へ湿気は侵入し続け、長雨の続いた昨年の夏の様に、日々、カビに悩まされ続けてしまうというわけです。

寒い冬に、家の中に温度差があると、いつのまにか寒い部屋の窓や北側の押入れの壁に結露するのは、水蒸気は温度と絶対湿度が低く、寒い箇所へ移動し、平衡化しようとする動きによるもので、温度が低いと含むことの出来る水蒸気の量が少ないので、含みきれなくなった水蒸気が結露となって水に変わるからです。

表面結露も内部結露も、家の温度差がもたらす自然現象で、温度差の少ない家と暮らし方をいつもお伝えしているのは、単に快適だとかヒートショックを防ぐだけではなく、湿気や結露対策にとっても非常に重要で、家の温度差をなくさない限り、湿気や結露の解消は困難なのです。

そして、こうした意図しない水蒸気の侵入を抑えるためにも、家の気密と断熱が非常に大事だということです。

これまで、説明したのは、内断熱(充填)で、気密性能が低い家の場合の話です。

逆に気密・断熱性能が高い家の場合には、外部から侵入しようとする水蒸気は、室内側に設けられた防湿・気密フイルムによって、せき止められてしまい、床下や壁の中・小屋裏で内部結露する危険性が高まるということです。

内部結露の怖さについては、いつも紹介しているので省略しますが、この時期の内部結露は、壁の中も高温になっており、冬場の結露以上に深刻な問題が発生するということをご理解いただきたいと思います。

少々の結露は、乾くので問題はないとする建築業者もいまだに多いのですが、水蒸気は常に量が少ない方へ移動する力がはたらくために、この時期は、外部へ排出されずに徐々に断熱材や木材に水分が吸収され、断熱性はもとより耐震性も低下していくのです。

結果、結露してもカビたり腐れたり、シロアリにやられないように、大量の防腐・防カビ・防蟻薬剤を木材や断熱材に注入を前提とした劣化対策が現在の国の基準でもあるのですが、点検もしようがなく、いつまで効果が持続するのか、多くの薬剤の健康被害はどうなのかは、誰もわからないのが、現実なのです。

つまり、内断熱(充填断熱)の場合は、性能が悪ければ湿気が室内に浸入し、性能が良ければ壁体内でせき止められ、内分結露してしまうわけで、どちらにしても問題が発生してしまう危険性が高くなってしまうのです。

そうした危険性を回避し、夏場の内部結露を防止するために、性能の高い、高気密・高断熱住宅の気密フイルムとして、冬の防湿性と夏の透湿性を兼ね備えた防湿・透湿シートが、資材メーカー各社から、続々発売されているのですが、効果や耐久性を考えても、いささか無理があるというのが私の考えです。

オイルショック以降、長年続くこうした家づくりを転換するのは、難しい側面もあるのですが、外断熱にすればこうした問題は、一気に解決すると思うのですが、ここら辺が住宅業界に限らず、これまでも続くこの国の悪しき習慣とも言えるのではないでしょうか。

http://daitojyutaku.co.jp/log/?l=455526

こうした水蒸気の話をしても、真剣に耳を傾けていただける方は、一般のユーザーはもとより、業界でもまだまだ少数で、たかが湿気と無関心な方がほとんどです。

しかしながら、湿気は、建物の耐久性ばかりでなく、日々の生活や人の健康にも大きな影響を及ぼしてしまうということは、これまでのこの国の住宅の歴史を振り返っても間違いないことで、家づくりのあり方を根本から見直さない限り、この湿気を解消するのは、困難であり、矛盾だらけの湿気や結露対策を図れば図るほど、弊害も大きく、永遠に続いてしまうということを私のブログをご覧いただいている方には、ご理解いただきたいと思います。

弊社が、長年にわたり、温度差のない暮らしと綺麗な空気にこだわり、外断熱の家づくりに取り組んでいるのは、「いつまでも強く・いつまでも快適に」住む人と建物の健康をいつまでも守り、50年後も次の世代に引き継げる価値ある住まいを実現するためです。

そして、この湿気という水蒸気がもたらす問題の解消なくして、こうした住まいの実現は、困難で、その重要性を多くの方々にお伝えし、この国の家のつくりを変えていくべく、このブログを書かせていただいているということをご理解いただければ幸いです。