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スマートウェルネス住宅は、これからのスタンダード

スマートウェルネス住宅とは、エネルギー効率の良い住宅(スマート住宅)と安心で安全、健康に暮らせる住宅(ウェルネス住宅)の2つの性能を持ち合わせた「人と環境にやさしい家」のことを言います。

いつも説明しているように、気密・断熱性能の優れた家は、単に省エネ化を実現し、CO2の排出を削減するばかりではなく、家の中での急激な温度差によるヒートショックを防ぎ、結露・カビなどの発生を抑制する事で、循環器系疾患・呼吸器疾患の予防や居住者の活動性の向上、健康維持増進効果に大きく貢献するものと考えられています。



現在、様々な形で実証・研究が進められ、多くのエビデンスも揃ってきています。

何度か、ご紹介させていただいておりますが、平均寿命と健康寿命の差は、医療費の負担にも大きく影響してきます。



厚生労働省の資料によると、年々急増する医療費ですが、2025年度には国民医療費の負担額は、なんと60兆円に及ぶと推計されています。



現在、年金や医療・介護など、様々な形で、社会保障制度の改革が進められておりますが、自分の身は自分で守らなければならない時代に近づいてきているということをリアルに考えなければならないのです。



現在、70才から75才の方の医療費の自己負担額は、1割から2割に段階的に引き上げられておりますが、75才以上の高齢者も同様に2割負担にすべきという議論が既に始まっています。

健康寿命を延ばしていく事は、健康で過ごせる期間が延びるだけでなく、ご本人の医療費はもちろん、国民医療費の削減にも繋がり、社会的にも大きな意味を持つのです。

そうした中、省エネで健康に暮らせる『スマートウェルネス住宅』は、健康寿命の延伸に大きく寄与する住まいとして、省エネ基準の義務化やZEH(ゼロエネルギーハウス)の標準化など官民挙げての取り組みが始まっているのです。

弊社では、ソーラーサーキットの家造りを通して、「いつまでも強く・いつまでも快適に」住む人と建物の健康をいつまでも守る本物の長寿命住宅づくりに全力で取り組み、日本の家づくりを変えていく所存でございますので、ご協力下さいます様心よりお願い申し上げます。

宮城では、断熱性能(C値・Q値・Ua値)で暖房費が大きく変わる

  • 宮城では、断熱性能(C値・Q値・Ua値)で暖房費が大きく変わる
画像のグラフは、東北電力のHPにもアップされている、家庭における用途別の消費エネルギーを表したものです。

ご覧の通り、東北地方は、全国と比べると、消費エネルギーに対し、暖房や給湯の比率が大きく、光熱費も他地域よりも増加するのがわかると思います。

昨日も、Ua値について、ご紹介しましたが、下のグラフはUa値の違いによる暖房の消費エネルギーを表したグラフで、基準値0.75の建物と東北電力で推奨する0.46の建物との性能との比較です。

※ 0.46という数値は、HEAT20という民間団体の推奨しているG1グレードの基準値です。
HEAT20について、詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。



家の大きさが120㎡(36.5坪)で、外気温-2.8℃・エアコンの設定温度を22℃にした場合の、1時間当たりの消費エネルギーとなりますが、計算はとても簡単です。

外気温-2.8℃とエアコンの設定温度22℃ですので、内外の温度差は24.8℃になります。

この数字に外皮面積312.8をかけると7757になります。この数字にUa値の数字をかけると1時間あたりのその家の大体の熱損失量がはじかれます。

ワット表示で、分かりにくいと思いますが、この数字が、内外温度差24.8℃の場合に、その家全体を暖める暖房の必要エネルギーになり、この数字をベースに、家中を24時間暖めた場合の消費電力や電力料金を比較すると、断熱性能の違いによる家の良し悪しがある程度理解出来る様になります。

2年後に義務化となる省エネ基準で定められているUa値0.75の場合は、

消費エネルギーが1時間当たり5,818Wとなります。この数字をベースに、暖房効率を表すCOPを5として、計算すると、実際の消費電力は、÷5で、1,163Wとなります。この数字に電力の1KWあたりの単価を27円として計算すると1時間当たりの電気料金は、31.4円となり、24時間運転すると754円になり、30日間で、22,620円となり、月額暖房費の目安になるわけです。

※ 再エネ賦課金は含まれておりませんが、賦課金の計算する場合は、1163W×24×30で837,360となり、837.36KWの消費電力となるので、5月から値上げとなった賦課金1KWあたり2.9円をかけると2,428円が実質プラスになります。

一方、Ua値のレベルを上げ0.46Wにして、上記の計算をすると

3,568W÷5=714W 714W×27円=19.3円 19.3円×24時=463円 
463円×30日=月額13,890円となるのです。

※こちらの賦課金は、約1,490円になります。

ちなみに、弊社のソーラーサーキットの標準の断熱仕様のUa値は、建物によっても違いますが、0.4~0.43位です。

0.43で計算すると

0.43×7757=3,336W 3336W÷5=671W 671W×27=18.1円 18.1円×24時間=434円
434円×30日=13,020円となり、0.40で計算すると12,063円となります。

ただ、理解しなければならないのが、Ua値は、昨日も説明したように、あくまで計算値であることと、24時間換気による熱損失や、C値(家の隙間相当面積)の違いから生じる漏気量は、考慮されていないために、施工が悪かったり、3種換気を使用したり、気密が悪かったりすると、数値どうりの性能は発揮されず、暖房費は、大幅に増加してしまうのです。

私が、いつも簡易的に、エアコンの必要容量や暖房費を計算する時に、用いるのはQ値(熱損失係数)ですが、この計算に家の隙間による漏気分の熱損失をカウントした場合の光熱費が下記のグラフの計算となります。



この計算も、あくまで数値に基づいての試算であって、施工精度が悪ければさらに暖房費は増加し、経年変化による性能の低下も考慮しなければなりません。

また、換気を3種換気にした場合の、熱損失は考慮していないために、3種換気の場合の暖房費は、大幅に跳ね上がってしまうのです。

問題なのは、折角家の中の温度差を無くして、省エネで快適にストレスのない、健康な暮らしを求めて、家を建てても、断熱の悪い家は、光熱費が負担となるため、どうしても節約意識がはたらいてしまい、換気を消したり、いる部屋だけ・使う時だけ暖める局所暖房や間欠暖房になってしまうのです。

エアコン暖房は、風が気になり、乾燥するから苦手という方が結構いらっしゃいますが、エアコンは、室温を低い時から高くする時には出力が高まり、運転音や風が気になりますが、一定の温度をキープする運転だと、ほとんど気にならないもので、これは、車における市街地での走行と高速道路での走行時のエンジン音や燃費と全く同じ理屈で、つけたり・消したりすると、温度を上げる際に、エアコンに負荷がかかり、暖房COPも低下してしまい結局は、光熱費も上昇してしまうのです。

つまり、エアコンの間欠運転は、風や音で不快な上に、部屋間の温度差によって、結露も発生しやすく、カビやダニが繁殖し、空気は汚れ、風邪もひきやすく、将来、温度差によるヒートショックの危険性も高まってくるということをご理解いただきたいのです。

エアコンの連続運転に抵抗のある方も多いと思いますが、家の断熱性能が高いと、つけたり消したりする間欠運転よりも、連続運転の方が結果的に光熱費も抑えられるケースが多いということも、以前紹介させて頂いた通りです。

http://daitojyutaku.co.jp/log/?l=452032

昨今、車の選択基準の一番大きな要素は燃費となり、売り上げの上位車種はハイブリッド車がズラリと名を連ねるようになりました。

電気に限らず、ガスや灯油も値上げが続き、光熱費は生涯コストという考え方が必要で、車同様、家の選択基準も、燃費(光熱費)を基準にするのが、あたり前となる時代は、もうすぐそこまで来ているのです。

車の燃費は、単に金銭的な負担を軽減するものですが、家の燃費を左右する断熱性能は、光熱費ばかりではなく、住み心地や、家族の健康や家の耐久性まで左右する非常に重要なポイントなのです。

そして、車の燃費基準は、厳しい検査に基づいて出された業界統一の基準ですが、住宅の場合は、単に数値だけでは判断ができないところが、何とも悩ましい問題でもあり、ユーザー自身が、ある程度勉強しないと、将来後悔する可能性が大きいということをご理解下さい。

※ 参考までに、簡易的に、Ua値からQ値が分かる計算式を紹介したいと思います。この算式は、断熱住宅の第一人者である近畿大学の岩前教授が公表している算式ですが

Ua値=0.37×Q値ー0.13です。

宮城県の場合の省エネ基準値はUa値0.75ですが、次世代基準ではQ値2.4でした。

上の算式にあてはめてみると

0.37×2.4-0.13=0.758

0.75+0.13÷0.37=2.378

実際の数値は、設計を基準にして計算しますが、このように、どちらかの数値が分かれば、Ua値0.75・Q値2.4と近い数字がはじき出されます。

ハウスメーカーの営業マンのレベルチェックにも使えますので、頭に入れておいて損はないと思います。









Q値からUa値に変わったのはなぜ?

2年後に義務化となる改正省エネ基準ですが、家の断熱性能を表す数値は、Ua(ユーエー)値という数値が用いられるようになりました。

Ua値とは、「外皮平均熱貫流率」のことで、どれくらいの熱量が家の外に逃げるのかを表す数値で、建物の室内と外の温度差を1度と仮定したときに、建物の外へ逃げる1時間当たりの熱量を外皮面積(天井、壁、床、窓等)の合計で割ったもので、下記の数式で求めることができます。

Ua値 = (外皮の熱損失量の合計) ÷ 延べ外皮面積

このUa値のベースとなっているのが、1999年に告示された次世代省エネ基準となり、以前は断熱性能を表す数値として、用いられていたのが、Q値という数値でした。

Q値とは、熱損失係数のことで、Ua値同様、建物の室内と外の温度差を1度と仮定したとき、1時間あたりどのくらい熱量が建物の中から外へと逃げてしまうのかを求める計算式となり、下記の計算式で求めることができます。

Q値 = (外皮の熱損失量の合計 + 換気による熱損失量の合計) ÷延べ床面積

Ua値もQ値も、どちらも熱損失量を表す数値に変わりはないのですが、大きな違いは、Ua値は熱損失量を外皮面積で割るのに対し、Q値は延べ床面積で割る数値となります。

またQ値では、24時間換気による熱損失もカウントしていたのですが、Ua値 にはカウントされていないということです。

つまり、2003年以降、義務化となった24時間換気による熱損失分は、カウントされていないために、どちらも断熱性能を表す数値ではあるものの、実際の性能に近い数値を示しているのはQ値であって、Ua値 は、似て非なる数値とも言えるのです。

また、次世代基準の断熱性能には、O値に加え、気密性能も重要という考え方に基づき、C値という家の隙間面積を表す数値がセットで示されていましたが、Ua値に変更となり、不可解なことにC値の基準は、削除されてしまったのです。

※ 省エネ基準から、C値が削除された理由を知りたい方はこちらをどうぞ

一般的に、Q値からUa値に変更された、理由として挙げているのが、Q値は、家の床面積の違いによって、数値にバラツキが出て、家が小さいと数値が大きくなる傾向があり、断熱性能を平等に比較するためにUa値 に変更されたというのが、主な理由とされています。

しかし、本当のところは、大手のハウスメーカーやローコストビルダーの一番、苦手なC値をうやむやにするために、変更されたというのが実状ではないかと業界で、秘かに囁かれているのです。

もちろん、平等に評価できるという点においては、評価すべき点ですが、換気による熱損失や家の隙間による漏気を除外しているUa値の性能を比較しても、正確な比較は出来ないのが現実なのです。

こうした話は、ハウスメーカーの営業マンですら、分からない部分であり、ユーザーでもよほど勉強しなければ知りえないことなのです。

しかし、こうした背景には、業界の思惑や圧力のような目に見えない力が、働いているというのが、実状で、現在の住宅業界では、Ua値という数値だけが行き交っており、結果的に、宮城のような寒冷地でさえ、熱損失の大きい3種換気が未だに主流で、気密検査を実施している業者も、ごく少数となっているのです。

そして考えなければならないのか、Ua値は、あくまで計算値であり、保証された数値ではないということで、断熱の施工精度や将来の経年変化も一切、考慮されていないのです。

しかも、多くのメーカーで公表しているUa値は、計算上有利になるような断熱仕様や窓面積を少なくした建物で計算しているケースが多く、実際に建てられる建物によって数値は大きく変わるという認識も必要です。

いずれにしても、Ua値は家の断熱性能を示す根拠にはなりますが、そのまま鵜呑みにすると、住み心地や光熱費に大きな影響を及ぼすのは確実です。

あくまで、省エネ住宅やZEH住宅には、正しい断熱施工と換気計画に基づいたQ値とC値・が非常に大事だということをご理解いただきたいと思います。

床下と小屋裏を見れば家の良し悪しが分かる

家の住み心地や耐久性をご自身の目で、見極める簡単な方法があるので紹介したいと思います。

それは、寒い時期や熱い時期に、モデルハウスや見学会などで、家の床下や小屋裏の状態を確認するだけでいいのです。

通常、目にする機会の少ない、床下や小屋裏ですが、この目に見えない部分だからこそ、重要で、この部分にその会社の家づくりの技術や作り手としての良心が詰まっており、懐中電灯で中を確認し、カビや結露のシミ・臭いや温湿度を肌で感じることで、その家の良し悪しが、ある程度わかります。

どんな家でも、床下や天井には点検口がついているはずで、簡単に確認が可能です。

営業マンに見せていただけますかと聞いてみて下さい。

理由をつけて断る会社は、候補から外せばいいだけです。

通常、どこのメーカーでも、床下や小屋裏について質問すると

〇 基礎パッキンで全周換気になっているから大丈夫です。
〇 ベタ基礎になっているので、乾燥しています
〇 換気システムに組み込んでいるので心配ありません
〇 土台は加圧注入された防腐木材ですのでご安心下さい
〇 安心な材料を使い防蟻処理をているので問題ありません
〇 小屋裏にも、厚い断熱材を使用しているので暖かい家です
〇 天井部もしっかり気密処理しているので結露はしません。

とマニュアルどうりの説明で終わってしまうのが一般的で、お客様の方も、「そうですか。」 で終わってしまうのがほとんどです。

家はどこから腐れてくるでしょう。

シロアリはどこから侵入し、どこから食い荒らすのでしょう。

床下が健康な家は「建物と住む人の健康」をいつまでも守ってくれるのです。

家を建てる前に是非確認したい事。

それは床下と小屋裏です。

弊社のモデルハウスでは、床下内部の状況を実際にお客様の目でご確認していただく為に、地下スペースを設けて365日自由にご覧いただけます。

もちろん小屋裏のメンテナンススペースにも、中に入って確認が可能で、どこの現場にも、壁の中にまで点検口を設置しています。

冬と梅雨・真夏の床下や小屋裏を、目で見て・臭いをチェックすれば、その家の快適性や耐久性がはっきりと解ってくるのです。



※ この画像は、床下の断熱部分に発生している結露の画像です。全周換気で床下をくまなく通気させるということで、多くのメーカーが採用している基礎パッキンですが、梅雨時から夏場にかけて、年間30日から40日は床下で夏型結露が発生している現実をご存知でしょうか?この現象は、夏の朝露みたいなもので、日中の温度が上昇すれば、大体乾いてしまうのですが、通気が悪かったり、立地条件が悪いと、時にはコンクリートにも水たまりが出来ている現場もあるのです。こうした状態が毎年30日以上も続くということも理解しなければならないのです。

気密・断熱ラインの違いを知る

  • 気密・断熱ラインの違いを知る
内断熱と外断熱の性能の違いを比較する場合、気密や断熱ラインが構造の外なのか内なのかを考えると、優劣がハッキリ見えてきます。

外断熱の場合は、構造部分の外側が気密・断熱ラインとなりますが、内断熱の場合は、構造の室内側に気密ラインを設け、構造内部に断熱材が充填されることになります。

そして、外断熱の場合は、窓など開口部以外は、気密や断熱が連続しているのに対し、内断熱の場合は、構造上、どうしても途切れ途切れの部分が多くなるのが、ご理解いただけると思います。

この途切れ途切れの部分の、気密や断熱の施工精度によって、計算上の性能は同じでも、実際の性能に違いが生じてしまうのです。

さらに、つぎはぎだらけの洋服ではありませんが、途切れた部分の気密劣化や断熱欠損により、徐々に家の性能や耐久性も低下していくという認識も必要なのです。

宮城の気候を考えた場合、真冬の‐10℃から真夏の35℃までの外気温の変化によって、室温はもちろん構造内部の温度も変動します。

ご自身が、内断熱の構造内部にある柱などの構造材になったつもりで想像してみてください。

季節によって激しく変化する外気側と冷暖房である程度コントロールされた室温側に挟まれた環境下に置かれることがお分かりになると思います。

冬はもちろん寒いのですが、梅雨から夏にかけては、湿気と強い日射の影響を受け、壁の中や小屋裏の温度はゆうに40℃を超える劣悪な環境にさらされることになるのです。

よく、木造住宅では、木のもつ優しさやぬくもり、その調湿効果が謳われ、木は生きているかのような表現がなされますが、このように激しい外気温や湿度の変化にさらされながら、四方を断熱材や石膏ボード、防湿フィルム、構造用の耐力面材や透湿シートにびっしりと覆われた状況の中で、健康な状態を維持できるものでしょうか。

木は、優れた素材ですが、長持ちさせるには、何より通気性が大事であって、防腐材や防蟻剤だけに頼った劣化対策は、その効果の持続性も分からないばかりか、木がもつ本来の良さを殺し、住む人の健康にまで影響を及ぼしてしまうのです。

木は、湿気を吸ったり吐いたりする吸湿性がメリットでもありますが、内断熱では、窒息してしまうのではないでしょうか?

お腹にアイスノンをあて、背中にホカロンを張った状態で快適でしょうか?(冬と夏は逆転する)

押入れの中に、フトンを何年も押し込んでいたらどうなるでしょう?

もし、そのフトンで寝たとしたら、ぐっすり眠れるでしょうか?

外断熱では、構造の外側に気密・断熱ラインを設けることで、暑さや寒さを構造の外側で遮断するのです。

こうすることで、従来外部とされていた壁の中や小屋裏、そして床下までもが室内側とほぼ同様の温湿状況となり、過度な冷暖房や加湿・換気を怠るなど、お客様がよほど間違った暮らし方さえしなければ、内部結露などの心配もありません。

そして、構造の内部には断熱材がないため、木材は常時空気に触れた状態となり乾燥状態を保つことで、木のもつ調湿効果の作用もはたらき、構造そのものの健康も十分保つことが可能となり、木を腐らせる腐朽菌の発生やシロアリの食害を防止することにつながるのです。

さらに、家の構造を支える基礎も、断熱材でしっかり保護されるために、外気の影響はもちろん、コンクリートや基礎内部の鉄筋の劣化の原因となる、紫外線や酸性雨の影響も受けずにすむことで、基礎そのものの耐久性も大幅に向上するのです。

日本の悪しき習慣によって、オイルショック以降、単に壁の中に断熱材を詰め込む内断熱が、長年続く建築業界にあって、外断熱のシェアは、まだ10%にも満たないのが現状ですが、外断熱は、日本独特の高温多湿という気候風土の中、あらゆる角度から鑑みても、実に理に叶った家のつくり方だということを是非、ご理解いただければ幸いです。