とうとう三月。
だからというわけではあるまいが、寒気が緩み午後には雨になった。
境内と駐車場の圧雪が、雪ざけしてごたごたとなって、入ってきたお客さんの車がハンドルを取られてたいへんそうになっている。
これでも昨夕削ったのだけれども、実際そうとうぶ厚くなっているので、これからは作業を繰り返さなければならない。
これも、春が近づいてくる証拠でもあり、たいへんではあるが苦行ではない。
裏を見ると、雪山が幾重にもできていて、春はまだまだ。
お人形の中には、こんなのも。
木魚にもたれかかって居眠りしている小僧さん、でしょうか(^^;
さて、この日は檀家さんのお宅にうかがって、四十九日のご供養をさせていただきました。
とはいえ、真冬ゆえ、葬儀の後、形としてはご遺族が揃っているときに法要を終えたということになっています。
雪の季節は、おいでになる方も、迎える側もたいへんですのでそういう方便を用います。
ご家族と、ごくごく身内のみで中陰明けのご供養です。
この日を一区切りとして、ご位牌を仏壇に据え、神棚も普段どおりにお参りをいただくなど、ごく日常に戻ることになります。
もっとも、現代では、お仕事や社会的な関わりとか、昔のように喪に服して日常から離れるということはできませんので、精神的なというか心の持ちようという部分の切り替えと言ってよいかもしれません。
御商売をなさっていたりすれば、なおさら、そうかもしれませんね。
雨で道路の路面の雪が融け、夕闇の向こうで靄が立ち込めています。
けれども明日はまた冬の寒気が戻るらしい。
行きつ戻りつしながら、春に向かうことでしょう。
「米沢は、冬は雪多くて寒いし、夏はものすごく暑いし…春と秋は短いしなぁ」
こんな会話を、ここ数日で何人かの方としました。
「んだんだ、米沢はいいどごだ!」
「あはははは」と、半ばやけくそです。
ところが、大峠を越えて喜多方市へ行くと、あちらの方も同じことを言っておりましたよ。
「喜多方は雪が多いし夏は暑くて、たいへん…」
そういえば、京都で過ごした時も「京都は夏は暑くてかないませんやろ、それにふゆはそりゃぁ寒うて…」
京都市内はほとんど雪は降らないものの、たしかに冷え込みは厳しかった。
同じ盆地型の気候のところでは、おおかた、あちこちでこういう会話がなされているのでしょうね。
朝は6時過ぎには明け、夕は5時半頃に暗くなる。
確実に陽が伸びて、春は少しづつ近づいてきているようです。
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