木は呼吸しているというメリットがをあげる造り手は、多いのですが、柱の両側に断熱材を詰め込み、外側には、耐力面材を張り、内側に防湿フイルムや石膏ボードを張る内断熱では、構造材である木材は、四方を挟まれ、まさしく窒息状態にあります。
これでは、木の良さとして、強調されることの多い、木の調湿効果は発揮されず、呼吸すら出来ない状態となるのではないでしょうか。
さらに、温度差の激しい冬と夏の場合、柱の両側で相当の温度差が生じ、こうした状態で木の健康は、長期間保つのは難しいとは思いませんか。
冬は室内側20℃だとすると、外気側は氷点下となり、 夏は、室内をエアコンで27℃にすれば、暑い日などは、外壁の裏側は日射により、40℃近くにもなるわけです。
もし、貴方が木だったとしたらいかがでしょう。
冬はお腹にホッカロン、背中にアイスノン、夏はその逆になるのをご想像してみて下さい。
30年後も健康な状態を保つことができるでしょうか?
木の耐久性を保つ条件は、何といっても動く空気に触れさせること。
つまり通気性の確保が大事なポイントです。
さらに、一年を通して、18℃~28℃以内の構造躯体の中にある外断熱の木材は、人間で例えれば、風邪もひかなければ夏バテにもならない健康な状態を維持できるのです。
ソーラーサーキットの建物が、いつまでも強く・いつまでも快適なのは、一年中、インナーサーキット(内部通気層)の中の空気に触れ、温度も湿度も一定に保たれているという実にシンプルな理由からで、まさしく木が呼吸しているからなのです。
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