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みやぎ健康・省エネ住宅を推進する国民会議

弊社では、健康・省エネ住宅を推進する国民会議の企業会員として、住宅の造り手としての立場で参画し、様々な提言や、一般ユーザー・行政・医療機関への周知活動や情報発信に日々努めています。

健康・省エネ住宅を推進する国民会議の設立の趣旨をHPから引用させていただきます。

健康で安全な生活を送ることは、私たち全員に共通する願いであることは間違いありません。21世紀に入り、地球環境の保全という日々増大する使命が私たちの生活に加わりました。これによって、健康で安全、かつ、エネルギー消費の少ない生活が非常に重要になってきています。
私たちにとって「住まい」は、日常生活と社会の最も重要な基盤です。70年代、海外から「ウサギ小屋」と称された私たちの住まいは、80年代以降の政策的取り組みにより、世界のトップレベルの住環境に比肩される状況になってきていると言われます。新築戸建て住宅の平均床面積は140㎡、米国の180㎡台には及ばないとはいえ、むしろ狭い国土での健闘を称賛されるべきだと思われます。ところが、住宅の耐震性・防火性とならぶ重要な性能といえる断熱性能については、欧米各国と比べ著しく劣っていることが明らかになっています。

住宅の断熱性が省エネルギー性に大きく関係していることは自明ですが、近年の研究で、私たちの生活における健康性とも関係していそうなことが明らかになりつつあります。これは私たちの国民生活の根底に関与する非常に大きな知見です。

この社会には、冬季屋内の温度差によるヒートショックを原因として健康を害し、介護の必要な状態になる高齢の方々が少なくないことも明らかになってきています。すでに日本は高齢化社会に入ってきており、さらに世界に例を見ない速さで今後も進行していくことは明らかです。これに伴い現在でも、要介護者は400万人を超え、介護費用(保険)も7兆円/年を超えているのが現状です。住宅内のヒートショック事故の原因を放置すれば、介護状態になってしまう"不幸なお年寄り"が激増するだけでなく、これを支えるための現役世代の社会的費用負担も膨大なものになってしまいます。

また、健康性への影響は高齢者のヒートショックだけではないようです。子供から成人まで、咳・のどの痛みといった症状や、様々なアレルギーの発症が正しく断熱化された住宅では減少する可能性が高いことが示されてきています。

住宅を断熱化することで、省エネルギー性を向上するだけでなく、社会全体で健康な人を増やし、予病や予防介護につながる可能性が高くなってきていると言えます。

断熱化の進んだ欧米の住宅では、このようなヒートショック問題はほぼ根絶されています。また、最低室温規定のような、住環境としての質の評価に温度を加える傾向も世界的な流れにあります。

このような状況を背景に、住宅における健康・省エネの問題を一般消費者の目線から解決するために、建築学・医学の専門家や実務者に加えて、消費者団体の参画を得て、情報共有→諸問題の議論、調査・研究→情報発信・提言し、縦割りの行政・政策からは解決しにくい諸問題を、消費者の目線から点検・調査・検証して問題解決の突破口とすることを目標として、「健康・省エネ住宅を推進する国民会議」の設立を企図しました。具体的な活動方針は以下です。

①住宅性能が居住者の健康に及ぼす影響等、住宅と健康に関わる諸問題を一般消費者の目線から点検・検証する。

②建築学と医学がそれぞれの専門分野の枠を越え、住宅性能と居住者の健康との関係等、確固とした調査によるデータを取得して知見を蓄積する。

③住宅の品質の追求に加え、閉塞状況の住宅市場打破のために、断熱化の効果に対する新しい側面の研究・商品開発を促す知見を提供する。

④本会議の活動で得られる最新の知見は、会議参加者、一般消費者に広く発信するとともに、住宅政策の根幹をなす建築基準法・住生活基本法や省エネルギー基準、もしくは新しいガイドライン等に生かされるよう、関係機関(国、自治体等)にも積極的に提言する。

関係参画者全てが、上下のない水平な関係の中で、最新の情報の収集整理の場として、それぞれの立場から自由に議論できる場として、活用されることを期待します。

と設立の趣旨が記されております。

健康・省エネ住宅を推進する国民会議は、「住まいと健康」というこれまでは、密接な関わりがあったにもかかわらず、案外見逃されてきた問題に焦点をあて、建築・医療・環境・消費者団体など各界から幅広く賛同者が集まり、国交省や環境省・厚労省などの行政と一体となって、スマートウエルネス住宅の推進と普及に向けて活動しております。皆様におかれましても、何卒、ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

東日本大震災追悼式に参加して

  • 東日本大震災追悼式に参加して
本日、政府主催の追悼式と同時に挙行された東日本大震災塩竈市追悼式に参列して参りました。

未曽有の大震災から7年を経過し、それぞれが様々な想いを抱きながらこの日を迎えた事と存じます。

改めて、地震や津波の犠牲になり、尊い命を亡くされた多くの皆様、そしてご遺族の皆様、謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

そして、復興は大分進みましたが、今日現在、7万人以上も避難を余儀なくされています。

未だ不自由な生活を強いられてる被災者の皆様に心よりのお見舞いを申し上げます。

あの未曽有の震災で、生かされた私達は、あの震災時に誰もが抱いた、絶望や恐怖・悲しみや痛み・感謝や希望の想いをこれからも胸に刻み、無念にも志半ばでお亡くなりになった方の分まで、一生懸命に生きていかねばならないと決意を新たにした次第です。

そして、震災で私達が得た様々な教訓をいつまでも風化させることなく、後世の人々に伝えていかねばなりません。

誰もが痛感した絆の大切さを忘れずに、一人一人が、被災者に寄り添い、ともに助け合い、ともに支え合い、さらなる復興に邁進していきたいと思います。

健康で長生きできる終の住いを

平均寿命も平均余命も世界一の日本ですが、何才まで生きられるかという以上に大切なことが、介護を受けたり病気で寝たきりになったりせず、健康な状態で自立して生活できる健康寿命となります。

厚労省のデータによると、健康寿命の平均は、男性は70.42歳で女性が73.62歳だそうです。

一方、平均寿命は男性が80.21歳、女性が86.61歳であり、確実に私達の寿命は延びてはいるものの、平均で男性で約10年、女性で13年ものあいだ、介護や様々な生活の制限を受けながら、日々暮らしているのが現実なのです。



人生100年時代ともいわれる今日、健康寿命を延ばす事は高齢者の方のみならず国民全体の問題として考えねばならない時代となりました。

築年数の経過した建物に住む高齢者の方々の住いは、耐震性や居住性も低下し、その多くは断熱性も不十分で、光熱費の負担も大きく、温度差によるヒートショックなど、少なからず健康に不安を感じながら生活を送っているのではないでしょうか。

また、子どもが巣立ち夫婦2人で暮らす家の多くは、広さ的には十分なものの、子ども部屋は、物置になってたり、2階寝室のパターンが多く、年々、階段の上り下りが負担となり、、時には転倒によって骨折するなどの話もよく聞かれます。

かといって、一階部分の限られたスペースでは、狭くて寝室にするには、不向きケースも多く、現状のライフスタイルには、そぐわない家の間取りになっているのが大半です。

出来れば、温度差のない快適な住まいの中で、ヒートショックなどの不安を感じず健康な暮らしを送りたい。と考えていらっしゃる方も多いと思います。

しかしながら、老後の不安もあり、なかなか住み替えや建て替えを決断できないのも現実ではないでしょうか。

ただ考えなければいけないのが、健康に影響が大きいとされる室内の温度差が、10℃も15℃もある家に、長く住み続けることで生じる健康へのリスクです。

年齢を重ねるごとに、免疫も低下し、温度差による血管や身体への負担は大きく、時には脳卒中や心筋梗塞などの突然の発症により、大事な命さえも失ってしまう危険性があるのです。

温度差や空気の汚れによって、家の中で循環器系の疾患や肺炎によって、20万人以上の方が亡くなられているのです。

特に、冬場の死亡率は高く、寒さや温度差が大きく影響しているのは、紛れもない事実です。

そして、幸い命をとりとめても、その後の後遺症によって、ご自身はもちろんご家族にも大変な負担が強いられるということをリアルに考えなければなりません。

ご存知のように、我が国は急速に進む、高齢化によって、社会保険料や介護保険料の上昇に加え、年金の支給年齢の延長や縮小が続く一方で、医療費や介護費などの社会保障費は年々膨らみ続け医療費の個人負担も増加しているのです。

さらに、医療制度の改革によって、病院での長期間の入院も、難しくなっており、実に多くの方が発症後の介護に苦しんでいるのが実態です。





今後、消費税の増税にとどまらず、様々な制度改革やTPPなどにより、医療制度や皆保険制度の見直しを余儀なくされるのは必至の状態で、ご自身はもちろん、ご家族の生活を守る為にも、出来るだけ病気にならずに健康寿命を延ばすことが重要ではないでしょうか。

ご存知のように、特老などの施設は、どこも何百人まちの状態でありますが、新規の施設は民間頼りになっており、比較的安価といわれるサービス付高齢者住宅でも、最低でも月額20万前後の入所費用が必要で、年金などで賄える方はそう多くはありません。

国は基本的に在宅介護をメインに捉えた政策を推し進めているのが現状で、自分の身は自分で守らなければならない時代だということをリアルに考えなくてはならないのです。

「予防こそが最高の医療」とよく言われますが、温度差の無い家で、綺麗な空気に満たされた家で暮らすことは、予防医学の観点からも非常に重要なことでもあるのです。

省エネで快適にそして健康で長生きできる終の住いをお元気なうちに、真剣に検討してみてはいかがでしょうか。

ナイチンゲール「看護覚え書」に学ぶ⑤

9.陽光- 陽光は健康にも回復にも不可欠である P145より

病人を看護してきた私の経験のすべてが語る、動かしようのない結論がある。

それは、新鮮な空気についで病人が求める二番目のものは、陽光をおいてほかにないということである。

すなわち、病人を最も害する部屋は、閉め切った部屋に次いで暗い部屋なのである。しかも病室に欠くことの出来ないその光とは、直接差し込む太陽光線なのである。

もしも事情が許すなら、患者を太陽がかげった部屋にそのまま寝かせておくよりも、陽光を追いかけながら建物の向きに応じて部屋から部屋へと移した方がよい。

そんなことをしても、どうせ効果は気分的なものだけだと人々は軽く思っているが、そんなことは絶対にない。太陽が光で描く画家であるばかりでなく、物質に働きかけて造りかえる彫刻家でもある。

太陽が光で描き、フイルムを感光させて写真をつくることは、誰でもしっているのではないか。

あえて、科学的に説明するまでもなく、太陽の光線が人間の身体にも、眼にもはっきり見える実質的な効果をもたらすことを、私達は認めなければならない。

しかもこれがすべてではない。陽光が室内の空気を浄化する作用に気付いた経験のない者がいるだろうか。

雨戸を閉め切った空き部屋へ足を踏み入れたとき、人間の呼吸で汚されたはずのないその部屋の空気が、息詰まるほどカビ臭く腐敗していることに気付く、そんな経験を誰もが持っているはずである。

これは、すなわちその部屋の空気は太陽光線の浄化作用を受けていなかったのである。事実、暗い部屋や部屋の片隅にカビがはえることは、誰もがよく知っている。

太陽の恵みをいっぱいに受けて、部屋が明るく快適なこと、それが病気の治療に欠かせない条件である。

※ 最近の新築住宅を見渡すとやけに窓の小さな家が大分多くなった気がします。冬場の熱損失にしても、夏場の熱の侵入にしても、窓部分の比率が大きいため、UA値の計算上も有利になり、窓が少なくなることによって、建築コストの軽減につながるのも事実です。しかし、病気の快復同様、健康を維持するためにも、陽光は重要で、必要以上の窓はともかく、光が入らず家が暗く感じるような家は、造ってはいけないのです。 

自然エネルギーを活かしたソーラーサーキットの家④

兼好法師の「徒然草」にもあるように、もともと日本の住宅は“夏を旨とすべし”という考え方に基づいた家づくりが長年培われてきました。

熱がこもったり空気が淀んだりしないよう、家の中の風通しをよくし、高温多湿な環境に順応するために、様々な知恵を先人たちは絞ってきたのです。

風を呼び込む高い床下、直射日光を遮る深い軒、地熱を上手に活用した土間空間。

日本の伝統建築には、私たちが今日でも学ぶべきものが数多くあります。

ソーラーサーキットの家の基本的な造りにも、それらの知恵が生かされています。

私たち日本人は、もともと家づくりもできるだけ自然を身近に感じられるようにしたいという想いを多くの人々が持っています。

“自然と上手に付き合い”“自然と仲良く暮らしたい”それが、私たちが目指す家づくりの基本的な考え方です。

便利さや快適さを求め、湿気や暑さ・寒さの解消するために、機械や設備に頼るばかりでなく、出来るだけ自然の力を取り入れ、その上で、その力を最大限生かす設備の導入を考えることが、重要ではないでしょうか。

日本の家づくりは、石油ショック以降、省エネが叫ばれ、家づくりは“冬を旨とすべし”にあっと言う間に転換し、サッシや断熱材が急速に普及しましたが、造り手・住まい手双方の、間違った湿気や結露対策によって、窓ガラスや押入れの壁のみならず、壁体内にも、結露を引き起こし、家が腐れ、白蟻の被害を受け、30年も持たない住宅が次々建てられてしまったのです。

そして、現代の家づくりにおいても、基本的な考え方は改善されておらず、単に見た目の断熱性や省エネ設備の導入が、推進されており、湿気や結露しても、腐らないような薬剤に頼った家づくりが大半を占めているのが現状なのです。

シックハウスといえば、新築やリフォーム時に使用する建材や塗料から、揮発する化学物質が原因と思われがちですが、カーテンや家具・消臭剤や芳香剤・柔軟剤や合成洗剤・衣類の防虫剤に含まれる化学物質やカビや細菌が由来するVOCによって、発症するケースが急増しており、シックハウスから化学物質過敏症に発展するケースも多く見られるようになったのも、住まいの環境が大きく起因しているのです。

そして、カビやダニ・埃などのハウスダストによって、喘息やアトピー・鼻炎などの、アレルギー患者も、少子化によって子どもの人口が減少しているにも関わらず増加の一途という現実を真剣に考えなければならないのではないでしょうか。



健康住宅と称して、無垢材や塗り壁などを使えばさも健康住宅といわんばかりの造り手も多いのですが、無垢材や塗り壁からも少なからずVOCは発生し、湿気とともに、空気中の汚染物質も、吸放出するということの理解も必要で、家の素材だけで健康になるわけではないのです。

室内の空気は、外の空気の何倍も汚れており、家の中には600~700ほどの化学物質が充満しているとも言われております。



住宅の建材においても、厚労省による指針値が定められている化学物質はわずか15物質だけであり、身の回りのものや生活用品にいたるまで、目を向けることも必要です。

そして、湿気や結露を防ぎ、カビやダニ・害虫の繁殖を抑え、余計な薬剤を出来るだけ使わない・清掃や換気をしっかりするという日々の心がけも重要です。

いつも話している通り、省エネで快適にそして健康に暮らすには、家の中の温度差がなく、綺麗な空気に満たされた住環境が非常に大事です。

その為には、気密・断熱・換気・冷暖房といった4つのバランスが大切で、このバランスを整える意味でも、自然エネルギーを上手に活かしながら出来るだけ機械に頼らない家の造りが大事になってくるのです。

※ ご質問のある方は、匿名でも構いませんので、私の質問受け付け直通アドレスまで何なりとお問合せ下さい。 k-takahashi@daitojyutaku.co.jp