ペルソナ。
演劇界では仮面を表し、心理学では人間の外面的な部分を言うようです。
マーケティング用語としては、
「具体的にイメージされた、商品やサービスを利用する架空の顧客像」を指します。
ターゲットとする顧客増を細かく見つめていくことにより、その顧客群が求めている
商品サービスを開発する際の的が絞られ効果的な提案アプローチも見えてきて、
戦術が立てやすくなるというメリットがあります。
架空でありつつも、しっかりとしたアンケート調査などを踏まえたものであれば、
そのペルソナ像は「架空であって架空とも言えない」存在として、有効に機能します。
野村総合研究所は、1997年から3年に1度、「生活者1万人アンケート調査」というものを
実施しています。直近は2021年ということになります。
ここで得られた膨大な量の情報を元に、例えば次のようなペルソナを描いています。
タイトル:『2021年、コロナ禍における日本の一家族の情景』
今野淳一さんはメーカー勤務。営業企画の仕事をしており、コロナ禍に入ってから
テレワークが導入されるようになった。もともと仕事よりも趣味・家族との時間を
楽しみたいタイプだったため、家での時間が増えるのは歓迎だ。
部下との直接顔を合わせないコミュニケーションも、最初こそ話しにくさを感じたものの
だいぶ慣れてきた。何より、通勤・移動時間がなくなり、時間を効率的に使えるように
なった。
ただ、好きな音楽ライブやマラソン大会などが、次々に中止になるのが残念だ。せっかく
増えた家族kのための時間だから、子どもたちと一緒にできる新しい趣味を見つけるか。
妻の聡子さんは、通信業マーケティング部。業種的にテレワーク先進層であり、
子育て中であることもあって、会社のテレワーク制度は以前からフル活用していた。
むしろ、これまでやや引け目を感じながらだったのが、社会的に「推進」されるように
なり、大手を振って利用できるのがうれしい。
しかし、本当に家族が家にいることが増えた! 朝・昼・晩と三食家族のために作るのは
正直手間だ。はじめのうちこそ、レシピサイトを見ながら、新しいメニューにも挑戦して
みたが、そのうち飽きた。夫のDIYもこのごろはなかなか進まないようだ。
・・・
このあと、長男大地さん、妹の沙雪さんのペルソナも登場し、一家としてにペルソナ描写
を見事に詳細に行っています。
それもこれも3年毎1万人アンケート調査という地道な活動の積み重ねがあるから、
ハッキリした傾向を元としてできることです。
この今野さんご一家に、何か商品を販売する際、その商品がどのように使われるであろう
か、非常に想像しやすいということに気づかれると思います。
また、何か商品開発する際も、今野さんご一家が必要としていそうなものを考えるのは
それほど難しくないかもしれません。
チャットGTPを使うと、ターゲット特性に合わせた商品開発の手引きを教えてくれる
かもしれませんね。