手塚治虫 (角川文庫 1995年2月25日発行)
手塚治虫 初期傑作集
表題作の『メトロポリス』と『不思議旅行記』の2作が掲載されている、漫画文庫。
メトロポリスは1949年(昭和24年)、不思議旅行記は1950年(昭和25年)に発表されている作品。
メトロポリスは、太陽の大黒天が発する放射線の影響によって誕生した(誕生させた)人造人間ミッチィと、その超能力を使って陰謀を企む秘密結社とそれと戦うケン少年とヒゲオヤジ。
そのラストは、太陽の大黒天の消滅とともに、細胞が失われ死んでゆく(消えてゆく)ミッチィを見送ることになる。
ラストにこんなメッセージ
「おそらく いつかは人間も発達しすぎた科学のために かえって 自分を滅ぼして しまうのではないだろうか?」
手塚治虫は60年以上前にこんなメッセージを発していたのだ。
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