カシラーナカ

 成人女性のメタボ発症リスク、「小6」時の食習慣が影響

 こんな見出しのニュースを見た。
 「三年殺し」というロシアのサンボの裏技があるが、20年以上経ってから発症するとは、メタボ侮るなかれ…と言わざるを得ない。

 そんな話題を笑ってスルーできない自分がいる。

 消防団に入団して10年以上経つが、入団時に支給されたズボンとベルトが、ここ最近リミットブレイク寸前なのだ。もちろん、ウエスト回りの話。擬音で表現すれば「パッツン、パッツン」ってヤツだ。

 しかし折からの財政難につき、消防本部ではズボン・ベルトの再支給には簡単には応じられないと言う。そりゃないぜセニョール!財政難はコッチの方だ!消防演習の最中にズボンがズリ落ちてきたらどうするんだ!?「斬鉄剣に斬られました」とか言って、笑ってごまかして済ませられる話じゃないぞ。財政難とか言って、行政側が一番メタボなんじゃーい!

 自分の不摂生を棚に上げて、安易な行政批判に走る私。消防のリスク管理を語る前に、メタボな自分のリスク管理を徹底したい。
 今日9月9日は「救急の日」。
 全国各地で消防救急に関するイベントが行われているのにあわせて、「救急車の適正利用」が呼びかけられている。これは、緊急性がないのに救急車を利用する人が増え、このままでは本当に必要な人を待たせる心配が出てきたからとのこと。

 この点に関しては私自身、反省しなければならない出来事があった。
 今年、ある出来事で救急車のお世話になったのだが、病院に搬送された私はいたって健康、元気、ヤマ●ワ…だった。そのことは私も自覚していたのだが、周囲の勧告を断りきれなかったのと、もしかしたら本当に悪いのかも…という微かな不安、…要するに小心者ってことなんだが、加えて、「健康なうちに救急車に乗ってみたい」という破廉恥・幼稚・フェチな願望があったのも正直なところで、ゆえに今でも後ろめたい気持ちになるのだと思う。

 でも、後ろめたいだけならまだいい。
 消防団の幹部は大概「受令機」なるものを常備しており、消防車や救急車の動向を無線で「受令」できるのだ。個人情報はスクランブルが掛けられて分からないことになっているのだが、私の住む小さな町では無意味に等しく、私の救急車搬送の顛末が消防団幹部に筒抜けになってしまった。

 後ろめたさ+後ろ指差される=後ろ向き人生 (ここ、テストに出るからなー)

 そんなこんなで「周りの人にどうしても救急車に乗れって言われて…」と言い訳をしながら、自己保身に汲々としている毎日。まさに「汲々(きゅうきゅう)の日」…。

 …と、苦しいながらもオチがついたところで、私を本当に必要としている女(ヒト)を探しに旅立ちます。んじゃ、イッテQ〜!バイバイQ〜!(死語)
 よく言われる言葉に「災害は時と場所を選ばない」というものがある。

 消防団員として言わせてもらうが、もう少し時と場所を選んでもらいたい。
 TPOをわきまえろ…と言いたい。今風に言えば「空気読め」だ。

 当たり前だが、「ちょうど良かった!今ヒマしてたんだよね〜。火事?行く!行く!」…なんてことは、たったの一度もない。「クソッ!なんでこんな時に限って…」っていうのがメガパーお約束だ。

 朝から消防活動で、一日ほとんど仕事ができなかった時もあった。

 自営業や上級管理職にある人なら、ある程度自分の裁量で消火作業に専念することもできるだろう。しかし私のようなサラリーマンで「名ばかり管理職」の人間は、たとえ災害現場は守れても自分の就職現場は守れない。仕事半端で出動して、火を消して帰ってみたら、上司から烈火のごとく怒られたり…。どっちが災害だか分からないっつー話だ。

 やはりどんなに切羽詰った災害現場でも、自分の本分は全うした上で事に当たる。それが消防団員であると同時に社会人としての責務だ。それだけは忘れないようにしたい。

 あと、「便意は時と場所を選ばない」ので、しっかり済ませてから現場に向かうことも忘れないようにしたい。