ここのところというか、最近ブログアップの停滞が続く。
だいたいアップできない日と言うのは、しこたま酒を頂いた日か、肉体労働で疲れ果てた日であるのだが、そんな日々が続くのである。
さて、ブログが途絶えた2月15日は、山形県(だいたいどの県でもこの節だが、禁猟日が違う県もある)での狩猟最終日であった。
今まで雪続き、気温低めで山など入れなかったのだが、数日前の雨とその後の寒気で雪は締まり、気持ちよくぬからず歩き回れる。
今シーズン、クマは獲ったものの、他の猟での成果はなく、ヤマドリに至っては猟を始め10年になるのだが、猟果0と言うのは初めてである。
最終日と言う事で、他地区の猟仲間から誘いがあった。
一緒にクマを追った面々であるが、その節での出会いと共に行動した礼にと、ウサギ猟に誘って頂いたのである。
体力と足に自信のあるオイラであるが、どうも地形が良く分からん。
が、しかし、勢子(追い立て役)を申し出るが、お客さんと言う訳でもないだろうが気を使って頂き、責任重大なブッパ(射手)を仰せつかった。
まあ、一人でブッパをやる訳ではないのだが、それにしても地面を走る小さなモノを撃つのは苦手だ。射撃場での練習では転がる皿を撃つのが苦手な訳で、おまけにウサギなんて今まで撃った事がない。
無線で連絡を取り合い、ブッバの準備が整うと、山の向こうから勢子が「ホ~ィ・オリャァ~」と音を立てる。
真っ白な楢の山に老練な猟師が凛々しいのである。
音に敏感なウサギは追いたてられ、ブッパの方向に走ってくるわけである。
真っ白な雪の大地に真っ白なウサギ。
光の加減ではかなり見つけにくいはずである。
見えた・・・・・「Kさんの正面に行ったぞ。」無線で連絡する。
しかしkさんは動かない、その向こうのY地区支部長の銃が火を噴く。
銃声は3回聞こえた。
獲れたかな??
1回目の巻狩りを終え音のした方に行くと見事ウサギが転がっていた。
けっこうでかくて、髭が濃くて、ネズミの親分というか・・・、飼いウサギより可愛らしいが野性的な顔してる。
現場で直ちに解体。
皮をむき、放血をし、肉を冷やす。
脂が殆どないので皮はつるっと剥ける。
そいつをナイロン袋に入れてリックへ。
そして次の猟場に向かう。
一続きの尾根が全て猟場。
ウサギの足跡は数多い。
相当数生息しているようだ。
猟場移動の最中にもウサギが飛び出す。
が、弾を抜き移動しているので、弾を装填した頃には遥か彼方。撃てない。
猟には、獲物も去る事ながら、無事故が第一である。
弾など込めて鉄砲担いで歩き回ったりしてはならないのである。
2ラウンド目はオイラの目の前にピョコピョコとウサギがやって来た。
地形的に難しかったが距離はない。
パン・パン・パン・・・3発(鉄砲には3発しか弾が入らない)・・・・
ん!!!まだ走ってる・・・間を置かずポッケから弾をとり出し装填して2発。
合計5発目、・・・・・最後の1発が当たった。
あ~よかった・・・・ホッとしたぁ
責任と緊張感でチビリそうだった。
大掛かりな作戦に、大汗を流す勢子。
獲れなかったら申し訳なくて・・・・
だいたい・・・・的が小さい、おれは小さい的は苦手だ(笑)
3ラウンドに向かい山を登っていると、ヤマドリのつがいが目の前をトコトコ歩いてる。俺んちの方では考えられないようななんにも無い所をノロノロと歩いてる。
I君が1発で仕留める。メスは?マークを連発しながらトコトコ歩いている。
飛んで逃げないで、歩いて遠ざかるのである。
メスヤマドリは獲って悪いのでそのままにしておくわけである。
さて、そんなこんなでブッパの立ち位置に着くまでに数発の銃声が聞こえる。
あちこちからウサギが飛び出したようであるが、無線を聞く限りどれも獲れなかった様だ。
そして、立ち位置に着き準備完了。
巻狩りがスタートする。
「ほ~ぃ・オリャァ~」
勢子が時間をかけ山を巻いてくる。
どこかで銃声はするがどうなのだろう、見えないから分からんのである。
持ち位置を動いてはいかんのである。
勢子が向こうからやって来て、ブッパの近くまでやってくる。
お互い気を抜いて「駄目だったなぁ」なんて話してるようだ。
が、無線では2匹のウサギが来ているはずである。
俺の上下のブッパ2人が勢子と合流したが俺は動かなかった。
案の定というか、思い通りというか、想定通りというか・・・・・
巻に入ったウサギは最後まで動かずじっとしていた俺のところにやって来た。
やってきても動かないのが俺である。
10メートル・・・・・5メートル・・・3メートル・・・バン!
今度は1発で仕留めた。
やっぱりね~
遠くでその姿を見てた猟師は、あの近くまで撃たないなんて、ウサギが壊れて喰うと事がなくなるのでは、と心配したそうだが、心配には及ばない。
あの手のものを撃つのが苦手な俺、下手くそなわけであるが、数百の散弾のたった2発だけを頭部に打ち込んだのである。
下手だから成せる業であるし、下手だからこそ近くまで待てば外さない訳なのである(笑)
まあ、クマだってそうやって撃つわけなので、獲物は近い程外しにくいとと言う訳なのである。
猟果・・・・ウサギ4匹(うち2匹俺撃った)
ウサギをサバキ処理して宴会に向かう。
ウサギ鍋とイノシシとクマの焼肉。鹿のハムも加わる。
うんまいウンマイと言いながら、相当な量の肉を脂にまみれて食い尽くす訳である。
うんまいウンマイ、自分たちで獲ったやつはまた特別ウンマイのである。
猟のよもやま話に花が咲き、夜はふけるのである。
余ったウサギ鍋はうちへ持ち帰り、チビ助&姉ちゃん×2が10人前ほどをあっという間に喰ってしまった。
あはは・・・・
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