カシラーナカ

おしえて消防団
 一般人が「点呼」を経験するのは、学校の体育や部活の時くらいではないだろうか。

 消防団では、あいさつ代わりに点呼しますと言っても過言でないほど、頻繁に点呼する。
 緊急時の安全確認のため、点呼の必要性は当然のことだ。しかし二列横隊時、最後の後列の人間が発する言葉、「マン」もしくは「ケツ」の意味が分からない。

 マン?…、ケツ?

 …どう良識的かつ紳士的に考えても、下ネタしか思い浮かびません。ごめんなさい。

 そういえば、ファイル用紙に穴を開ける事務用品の「強力 二穴パンチ」を、「キョウ カニ ケツ パンチ」と勘違いしている人がいたことを思い出した…っつーか、それオレ。

 …話を戻して真面目に考えると、マンは「満」で、ケツは「欠」、つまり後列に人間がいるかどうかの意味だとは思うが、誰も教えてくれないので、どなたか知っている人がいたら教えてほしい。

 あと、「二穴パンチ」の正しい読み方を知っている人がいたら教えてほしい。
 成人女性のメタボ発症リスク、「小6」時の食習慣が影響

 こんな見出しのニュースを見た。
 「三年殺し」というロシアのサンボの裏技があるが、20年以上経ってから発症するとは、メタボ侮るなかれ…と言わざるを得ない。

 そんな話題を笑ってスルーできない自分がいる。

 消防団に入団して10年以上経つが、入団時に支給されたズボンとベルトが、ここ最近リミットブレイク寸前なのだ。もちろん、ウエスト回りの話。擬音で表現すれば「パッツン、パッツン」ってヤツだ。

 しかし折からの財政難につき、消防本部ではズボン・ベルトの再支給には簡単には応じられないと言う。そりゃないぜセニョール!財政難はコッチの方だ!消防演習の最中にズボンがズリ落ちてきたらどうするんだ!?「斬鉄剣に斬られました」とか言って、笑ってごまかして済ませられる話じゃないぞ。財政難とか言って、行政側が一番メタボなんじゃーい!

 自分の不摂生を棚に上げて、安易な行政批判に走る私。消防のリスク管理を語る前に、メタボな自分のリスク管理を徹底したい。
 よく言われる言葉に「災害は時と場所を選ばない」というものがある。

 消防団員として言わせてもらうが、もう少し時と場所を選んでもらいたい。
 TPOをわきまえろ…と言いたい。今風に言えば「空気読め」だ。

 当たり前だが、「ちょうど良かった!今ヒマしてたんだよね〜。火事?行く!行く!」…なんてことは、たったの一度もない。「クソッ!なんでこんな時に限って…」っていうのがメガパーお約束だ。

 朝から消防活動で、一日ほとんど仕事ができなかった時もあった。

 自営業や上級管理職にある人なら、ある程度自分の裁量で消火作業に専念することもできるだろう。しかし私のようなサラリーマンで「名ばかり管理職」の人間は、たとえ災害現場は守れても自分の就職現場は守れない。仕事半端で出動して、火を消して帰ってみたら、上司から烈火のごとく怒られたり…。どっちが災害だか分からないっつー話だ。

 やはりどんなに切羽詰った災害現場でも、自分の本分は全うした上で事に当たる。それが消防団員であると同時に社会人としての責務だ。それだけは忘れないようにしたい。

 あと、「便意は時と場所を選ばない」ので、しっかり済ませてから現場に向かうことも忘れないようにしたい。